イタリア料理ほんやく三昧: オルゾのスープ

2015年5月11日月曜日

オルゾのスープ

今回は、メタボな人の味方、オルゾのリチェッタです。
オルゾは、もっとも血糖値が上がりにくい穀物であるだけでなく、かのヒポクラテスは、頭にも体にもよい食べ物と信じていました。

Barley

聖書にも、大麦のパンと魚が登場する有名な話があります。
内容はとても抽象的で、私には理解不能なので、興味のある人はググってみてください。
聖書に書かれているパンとは、どうも大麦のパンのことらしいのですね。

紀元前9000~10000年頃から人類が栽培していたという穀物、大麦。
エジプト人が最初に造ったビールも大麦を発酵させたもの。
小麦が育たないような土地でも栽培できます。
さて、これをイタリア料理として食すなら、どんなリチェッタがあるのでしょうか。

まず、大麦を使った地方料理が有名なのは、トレンティーノ=アルト・アディジェ地方。
大麦のズッパやミネストラが名物料理の一つです。
プーリアでは、パンだけでなく、フリゼッレもオルゾの粉で作る場合があります。

フリゼッレ
 ↓
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それでは恒例、

たいていの地方料理は載っている便利なシリーズ、“ラ・グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズの、『トレンティーノ=アルト・アディジェ』から、オルゾのミネストラのリチェッタを訳してみます。


オルゾのミネストラMinestra di orzo
材料/4人分
 オルゾ・・300g
 じゃがいも・・2個
 にんじん・・2本
 セロリ・・1本
 ポロねぎ・・1本
 生のさやむきインゲン豆・・100g
 スモークした肉・・200g
 おろした硬質チーズ
 EVオリーブオイル
 塩、こしょう
 おろしたパルミジャーノ
・全部の野菜を小さく切って豆、肉と一緒に鍋に入れ、水1.5リットル、塩を加える。
・蓋をして沸騰させ、オルゾを加えて時々かき混ぜながら最低3時間煮る。
・肉を取り除き、油を回しかけて好みでチーズを散らす。
※トレンティーノの伝統料理にはオルゾがベースのスープがたくさんあるが、これはその中の一つ。
ブロードに入れて煮たスモーク肉はセコンド・ピアットとして食べる。


オルゾとたっぷりの野菜や豆が入ったスープは、代表的な家庭料理のスープでもあります。
そこで、どの料理も美味しそうなイタリア家庭料理の本、『マンマ・ミーア』からも一品、訳してみます。


エルベッテとトマト入りのオルゾのズッパZuppa d'orzo con erbette e pomodori
材料/4人分
 皮むきオルゾ・・250g
 玉ねぎ・・1個
 にんじん・・2本
 セロリ・・1本
 赤くて締まったトマト・・2個
 エルベッテ・・1束
 ゆでたいんげん豆(ボルロッティ)・・150g
 EVオリーブオイル
 バジリコ
 塩、こしょう
・香味野菜を小角切りにしてさっと炒め、オルゾを加えて水で覆う。
・20分煮たらいんげん豆と粗く刻んだエルベッテを加えて10~15分煮る。
・最後に小角切りにしたトマトを加える。
・熱々のズッパを皿に注ぎ、オリーブオイルとこしょうをかける。仕上げにちぎったバジリコを散らしてもよい。
※こつは弱火でじっくり煮ること。
スモークした肉の小片を加えてもよい。理想的なのは豚足や生ハムの骨だが、パンチェッタやサルシッチャでもよい。
煮直すと美味しくなる。


特殊な食材や手間暇のかかる地方料理も、家庭料理としてのアレンジが加わると、見事にお手軽で作りやすそうな料理になるものですね。
ほんとにこの本、優秀でお勧めです。

それにしても、グリセミック指数というのは世界中で注目されているのですね。
一日に一食ぐらいは大麦のスープ食べるのもいいかも。



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“オルゾ”の記事の日本語訳は「総合解説」2012年11月号に載っています。

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