イタリア料理ほんやく三昧: 復活祭の子羊、その1

2009年12月3日木曜日

復活祭の子羊、その1

復活祭の話、その2です。


キリスト教の最も重要な典礼の1つ、復活祭。

宗教的なテーマは、キリストの復活を祝う、というもの。
その一方で俗世界では、春の到来を祝い、生命の復活を喜ぶお祭りでもあります。
イタリアの地方料理の世界にとっては、最大級のイベントです。


イタリア料理の復活祭の主役は、「卵」と「子羊」。

どちらにも復活祭のテーマがたっぷりと詰まっています。

卵は、
まずは「生命」の象徴。
そして「再生」、
さらには「希望」の象徴。
殻を破って新たな命が誕生するぞー、という感じですね。



パスクアのチョコレートの卵。力作ですねー。
photo by francesca!!



そして子羊は、
「キリスト」を象徴しています。

このあたりはちょっと分かりにくい。

その昔、人は神に祈る時に、生贄をささげました。
子羊は、西洋では典型的な生贄だったんですねえ。
「生贄」は「犠牲」という意味にも結び付きます。
キリストが十字架にかかったことには、自らを犠牲にする、という意味もありました。
この世の罪を償うために、自ら生贄の子羊となった訳です。

子羊は、「キリストの犠牲」の象徴であり、同時に「けがれなきキリストの体」の象徴でもあります。

でも、その象徴を食べるというのは、かなり分かりにくい発想ですよねえ。

キリスト教の中でもカトリックの教えには「聖体」というものがあります。
ミサの時に、神父さまが何やら信者の口に入れて回っているものがあるじゃないですか。
あれです。






これ、一体何を口に入れてるんでしょう。
イタリア語では「オスティア」と言う物体で、ウエハースの一種です。

「聖体」については、wikiなどを参考にしてください。


初めての聖体拝礼はハプニングの宝庫。






この子もやってくれます。







キリスト教では、「パンとワインはキリストの体と血」と言いますよね。
最後の晩餐で、キリストは「これは私の体、これは私の血」といって弟子たちにパンとワインを与えました。
体であるパンを食べる!
うーん、キリスト教徒でないと、かなり難解な発想ですねー。
きっと深い意味があるのでしょうが、信徒たちの連帯を強めるという意味では効果抜群の儀式です。


でも、「これは私の体」といってこんな料理が出てきたら、難しいことは忘れてありがたーくいただくことは、キリスト教徒じゃなくても分かります。



復活祭のアッバッキオ, photo by masolino



復活祭の子羊の話、次回に続きます。




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2 件のコメント:

Vittorio さんのコメント...

また知識が増えました(笑)

そうそうこの卵ショコラ懐かしいです(笑)


イタリアでもフランスでも復活際の時はパティシエの仕事が多くて、卵型やウサギのショコラ作りつづけてました(笑)。
結構売れるんです、生産がまにあわなかったです(笑)

店頭のショーケースが画像のような卵型ショコラアートを飾っていました

特にイタリアはすごいんです、卵型ショコラのアートは、卵の上にお城とか作っくちゃうショコラティエもいるんです

世界一ですよ(笑)

イタリアにいる気分ですよ(笑)

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
やっぱりチョコレートの卵はよく売れるんですか。
どんな力作も、結局最後には食べちゃうのか、いつも不思議です。
私は南イタリアのマジパンの子羊が大好きなんです。
あれだけ可愛いと、食べようとは思わないし、そもそもあまり美味しくなさそうな・・・(汗)。