2024年5月16日木曜日

(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2022年2月号発売しました

(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2022年2月号発売しました。

今月の地方料理は、
“恋人たちのドルチェ”
“ハリーズバーのカルパッチョ”
“スペックのカネデルリ”
“パンナ・コッタ”
“サン・ビア―ジョのチャンベッラ”
など・・。

記事は
“大統領官邸の料理”
ピッツァ界の革命児、“デニス・ロヴァテルの山のピッツァ”
グルメガイドは“フィレンツェ”
ワインは“山のワイン”と“ヴァルテッリ―ナのワイン”

気になる記事が並んでますが、今月もこのブログでビジュアル解説をしていきます。
お楽しみに♪

そうそう、みんな忘れてるかもしれないけど、2026年の冬季オリンピックはイタリアのミラノ・コルティナです。

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2024年5月15日水曜日

ベネチアで食べてみたいパスタ、オマールのタリオリーニ。ピエモンテでは白トリュフのタヤリン。ボローニャではタリアテッレ・ヴェルディ。

チプリアーニのパスタ・フレスカのリチェッタ。
今日はオマールのタリオリーニ。
オマールが入った日だけ作る料理だそうです。オマールは最低125g必要で、それ以上ならもっと良いそうです。

オマールのタリオリーニ。ちなみにオマールはフランス語で英語ではロブスター。

ハリーズバーのリチェッタ
材料/6人分
オマール・・700g
バター・・30g
イタリアンパセリのみじん切り
タリオリーニかタリアレッレ・チプリアーニ・・250g
ブランデー
アメリケーヌ・ソース
粗挽きこしょう、塩

・大きなフライパンでオマールの身をバターで弱火で炒める。ブランデーでフランベし、火が消えたらアメリケーヌソースを加えてゆっくり熱する。
・大鍋に水を沸かし、沸騰したら塩を加える。すぐにパスタを加えて3分ゆでる。
・パスタを取り出してオマールのフライパンに加え、塩、こしょうで味を整えて熱した皿に盛り付ける。イタリアンパセリを散らす。パルミジャーノは添えずにサーブする。

タリオリーニの定番ソースの一つはトリュフのソース。
白トリュフのタリオリーニ。

白トリュフのタリオリーニはピエモンテで食べたみたいと思うけど、オマールのタリオリーニは、やっぱりヴェネチアで食べてみたい。

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2024年5月14日火曜日

パスタ・フレスカのハリーズ・バーのタリオリーニ

連休をはさんですっかり忘れてましたが、ハリーズ・バーのパスタ・フレスカを使ったパスタメニューを紹介しようと思ってました。

パスタ・フレスカはベネチアの北隣のエミリア・ロマーニャ地方の名物。板状に伸ばした平らな生地、パスタ・リッシャは詰め物パスタのベースですが、細くカットすれば、タリアテッレ、キタッラ、マルタイアーティなど様々なパスタになります。
ハリーズ・バーのメニューには、タリアルディのアマトリチャーナという1品があります。
ハリーズ・バーブランド(チプリアーニ)の平麺やリガトーニで作ります。
純粋主義者はトマトを加えませんが、ハリーズ・バーのリチェッタはトマト入り。

タリアテッレ・アマトリチャーナ

他に、ペーストのタリアルディ、きのこのタリオリーニ、スカンピとズッキーニのタリオリーニ、トリュフのタリオリーニ、生ハムのタリオリーニのグラティナーティ、貝のタリオリーニなどがあります。

エビとズッキーニのマルタリアーティ

彼はエミリア地方出身。ブルーノ・バルビエリ/ビア・エミリア

貝のタリアテッレ

甲殻類はすべてタリオリーニに合うそうです。

そういえば、先日、岸辺露伴は動かない、というジョジョの実写ドラマの新作が放送されていました。ジョジョと言えば、イタリア料理推しで有名なマンガ。ベネチアが舞台の話もありましたよね。今回も、主人公はイタリア人のイタリア料理店のシェフ。この漫画、登場人物の名前がアバッキオとかブチャラティという時点でニヤニヤものでしたが、今回は密漁海岸、という話。どんな病気も直してしまう、というアワビの話です。アワビのイタリア料理はさすがに登場しなかったけど、モズクガニとか、岸辺露伴が語るイタリアンのウンチクが面白くてかなり詳しくて、毎回すんなり信じてしまいます。今回はヒョウ柄黒アワビだって(www)。ひょっとしてイタリア料理にアワビ料理があるのかと思って調べかけましたが、さすがに現実に戻りました。いまだにアワビ料理のリチェッタは訳したことないです。

アワビのスパゲッティ作ってる人がいた。
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2024年5月13日月曜日

ハリーズバーの卵サンドは卵とアンチョビのサンドイッチ。こだわりは最高の食材とフレッシュでソフトな自家製パン。

ハリーズ・バー

の料理が満載の本から、気になったリチェッタを紹介していますが、今日は、“サンドイッチ”の章です。
サンドイッチは、ベネチアのオステリアことチケッティの定番料理。
そういえば、チケッティはベネチア版のマックだという意見もあります。

ベネチアのサンドイッチ
ベネチア人にサンドイッチのことを語らせたら止まらない・・・。


によると、ベネチアではサンドイッチtramezziniはとてもポピュラーな食べ物で、食材をはさんだ食べ物というだけでなく、基本的に三角形で、パンは耳を取った白パンと黒パン。中央がパンパンに膨れるように具を挟んだ柔らかいサンドイッチです。具の定番はツナとマヨネーズのホイップにの小玉ねぎとゆで卵添え、または小エビ、インサラータ・ルッサ(ポテトサラダ)、グリル野菜。手っ取り早く食べることができる食事として、バリエーションは豊富です。

都市部や学生が多い地区でトラメッツィ―ニを出す店をよく見かけます。
ベネチアのトラメッツィ―二は、いわばクロスタータやパニーノの一種。

ベネチアのトラメッツィ―ニ。

ハリーズ・バーの本には、“サンドイッチはシンプルな食べ物なので、味は材料の選択に左右される。パンはパンの柔らかさも味わえるように、その日に焼いた自家製のフレッシュなパンを使う“、とあります。
パン屋では短い辺からスライスするが、縦にスライスしてもらう。マヨネーズはフルーティー過ぎないオリーブオイルか酸化しにくいひまわり油を使った軽いもの。
ハリーズ・バーのサンドイッチの形はかなり個性的で、中央に具が集まり、その脇にマヨネーズが塗られていてしっかり閉じられている。
フィレアンチョビはシチリアの塩を使った塩漬けアンチョビ、卵は市場で手に入る最高の鶏卵を使っている。
美味しいサンドイッチを作るには、これらの食材をすべてそろえて、さらに熟練の技術も必要なので、とても難しい。

今日のリチェッタは“卵とアンチョビのサンドイッチsandwich di uova e acciughe”です。

材料/12個分
厚さ1㎝にスライスした長さ40㎝、幅15㎝の食パン・・2枚
薄くスライスしたゆで卵・・2個
アンチョビ・・12枚
マヨネーズ・・250g、塩

・パンにマヨネーズを塗る。縁も覆う。中央にゆで卵のスライスをのせ、その上にアンチョビを縦にのせる。表面に軽く塩をし、もう1枚のパンで覆う。
・掌で均一に押さえ、2枚を完全に接着させる。パンに手を置きながら耳を切り落とし、押さずに12個に切る。

他には小エビやチキンのサンドイッチちや、ハンバーガー・スコベルタという名のハンバーグのサンドイッチもあります。元々は牛ロース100%だったのですが、最近になって豚ロースの挽肉も加えたそうです。肉々しいアメリカのハンバーグと違って、すっきりした、ベネチアの上流階級向きのサンドイッチ。
ベネチアまで行ってもハンバーガーを探しちゃう某国の人。

ベネチアのハンバーガーが美味しい店。

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2024年5月10日金曜日

ハリーズバーの顧客たちは世界的VIPばかり。毎朝キャビアを食べる人もいました。好物はキャビアのラビオリだって。すごすぎる。

ハリーズ・バー』のパスタ・フレスカのリチェッタを訳しています。

今日はラビオリです。基本のパスタ・フレスカを詰め物の色が透けるくらい薄~く伸ばして詰め物を閉じた美しいパスタです。
この本は、各料理にまつわる、ハリーズバーのVIPたちのエピソードが書かれています。例えばパスタの章にはデ・チェッコの社長の話が登場します。
 ラビオリの話に登場するのはアガー・カーン3世。聞いたことないですよね。カラチ出身のイスラム教の政治家・実業家だそうです。カラチはパキスタン最大の都市。イギリスの植民地でした。なのでアガー・カーン3世はイギリス王室や上流階級と交流があって、国際連盟の議長も務めた人。

アガー・カーン3世を追悼する動画

彼が好きなラビオリは、なんとキャビアのラビオリだそうです。聞いたことないよー。どんだけセレブなのー? ベネチアではグランド・ホテルに滞在していたそうですが、飲みたくなるとハリーズ・バーに通ったようです。グランド・ホテルの彼の朝食は、たっぷりのキャビアで、2㎏の箱に入ったキャビアを彼自身が大きなスプーンですくい取って皿に盛っていたそうです。キャビアの話を聞くたびに、これは半端にリッチなだけでは扱いきれない食べ物だなあ、と思います。革命が起きるほど庶民の怒りを湧き起こさせ、同時に世界中から尊敬される仕事を成し遂げる人にこそ似あう食べ物。朝食に毎朝キャビアを食べる人が、存在していたんですねー。彼は、キャビアの後にはピエモンテ風ラビオリを食べたそうです。血圧がちょっと心配・・・。

 ハリーズバーのラビオリは、パスタ・フレスカを薄く伸ばした柔らかい生地が特徴。長さ30㎝、幅12㎝の生地2枚に溶いた卵を塗り(生地を接着させるため)、詰め物を2~2.5㎝間隔に並べて溶いた卵を塗った生地で覆います。詰め物の周囲を押して閉じ、好みの型でラビオリに抜き、打ち粉をしたバットに並べます。すぐにゆでない時はセモリナ粉をたっぷり散らすかアルミ箔で覆って冷蔵庫で休ませる。

リコッタとほうれん草のラビオリ

ハリーズバーのラビオリと比べると、生地は数倍は厚くて堅そう。
ピエモンテ風ラビオリは、アニョロッティ・デル・プリン。

キャビアのアニョロッティ

詰め物なしのパスタは、パスタ・フレスカを細く切った麺の料理。
本にはこんなことが書いてありました。
「レストランを判断するには、バターとチーズのパスタを頼んでみるとよい。もしパスタの質が良くてその場で正しくゆでたパスタで上質のバターとチーズなら、その料理はシェフとカメリエーレだけが作ったもの。ごまかしはきかないパスタだ」

バターとチーズのパスタ・フレスカと言えば。フェットゥッチーネ・アルフレード。


パスタ・フレスカは、カットの仕方によって、タリエリーニ、タリアルディ、タリオリーニなど各種の麺になります。
次回はこのタイプのパスタのリチェッタ。

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2024年5月9日木曜日

パスタ・フレスカにはアルデンテの概念はない、と言い切るベネチア人。ベネチアのパスタはパスタ・フレスカ。でも、世界中の人は乾麺のパスタを求めるので、独自の道に進化させはじめた。

ベネチアの象徴、“ハリーズ・バー”では、パスタ・フレスカを出しています。
自伝的本、『ハリーズ・バー』には、パスタ・フレスカにはアルデンテという概念はない、というアッリーゴ・チプリアーニの話が綴られています。
ちなみに、アッリーゴは創業者ジュゼッペの息子です。創業者の名前はハリーじゃないんです。このあたりのことは、来月の2月号で記事になっていますので、お楽しみに。

さて、今日は、『ハリーズ・バー』のパスタ・フレスカのリチェッタを訳してみます。

本には、こんな解説が添えられています。
「このパスタは、ラビオリやカネロニに使うこともできます。美味しく作るポイントは、小麦粉、卵、そして手間をかけた麺打ち作業。低温で150回折りたたみ、湿度をコントロールした状態で14時間乾燥させます」とあります。

材料/パスタ300g分
小麦粉・・100g
卵・・2個
硬質小麦粉・・100g

  大理石の台で両手を使って小麦粉と卵を混ぜ、適度な堅さになったら小さく切ってパスタマシンを通す。一番厚い目盛りから初めて十分になめらかになったらもっと薄くする。マシンを通す前に生地を2つに折りたたむ。一番薄くなる前に少なくとも20回通す。
・この作業の間、打ち粉をし、パスタマシンのローラーの熱で熱くならないように気をつける。伸ばした生地は1枚ずつ油紙にのせて残りの生地を作業する間休ませる。カットする前に好みの長さに切る。

《パスタをゆでる》
・パスタは大鍋でたっぷりの湯でゆでる。
・パスタ450gに水は最低4~5ℓ。パスタ200gにつき最低1ℓ。たっぷりの湯を使う。パスタをゆでる理想的な温度は100℃。少ない水にパスタを入れると、沸騰するのに最低1~2分かかる。パスタはゆでている間にデンプンが流れ出るが、水が少ないとデンプンが濃縮され、パスタがゴム状になる。

・パスタは常に塩ゆでする。塩は海塩がよい。たいていの人は塩の量を計らないが、理想的な量は、パスタ450gにつき小さじ1.5杯。

乾麺については、アルデンテの概念をも否定するベネチア人ですが、パスタ・フレスカには、こんなにこだわっているんですね。
ハリーズバーにカクテルじゃなくてパスタが目当てで行く人はあまりいないかもしれないけど、この店のパスタ・フレスカ、食べてみたくなりますね。ただし、チプリアーニ社は自社ブランドの乾麺を販売していて、店ではこの乾麺を出しているそうです。パスタ・フレスカはラビオリとカネロニにしてるそうですよ。本にはこれらの写真やリチェッタもたくさん載っていますが、どれもとても美しくて見るからに柔らかそうで、本当に美味しそうです。

パスタ・フレスカ

ベネチアのテイクアウト専門のフレッシュパスタのフランチャイズ、“パスタ・エ・パスタ”。


どうやらベネチアのパスタはガラパゴス化しているよう。
その一例が、カネロ二やラビオリ。パスタ・フレスカで具を包み、ソースをかけて焼く、クレープに近い姿。

リコッタとほうれん草のカネロニ
次はハリーズバーのカネロニのリチェタを訳してみます。

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2024年5月8日水曜日

スパゲッティの伝統がないベネチアで最近普及したのがクロアチア発祥のスパゲッティ・アッラ・ブザラ。スカンピのスパゲッティです。

ベネチアのシーフードの話、モエケまでやって気が付きました。
このままでは永遠に終わらない。
ベネチア甘く見てました・・・。
ベネチアの人が大好きな貝の話はまた次回に。
という訳で、ベネチア料理の話、次はパスタの話に移ります。
シーフードの料理は終わりが見えないほど各種あるベネチアですが、スパゲッティや乾麺のパスタとなると、とたんに、何かあったかなあ・・・、となります。
フレッシュパスタなら、ビーゴリなどの名物がありますが、スパゲッティにこだわってみると、『クチーナ・ディ・ヴェネチア・エ・ラグーナ
には、1品だけありました。ベネチア料理のリストに最近加わった1品だそうです。本では、ラグーナではパスタはビーゴリ、トマトと唐辛子のパスタ以外は興味を持たれていない、とずばっと言ってます。これはイストリア発祥のパスタだそうで、イストリアでは人気のパスタ。イストリアはアドリア海の奥にある半島で、イタリア、クロアチア、スロベニアにまたがる地方。ベネチア共和国~オーストリア帝国を経て、冷戦のややこしいごたごたの結果イタリアになります。

地中海のオアシス、イストリア


海からチョット遠ざかった気がしますが、紹介するパスタは、スパゲッティ・アッラ・ブザラspaghetti alla busara、ブザラとはスカンピのこと。スカンピのスパゲッティです。

スカンピのリングイーネ


ベネチア料理の本の傑作のお薦めは、もう1冊あります。『ハリーズ・バー

です。ヘミングウェイに愛されたベニスの伝説の名店、創業者ジュゼッペ・チプリアーニの息子が父親に捧げた本で、伝説になった出来事や、店の人気料理のリチェタを詳しく、惜しげもなく紹介した本です。ベニスの食文化の話も面白いです。

乾麺のパスタについては、イタリアを象徴する食べ物で、低コストの持続可能な食事として、イタリアの健康な食事のベース、と語っていますが、生パスタ“パスタ・フレスカ”は、卵入りパスタがベースの食べ物で、乾麺とはまったく別のもの、だそうです。
小さなアルティジャナーレのメーカーが作る水分40%以上の軟質小麦粉のパスタのことです。ハリーズ・バーには、パスタ・フレスカのメニューがたくさんありますが、デ・チェッコの社長も顧客だったそうで、デ・チェッコのことを私にとってはイタリアで最高のパスタメーカー、と言っています。社長は「チプリアーニ、分かるかい。みんなパスタのアルデンテについてあれこれ言うが、私は袋の表示より2分短くゆで上げれば、みんな同じアルデンテになる。きっかり時間通りにゆでれば、美味しいパスタとどこにでもあるパスタの違いが分かる」と語ったそうです。
そして、卵入りパスタ・フレスカにはアルデンテはありません。ソフトで、かつ腰があるのがパスタ・フレスカです。ゆで時間が1分長かったり、1分短いだけで、品質がよく分かります。つまり、ハリーズバーのパスタ・フレスカがお勧め・・・。

じつはハリーズ・バーはチプリアーニのブランド名でパスタも売ってます。


ハリーズ・バーと言うと、カクテルが有名ですけど、次回はパスタ・フレスカの話。

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