今月のワインはVini dell'Etna、エトナ山のワインです。
エトナ山は、ふつう、ヨーロッパ最大の活火山、と紹介されますが、今回は、
“ユーラシアプレートの一番高い火山”でした。
こうやって紹介されると、地球規模にすごい山のようで、恐れ入ります。
ヨーロッパの、シチリアの人々は、この山に畏敬の念を抱きながら、なくてはならないものとして受け入れ、やがては共存し、愛し、ついには「母なるエトナ」と呼んでその恩恵を享受するまでになりました。
恩恵の一つがエトナワインです。
下の動画は火山性土性で造られるワインの国際フォーラム。
エトナ山麓のアグリトゥーリズモ。
エトナの産物として有名なものに、ブロンテのピスタチオがあります。
エトナ山を上から見るとよくわかりますが、ブロンテはエトナ山の西側にあります。
ブロンテのピスタチオは国際的にも有名になり、その畑は今ではエトナ山の西側全体を埋めるほどになりました。
だから、エトナ山麓でワインが造られているのは、西側以外です。
さらに、北側は火山性の土壌ではなく、白い砂岩で、熟成に適した上質の赤ワインができる地区の黒い土壌とははっきり違うそうです。東斜面は雨が多いそうです。
エトナ山は標高3300m余りで、東側は地中海です。ちなみにナポリのそばのベズビオ山は1132m。標高が高く、海が近いと寒暖差が大きくなります(25℃ぐらい変わります)。火山性土壌と大きな寒暖差がエトナワインの高い品質を生み出しています。
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