2025年9月30日火曜日

目玉焼きのことを聖職者と呼ぶのは、その独特の髪型にした頭が目玉焼きに似ているからだって。さらにゆで卵は半分に切って並べたところがあるものによく似ていたからこう呼ぶんだって。ミラノ人半端ない。

今日のミラノ料理は、目玉焼き。
というか、その呼び方。
ミラノの方言では、目玉焼きは“cereghin/チェレギン”、聖職者という意味です。
なぜ目玉焼きのことをこう呼ぶのか、そこには、見栄えに人一倍気を使うイタリア人が、聖職者のあのヘアスタイルのことをどう思っていたかが、さりげなく分かります。神父様の髪型は、イタリア人から見ても、かなり衝撃的なんですね。

聖フランチェスコ。


動画を探したけど、リアルつるつるの人しかいなかった。



でももっと衝撃的なのが、ゆで卵の呼び方。半分に切って2つ並べた姿が、白いお尻のようだから、in ciappと呼んでいたそうです。ミラノ人のユーモアはマンゾーニもお気に入りだったとか。多分世界中の人がハゲしく同意してます。
でも、(CIR5月号)の料理は、ゆで卵料理じゃなくてクレープのカネロニでした。
ダジャレで名前がついたという説があるのがチーズのマスケルパmascherpa。

マスケルパ

マスカルポーネっぽいけど、違います。フレッシュ・リコッタです。マスケルパという名前は“驚く”という意味だって。都会にリコッタを持ち込んだ素朴な農民のシンプルな驚きから生まれた言葉だと言ってます。都会人が田舎もんを上から目線で語ってるみたいですねー。


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2025年9月29日月曜日

移牧から生まれるチーズ、ストラッキーノ。南や中央イタリアの定番の羊や山羊の移牧と違って牛の移牧は迫力満点。

今日の料理は“サフランとストラッキーノのリゾット”。
ミラノのシンボルの黄色いサフランのリゾットと、ストラッキーノチーズの白いリゾットを組み合わせた美しいリゾット。リチェッタの日本語訳は(CIR5月号、P.41)。

ストラッキーノのCM。


ストラッキーノの製造過程。


作っている最中は豆腐にそっくりですが、出来上がりは、豆腐とは大分違う。その一つが、タレッジョ。タレッジョ渓谷で造られているストラッキーノから派生したチーズの一種。

タレッジョ渓谷。


タレッジョは『許婚』でも描かれているようにマンゾーニが戦火を避けてミラノから疎開した地。戦時中ならまるで天国。

“疲れた”というその名前は、秋に牛がアルプスの牧草地から下に降りてくる旅をして疲れている、という意味。脂肪分が高いミルクなんだとか。

秋の移牧。山羊や羊の移牧と違って牛の移牧は迫力満点。



タレッジョ。


    タレッジョのリゾット。


タレッジョと洋梨のラビオリ。



次回はもう1品のパスタの話。

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2025年9月27日土曜日

リゾット・ミラネーゼはミラノのシンボル。さらに、ミラノはチーズの街。厳しい冬を越すために、様々なチーズが考え出された。

今日のミラノ料理は、ミラノのシンボル、米とサフランの料理。そう、リゾットです。
日本人が考えるリゾットと、リゾット・ミラネーゼには、かなり大きな違いがあります。イタリア料理の世界では有名なので、ミラノ風リゾットと言えば、プロなら誰もがサフランの黄色いリゾットを思い浮かべるはず。でも、この料理がミラノのシンボルであることは、あまり一般的ではないだろうなあ。

リゾット・ミラネーゼ


当然のことながら、リゾットはご飯じゃなくて米から作ります。
なので米の品種が重要。ミラノの米はリゾット・ミラネーゼを美味しく作れるように進化しました。その代表はカルナローリ米ですが、その原型はヴィアローネ米。同じくリゾットが普及しているベネト地方の米として知られています。ヴィアローネ米は、ベネトの米料理のために進化しました。その最終形はヴィアローネ・ナノ米。

ヴィアローネ・ナノ。


ヴィアローネ・ナノとカルナローリ。


(CIR5月号)のサフランとストラッキーノのリゾット(リチェッタの日本語訳はP.41)は、ミラノのシンボルの黄色いリゾットと、白いリゾット、つまりストラッキーノのリゾットが半分ずつの、くっきり2色に分かれたリゾット。

米はアラブ人によってアジアからシチリア経由で、5世紀に、ガッレアッツォ・マリア・スフォルツァによってミラノやロンバルディアまで伝わった穀物。ロンバルディアの多くの料理に使われていて、中でも一番有名なのがリゾット・ミラネーゼ。料理を金色にするサフランもアラブ人によって地中海の国々に広まり、13世紀以降、十字軍によってヨーロッパ中に広まりました。
リゾット・ミラネーゼはイタリア中に広まり、イタリアを代表する料理になりました。玉ねぎのみじん切りをバターと骨髄で炒め、米を加えてさらに数分炒め、白ワインをかけてアルコール分を飛ばします。そこに熱いブロードを少しずつかけながら煮ます。半ばでブロード少々で溶いたサフランを加えます。仕上げにバターとパルミジャーノでマンテカーレし、数分休ませてサーブします。現在では骨髄はリゾットを重くするので加えないことが多いようです。脂肪分を減らす傾向もあります。

ミラノは、チーズの産地でもあります。あまり考えたことないけど、クレシェンツァ、ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、ストラッキーノ、マスカルポーネ、トーメ・ダルペッジョ、ロディジャーノなどなど、厳しい冬を越すためのチーズがたくさん作られています。ミラノはチッタ・ディ・フォルマッジョ、チ―ズの街。
グイド・トンマージの地方料理シリーズは、空気感のある素晴らしい写真が特徴のシリーズですが、『ミラノ』

はイラストが秀逸な本です。表紙と裏表紙に米粒を1粒ずつ無数に描く、ということで、この本のイラストレーターの多才ぶりはよ~く分かりますが、ミラノの食材は、イラストで表現すると、とても面白いものばかり。米の次にビックリしたのがチーズです。チーズの章に20種類ぐらいあるミラノのチーズですが、白いミルクから作るチーズを、見事に20種類描き分けているのです。さらに、ロディジャーノはミラノ人が大好きなチーズで、パルミジャーノやグラナ・パダーノより好きだった。とあり、改めて見てみると、20種類のチーズの中にパルミジャーノやグラナ・パダーノも描かれてるじゃないですか。白いクリームチーズやフレッシュチーズをイラストに描くのはすごい技だと思いますが、パルミジャーノやグラナ・パダーノなどの熟成チーズも、描き分けるのは大変。しかもミラノ人がパルミジャーノより好きだったというロディジャーノまでありますよ。

ロディジャーノ


マスカルポーネ



(CIR5月号)のリチェッタ“サフランとストラッキーノのリゾット”は、黄色いリゾット・ミラネーゼと白いストラッキーノのリゾットを半分ずつ組み合わせた2色のリゾット。ストラッキーノはマンゾーニがミラノから戦火を逃れて住んだ町。
ストラッキーノの別名はクレシェンツァ。イタリアを代表するクリームチーズの1つ。
詳細は次回

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2025年9月26日金曜日

ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪、が口癖。

今日のミラノ料理は“パン・ポス”。リチェッタの日本語訳は(CIR5月号、P.41)。
記事によると、「ミラノのおばあちゃんは、パンを捨てることは罪だと言っていたそうです」
この言葉は何世紀にも渡る飢餓を通して農民のDNAに刻み込まれているそうです。パンと言っても白パンではなく、穀物のミックスのパンで、焼き立てより乾燥して固くなったものだそうです。“ポス”はミラノの方言で固いという意味。
トスカーナのパンツァネッラからプーリアのアックアサーレまで、イタリア中にある固くなったパンを美味しく食べる料理。

パンツァネッラ


プーリアのアックアサーレ。


ミラノのパンと言えば、ミケッタ。


そしてミケッタと言えば、カイザーゼンメル。
ミラノがオーストリア・ハンガリー帝国の一部だった時代に伝わったパンです。
ハブスプルク家の支配下にあったのです。
クチーナ・ミラネーゼ

にはこう書いてあります。

カイザーゼンメルが生まれたのはウイーン。


ところが、ウィーンとミラノは湿度が違ったのです。ミラノはウィーンより湿度が高かったので、パンを夜までカリッとさせることができず、パンをもっと軽くカリッとさせるために、中身をくり抜くことにしました。こうしてミケッタが生まれたという説があります。

ミケッタ


ミラノのパンはドルチェとして発展しました。その最高峰がパネットーネ。


アルティジャナーレなミラノのパネットーネを造るマッシモ・グラツィオーリ。


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2025年9月25日木曜日

ミラノ料理のスターは子牛肉。

ミラノ料理の続きです。
最初の1品は肉のテリーヌ。
あまりにも普通の料理なので、これがミラノの富裕市民層を代表する料理だなんて、想像もしてませんでした。

七面鳥のテリーヌ。

この料理が評価されるのは、作った後、お父さんが何時に帰ってきてもサーブできる料理で、サーブする人を必要としない料理だったからだそうです。
こ、これは都会のお母さんたち大いに賛同できそう。当時の農民の料理が、竈の上にかけた
鍋につきっりでコトコト長時間煮込むミネストラなどだと思うと、女性を鍋の前から解放させた偉大な料理であったことに、言われて初めて気が付きました。
(CIR5月号)のテリーヌは、鶏肉・豚肉・牛肉の詰め物を生地で覆い、ポルト酒のソースをかけるという、ちょっと1ランク上のような、とても都会的な1品。
見た目にもコージャス感ありますが、次の料理、“モンデギリ”も、この時代のミラノを象徴するような1品です。え、モンデギリってミートボールのことでしょ。つまり、前日の肉料理の残りを使う節約料理ですよ。しかも、モンデギリというその名は、スペインのロンバルディア支配の名残という、歴史的には、ナポリあたりにありそうな料理。
どこが都会の市民たちの料理・・・。と思いそうですよね。

ミラノのモンデギリ。

そのヒントは、残り物の料理という点。
とても面白いいミラノ料理の本として大お薦めの1冊、グイド・トンマ―ジの地方料理シリーズの1冊『ミラノ

には、モンデギリが度々登場します。
ミラノの食文化を深く理解している人たちが作ったとてもおもしろい本ですが、この本によって私はミラノの肉料理の主役は子牛肉、ということを知りました。

子牛肉の代表的ミラノ料理、コストレッタ・ミラネーゼ。


ヴィテッロ・トンナート。


オッソブーコ

本には、“子牛肉はミラノ料理のスター”とあります。ミラノ料理の本も、改めて見てみると、子牛肉料理ばかり。モンデギリは、前日の肉料理の残りを使う節約料理。なので当然、その残り物には子牛肉料理がたくさんあります。この本によると、ミートボールはイタリア各地にある家庭料理。他の地方のミートボールとモンデギリの違いは、子牛肉がはいっているかいないか。さすがに子牛肉が入っている農民料理というのは想像できない。
マンゾーニの『許婚』にも登場する料理だそうです。
次の料理は“パン・ポス”。
この料理にも面白い話がありました。

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2025年9月23日火曜日

貴族と農民の間の富裕な市民層が、市民革命を起こすほどの力を持つ時代が到来して、イタリア料理は変わっていく。

都市の富裕な市民層、ブルジョワジーが力を持った時代、貴族と農民の間の市民層は、やがて革命を起こすほどの力を持っていく。イタリア料理の主役も、彼らに移っていく。(CIR5月号)の記事“ミラノのマンゾーニ”は、イタリア近代文学を代表する作家マンゾーニ家の料理で、当時のミラノの市民層の料理を紹介する記事(日本語訳はP.37~)。農民の貧しい暮らしと貴族の豪華な食事から生まれたそれまでの南イタリアの料理とはまったく違う背景を持つ料理です。
まず1品目は、ポルト酒風味の“冷製テリーヌ”。

(CIR)のリチェッタは、肉のミストのポルト酒風味。

下の動画は子牛肉のテリーヌ。


料理の解説によると、“マンゾーニの時代、冷製テリーヌはどんな時間にも合う軽食のような、主人が予想もしない時間に帰宅してもサーブできる料理で、サーブする人を必要としないいわば万能の料理だった。”
いや~ビックリ。当時の都会の市民たちの料理に望むことは、現代人になんともよく似た考え方じゃないですか。
つい最近、5月号の記事“ランゲの伝統料理”の中で、ピエモンテのランゲ地方の農民の暮らしを訳したばかりで、その違いにもビックリ。
ランゲ地方では、当時台所は家族の最も大切な場所で暖房が利く唯一の場所でした。家族の生活の中心だったのです。日中は薪で煮るかまどに常に火が入っていました。そしていつでも使えるようにその上で湯を沸かしていました。料理なら、コトコト煮るスーゴやミネストラを常に煮ていました。そして寒い外から帰った人々に温かい料理を提供していたのです・・・。
この時代は、常に温かい料理を出すことが求められていたのですね。常に鍋を火にかけてコトコト煮込むなんて、かまどがなければできないことでした。
それがマンゾーニの時代になると、予想もしない時間に主人が帰ってきても、サーブする人がいなくてもいい料理。奥さんは大分楽になってますね~。かまどの前でコトコトスープを煮込むなんて時代じゃなくなってますよ。
次の料理はモンデギリ。ミラノ名物のミートボールですが、これもミラノの市民階級が生み出した料理だったんですね。
詳細は次回。

白肉と野菜のテリーヌ。


ランゲの料理。



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アンチョビのスパゲッティ

今日の(CIR)の料理は“アンチョビのソースとレモン風味のスパゲッティ”。 リチェッタの写真と日本語訳はP.5。 いかにも南イタリアの味のパスタです。 アンチョビとパン粉のスパゲッティ。 アンチョビのスパゲッティ。南のスパゲッティの基本。 イタリアで人気のアンチョビはスペインのカ...