今日はジビエに会うワインの話。
最近はジビエが話題にされることも多いようで、ジビエを食べる機会に遭遇するチャンスも多くなっているのではないでしょうか。
『
サーレ・エ・ぺぺ』によると、イタリアのソムリエさんが言うには、ジビエ特有の硬さのある味は、ジビエの脂肪の中にあり、食べてすぐに感じるものではなく、肉の味の中に溶け込んでいるのだそうです。
さらに、ジビエ料理に多い長時間の加熱によって、複雑な風味が生まれるので、単純に食材とワインの相性だけを考えるものではないのだとか。
猪肉にも鹿肉にもとんと縁のない生活ですが、もしもの場合にそなえて、知識だけはためておくか・・・
それにしても、この記事を読んで思わず二度見したのが、記事の中で上げられている野生動物。
cinghiale(猪),cervo(アカシカ),capriolo(ノロシカ), daino(ダマジカ), lepre(ノウサギ)までは、ふんふん、と読んでいたのですが、最後のriccioで?となりました。
ご存知ですか? riccioという名の野生生物。
di mareがつくとウニですよね。
つまりウニのような姿の陸上の動物というわけなんでしょうけど、とげとげがある動物というと、ハリネズミ以外、思い浮かびませんよ、私。
でも、この記事は料理とワインの話。
つまり食べる肉としてのハリネズミ?
ということで話を進めてOK?
とりあえず調べてみると(
こらちのページ)、ヨーロッパハリネズミはイタリアでは全国的に生息しているそうですが、現在は保護のために禁猟となっているようです。
そんなわけで、もしもの時にそなえて、ハリネズミ料理にはどんなイタリアワインが合うかという知識まで引き出しにしまわれてしまいました。
答えは「
総合解説」を御覧ください。
それでは、イタリアの代表的なジビエ、cervoの話です。
日本の鹿、ニホンジカより大型の、森の王様です。
どんな料理が適するかは、「
総合解説」2016年9/10月号の“シェフと肉屋のジビエ”を御覧御覧ください。
答えはずばり、
「高貴なバローロは鹿肉に合う」
だそうですよ。
これは覚えやすいですね。
もっと高貴なバルバレスコにはノロジカだそうです。
ノロジカCaprioloというのはCervoによく似た味で調理方法も似ていて、Cervoより小さいので、ニホンジカに近いかも。
ペットのノロジカ。かわいすぎー。
さすがは森のともだち。
↓
猪肉に合うのはブルネッロ・ディ・モンタルチーノだそうです。
ジビエをプリーモ・ピアットのソースにしたときにお勧めなのは、デリケートなボディーの中程度の強さの香りのワイン。
ノロジカのラグー
↓
ノロジカ肉・・500~600g
マリネ液
赤ワイン・・1.5カップ
小玉ねぎ・・1個
にんにく・・1かけ
にんじん・・小1本
セロリ・・1本
ローズマリー、セージ、ジュニパー、ローリエ、その他好みのフレッシュのハーブ
・肉を粗く切ってマリネ液で最低12時間マリネします。
・肉を取り出して小さく刻みます。
・玉ねぎ、にんじん、セロリ、マリネ液と同じ量のハーブをみじん切りにします。
・鍋に油1/2カップ、バター一塊、コロンナータのラルド50gを入れ、香味野菜とハーブのみじん切りを炒めます。
・しんなりしたら刻んだ肉を加えて炒め、白ワイン1カップを加えてアルコール分を飛ばします。
・皮むきカットトマト350gを加え、蓋をして弱火で1時間煮ます。
・レードル1杯のブロードか湯を加えて塩、こしょうし、1~1.5時間煮ます。
久しぶりに動画のリチェッタを訳してみました。
作る人、いるかなー?
「総合解説」には猪のラグーのリチェッタを載せました。
仕上げにズッキーニの輪切りのフリットとペコリーノを散らし、香味野菜のソッフリットにはグアンチャーレを加えています。
相性の良いワインは、ネッビオーロが共通項。
cervoはバローロ、caprioloはバルバレスコ、ジビエのラグーにはネッビオーロ・ダルバ。
ネッビオーロ
↓
鹿肉のハンバーガーに合うお勧めのワインは、オディリオ・アントニオッティのブラマテッラ。
ネッビオーロと地元の数種類の品種を使っています。
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“ジビエに合うワイン”の記事の日本語訳は、「
総合解説」2016年9/10月号に載っています。
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