さて今日のお題は、イタリアが誇る古代ローマから愛されてきたチーズ、ペコリーノです。
半野生状態で育つイタリアの羊。家畜とは言え、かなり野生が残った家畜で、自然との関わりを強く感じさせる動物です。
秋の訪れとともに羊飼いたちは夏の間羊たちが食べることができる冬の牧草地を探してアペニン山脈からトスカーナのマレンマ地方の海岸へと降ります。
羊の授乳期間、つまりミルクを出す期間は、栄養価の高い餌を探せる春から夏の間に凝縮されます。夏の終わりになると、妊娠の準備のためにミルクを出さなくなります。そのため、ミルクを保存することが必要で、中~長期熟成させるチーズが創り出されました。
ペコリーノ・ロマーノ。
上質なチーズは、味覚に刺激や快感を与えます。チーズから漂う牧草の香りは質の良さの証明。料理に使うと熱くて強い、エレガントな味が引き出されます。その歴史的なイメージとは逆に、製造過程は超モダン。羊のチーズ独特のクセの強い風味も、現代人の好みに合わせて改良されています。
最新の技術も注目だけど、やっぱりすごいのは移牧の文化。
羊飼いの仕事のきつさを想像すると、後継者がいないのも理解できる。
それにしても子ヤギは可愛い。
一般ピーポーが移牧に遭遇すると、マンマ・ミーアって言うんだ。
利口な牧羊犬は、マレンマ・シープ・ドッグ。マレンマはトスカーナの移牧地。
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