インドとイタリアの融合
レンズ豆カレーとスパイシーフォカッチャ
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レンズ豆は、見た目も味も地味なので、いきおい、この豆を評価するには、その栄養価を讃える、というのが手っ取り早い方法。
肉に匹敵するタンパク質とビタミンの供給源として大昔から多くの国で栽培されていたし、植物繊維やミネラルも豊富で脂肪は少ない。
加熱しないと食べることはできませんが、長期間保存ができます。
あれ、栄養価も意外と地味だなあ。
となると、あとは奥の手、レンズ豆を新年に食べれば、小金がたまる!
このブログでも何度も取り上げてます。 レンズ豆とコテキーノ。
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年末年始のイタリア料理に、縁起物のレンズ豆は欠かせませんから、コテキーノは無理でも、レンズ豆は一年に一度くらいは食べてますよね?
それでは、カステッルッチョのレンズ豆IGPのサイトで紹介されている地元の典型的なリチェッタを訳してみます。
原文はこちら。
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http://www.lenticchiaigpcastelluccio.it/la_lenticchia/
材料/4人分:
カステッルッチョ・ディ・ノルチャのレンズ豆ー・・400g 水・・1リットル セロリ・・1本 にんにく・・1かけ 塩、こしょう |
・豆を鍋(できれば陶器の鍋)に入れ、水、セロリ、にんにくを加えて40分煮る。 ・仕上げに塩とパンのクロスティーニ(トーストしてにんにくをこすりつけて油をかける)を加える。 |
あら、超簡単。
ちなみにここで登場するセロリですが、私も偶然最近知ったのですが(Grazie ミホコセンセ)、ウンブリアの伝統料理でセロリという場合は、“セダノ・ネロsedano nero”(黒セロリ)を意味する場合があります。
こんなセロリ
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http://www.flickr.com/photos/treviturismo/3749064460/
特に黒くもないごく普通のセロリようですが、『Spedialita d'Italia』によると、このセロリは18世紀半ばから、主にトレーヴィで栽培されていました。
第二次大戦までは、週末の市場にはどこでも見られたそうですが、戦後、アメリカ品種のセロリが大量に輸入されるようになって、姿を消してしまったそうです。
でも、トレーヴィでは今でも昔ながらの方法でこのセロリを栽培しているそうす。
セダノ・ネロの特徴は、香りが強く、硬い筋がなく、葉や軸が長く、その色がやや濃いこと。
このセロリを使った料理と普通のセロリを使った料理では、出来上がりが違うそうですよ。
この基本のリチッタに、さらに玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどの野菜を加えて裏漉しすれば、レンズ豆のクリームスープになります。
もっとボリュームのある一品、レンズ豆とサルシッチャLenticchie con salsicceなら、
グアンチャーレをバターで炒めたところに玉ねぎとセロリを加えてソッフリットにし、豆、トマトのパッサータ、ブロード・ディ・カルネを加えて煮込み、塩、こしょうで調味したら焼いたサルシッチャを加えます。
サルシッチャの代わりにショートパスタを加えれば、パスタ・エ・レンティッキエpasta e lenticchie。
スプーンで食べるミネストラ。
パスタ・エ・ファジョーリのバリエーションですね。
見た目は絶望的に田舎風。
でも、運が良ければスープがびっくりするほど美味しかったりする。
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関連雑誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2011年5月号、カステッルッチョのレンズマメを含む“モンティ・シビッリーニ”の記事は「総合解説」2011年5月号に載っています。
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2 件のコメント:
私がカステッルッチョのアグリで食べたの、たぶんこれだと思います。お腹の調子が悪いと言ったら豆のペースト状のスープが出て来たのですが、結構重かった(¨;)基本的に油に弱い体質なので。
今はもうオリーブオイルたっぷりでも何の問題もないけど、当時は料理に油ほとんど使わない生活をしていたので、ちょっと油が多めになるとすぐお腹壊していた。慣れってこわいなぁ。
くるりさん
きっと体にはとてもいいはずだと思って作ってくれたんでしょうね。
ウンブリア人にとっては究極のソウルフードのレンズ豆のクリームも、洗練さとは対極にあるからなあ。
残念ながら日本人の胃袋は、時としてちょっとイタリア人とは許容範囲が違うときありますよね。
私ももっと慣れて、好きなだけ食べられるようになりたいです。
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