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2025年8月12日火曜日

フィレンツェのランプレドットはナポリのピッツァ、シチリアのカンノ―二だって。

(CIR4月号)の記事“ストリートフードとワインの新しい組み合わせ”(記事の日本語訳はP.22)、今日のストリートフードは、“ランプレドットlampredotto”です。
によると、フィレンツェを訪れる観光客の間でも、とても人気のストリートフードだそうです。

フィレンツェのストリートフード、ベスト5の動画では、第4位という人気の1品。


私はフィレンツェのイタリア語学校に通ったのですが、行くまでは、牛の胃袋なんて見たことも食べたこともありませんでした。多分、大多数の観光客もそうです。でも、いつの間にか、ランプレドットを食べていました。何なんでしょうねえ。フィレンツェの内臓料理のストリーフードの人気は、すごいですねー。

フィレンツェの人気のストリートフードの屋台。こんな行列ができてれば、ちょっと食べてみたくなるのが観光客というもの。


ランプレドット


自分が食べているものが牛の第4胃だったということは、観光客たちは、たいてい国に帰ってから知ることになる。

さらにほとんどの人は知る由もないが、ランプレーダというアルノ川にたくさんいたヤツメウナギがその名の由来。

ヤツメウナギ。



ア、アリエナイ。牛の胃袋は食べてもいいけど、ヤツメウナギ初めて食べた人、すごすぎる。ランプレーダがヤツメウナギだと知った後は、ランプレドットがまともに見れない。
ランプレドットは牛の腸をゆでて小さく切って、塩、こしょう、サルサ・ヴェルデで調味して、フィレンツェ唯一の塩入りパン、セメッレで挟んでゆで汁少々をかけたもの。

セメッレの歴史と消滅。

そして記事でランプレドットと組み合わせたのが、ロゼのシャンパーニュ。
ランプレドットより出会うのが難しそう。
シャンパ―ニュ・ルイ・ロデレール。


日曜にはlibreria crapassoで毎週新しい本を紹介しています。


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2025年2月9日日曜日

世界で一番有名なイタリアの赤ワイン、キアンティ。

リアル王のワイン、バローロの次のイタリアを象徴する歴史的食材は、バローロのライバル、キアンティです。
(CIR2022年10月号)のP.24の記事によると、キアンティは世界中で一番有名なイタリアの赤ワイン。その歴史は、イタリア料理の入門編。イタリア料理の世界に足を踏み入れる人は、まず、黒い雄鶏の話を知り、イタリア料理には歴史的な面白いエピソードがたくさんあることも知ります。

ガッロ・ネロ


かなり昔に知った話でも、シエナとフィレンツェを巡るこの面白い話は、印象に残りました。黒い雄鶏がシンボルのキアンティ同盟が設立されたのは1384年。現在はこの鶏はキアンティ・クラッシコ管理組合のロゴになっています。

キアンティ・トラベルガイド

キアンティのブドウはサンジョヴェーゼ

フレッシュな香てりで赤い果実やスミレのような色。ドライでフルーティーなバランスの取れた味。リゼルバはビステッカ・アッラ・フィオレンティーナには欠かせないワイン。

ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナの伝道師、ダリオ・チェッキ―ニ

フィレンツェでビステッカ・アッラ・フィオレンティーナを食べて以来、赤身肉の美味しさ
の虜になりました。この肉を食べると幸せホルモンがドバドバ出ます。

フィレンツェで一番美味しいビステッカを出す店の紹介の動画。見てるだけで幸せになる


ちなみにバローロのぶどうはネッビオーロ。複雑さとエレガンスを併せ持つガーネットがかった濃いルビーレッド色のワインで、香りはフルーティーでスパイシー。

ネッビオーロ

王のワインも、黒い雄鶏も、イタリアを象徴するワイン。
次はパスタの話。

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2024年8月15日木曜日

ヴィンサントにカントゥッチという組み合わせとその味わい方を初めて知った時は、特大カルチャーショックの連続でした。

今日のお題は、料理と甘口ワインの組み合わせです。日本語訳は(CIR4月号P.27~)。
そもそも、この組み合わせは世界的な新しいトレンドだそうです。
イタリアには様々な甘口ワインがありますよね。
その代表がモスカートとパッシート。
私にとって甘口ワインのカルチャーショック的体験となったのは、ヴィンサントとカントゥッチ。甘口ワインのことは何も知らなかった頃、フィレンツェで通っていたイタリア語学校の小遠足で、キアンティのワイナリーに行き、そこで、ドイツ人の同級生たちに味わい方を教わって、それ以来、ヴィンサントとカントゥッチの組み合わせの虜になりました。甘口の酒精強化ワインも初めてでしたが、ワインにクッキーを浸しながら食べるというスタイルも初めてで、さすがにこの時は、あのドイツ人たちがこんな食べ方を当然のように知っていることにも驚きました。甘口ワインの飲み方には、教えてくれる人が必要、と痛感しました。あの時はドイツ人だったけど、今なら、イタリアンのレストランのソムリエかも・・・。
それにしても、何も知らない外国人にヴィンサントとカントゥッチの味わい方を教えて、その美味しさを伝えるのは、とても楽しいですね。きっとあのドイツ人たちは、その楽しさにも目覚めてしまってましたねー。


トスカーナを訪れた観光客は、おそらくみんな、ヴィンサントとカントゥッチの虜になります。


ヴィンサント

カントゥッチはフィレンツェ近くの町、プラートで考え出されたビスコッティ。

ヴィンサントは、一説によると、1439年に開催された東と西のキリスト教の教義を統一するフィレンツェ公会議の祝宴に出された、ギリシャのサントリーニ島で作られたワイン。


パネットーネとデザートワイン

トスカーナ名物のレバーのクロスティーニや青かびチーズもヴィンサントによく合う。

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2024年6月25日火曜日

カテリーナ・デ・メディチがフランス料理に与えた影響はフランス料理と共に世界中に広まった。

イタリアとフランスは、ライバルだけど、とても近い存在。共に食文化に関しては、超巨大なプライドを持ち、外国の食文化にも多大な影響を与えてきた国。
互いに自国の料理は相手の食文化に影響を与えたと、堅く信じている。なので、その中心人物カテリーナ・デ・メディチに関しては、虚実入り乱れた様々な伝説が残されていて、そのまま信じてはいけない、ということを今月の(CIR)の記事でひしひしと感じました。

カテリーナがフランス料理に影響を与えたことはイタリア人にとっても誇り。



カテリーナがフランスに伝えてその後、フランスの影響で世界中に広まった、とされる料理の代表的な料理が(CIR3月号P.16~)に日本語訳を載せた6品。
それにしてもこれだけ胸を張ってカテリーナがフランスに与えた影響を語るには、かなりフランス料理を研究する必要があります。こうして両国の食文化は広まっていったんだろうなあ。案外、イタリア料理の最大の理解者はフランスだったりして。

カテリーナ・デ・メディチとフランス料理。

その代表的な料理、鴨のオレンジ風味。メディチ研究所のリチェッタ。

玉ねぎのズッパもカテリーナの象徴的な料理。
以前紹介したトスカーナ料理、カラバッチャがそのルーツ。


さんざんカテリーナの動画を見ましたが、その結果フランス料理のことを勉強した気になりました。

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2024年6月24日月曜日

イタリア人にとってカテリーナ・ディ・メディチは“幸せな美食家”、ところが、フランスでは早すぎる未亡人として黒い女王なんで呼ばれてました。

さて、今日はロレンツォ・デ・メディチの曾孫、カテリーナの話です。
(CIR3月号P.15~)
ロレンツォ・デ・メディチは、フィレンツェとルネサンスの話をする時には欠かせない人物ということは、昨日のブログでお判りいただけたと思いますが、ロレンツォは、フィレンツェの中だけでも権謀術策うずまく、おどろおどろしい政治の世界の中心にいた人でした。その14歳の娘が、隣国の、経済的にも宗教的にも困難な時期を迎えていたフランス王と結婚するというのは、もちろんザ・政略結婚。
今回の記事は、偶然コロンブスが何かと話題に上る昨今の状況から、私の中でコロンブスの評価がガラッと変わった記事を思い出させました。コロンブスはジェノヴァ人。ジェノヴァには彼の家も残されています。私にとってはコロンブスは、アメリカを発見した歴史的探検家。
ちょっと昔、確か1995年は、彼のアメリカ到達500周年だとかで、彼の故郷、ジェノヴァでは盛り上がていました。ところが、記事を訳すために、彼のことを調べていると、なんだか奴隷とか、疫病とか、彼がやったひどいことが、かなり拡散しているのです。各地で彼の銅像が倒される事態になっていると知りました。冒険家としてのコロンブスの姿が、奥をたてて崩れていく・・・。
それ以来、彼は次第に日陰の身になっていきました。
コロンブスの生誕500周年を祝うジェノヴァ、1989年。

その時と多少似たようなことが、カテリーナ・ディ・メディチにも置きました。記事を訳す前と後では、人物像がかなり大幅に変わったのです。

カテリーナ・ディ・メディチ

彼女はグルメなことでも知られていました。そのため、イタリア料理の世界では、イタリアの食文化をフランスの宮廷に伝えた人、という重要人物です。イタリア人にとって、カテリーナは幸せな美食家。ところがフランスから見ると、“黒い女王レジーナ・ネラ”ですよ。
そもそも。彼女は迷信深いとか、権力欲が強いとか、あらゆる悪徳の持ち主と思われていて、ちっちゃくてメディチ家特有の目が出っ張った容貌をカエルみたいとからかわれていたのです。世界のリーダーたるフランス王家からすると、カテリーナは隣国からきた田舎娘、その価値は、父親のお金と王子を産むことだけ。それなのに、結婚後10年間は子供にも恵まれず、夫には美人な愛人がいました。フランスでの彼女の立場は、周り中みんな敵で小姑。
ところがカテリーナが10人の子供、つまり後の王を産むと、すごい手のひら返しで、今度は“ママ女王、レジーナ・マードレ”と呼ばれるようになります。
ヨーロッパの歴史って、誰の立場で見るかによって全然違います。
それにしても、外国から来た若いイタリア人に対する偏見と冷たくて厳しい隣国の目にさらされたカエル目の少女には、すごい武器がありました。それは知性です。メディチ家の頭脳を持つカテリーナは、当時のインフルエンサーでした。フィレンツェやシチリアから料理人とパティシエを連れてきて料理を教えさせました。料理はお腹を満たすだけのものではない、という確固とした考えを持ち、フランス人にフォークの使い方を教え、料理と料理の間に皿を換え、ドルチェとサラートのサービスを分けるという習慣を導入しました。
宮廷料理にたくさんの野菜を使った家庭の味を取り入れたのもカテリーナの功績です。
ソルベットやクレープもフランスに伝えました。

次回は料理の話。

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2024年6月22日土曜日

カテリーナ・デ・メディチはロレンツェ・デ・メディチの曾孫。

今日はカテリーナ・ディ・メディチの話です。
イタリア料理やフランス料理に大きな影響を与えて、ヨーロッパの食文化にイタリアの要素を加えた人物。
そもそもその名前から、メディチ家の一員であることは想像がつきます。メディチ家は、北イタリアの商業と銀行の中心地の一つとして繁栄したフィレンツェの大支配者で、両替商として成功した銀行家で、メセナの語源にもなるほど、芸術や文化活動のパトロンとしてその存在と業績は、現代までも知られています。
そんなメディチ家の最盛期の当主がロレンツォ・デ・メディチ。外交・政治能力に優れた、フィレンツェの最高権力者。
カテリーナの話をする前に、大ロレンツォことロレンツォ・デ・メディチのことも、どんな人物だったのが、ちょっと見てみましょう。この機会にフィレンツェの歴史を知っておくのもいいかも。下の動画はなかなか見ごたえがあります。


フィレンツェの絶対支配者、芸術の擁護者として、彼はほぼ伝説上の人物でした。youtubeからネトフリまで、メディチ家とフィレンツェの歴史を語る動画が溢れています。そして様々な持論で一杯です。
でも、この(CIR)の記事(P.15~)のカテリーナ・デ・メディチは、今まであまり伝えられていなかった面を紹介しています。
多分、歴史的な資料はたくさん残っているのでしょうが、こういう姿を見たいと思う大衆の考えに左右された結果、いかにもそれらしい説だけが残ったのでしょう。

それにしてもハンサムで人気者の弟とブサイクで厳格な弟を比較する時、世間は容赦ないですね。

そして問題のカテリーナは、ロレンツォの曾孫です。

ロレンツェの物語を知ってフィレンツェを見ると、壮大な歴史が見えます。
と言うか、フィレンツェを観光する時は、観光客はほぼ強制的にメディチ家の歴史を教わります。メディチ家のことを知らなければ、フィレンツェのことは何も知らないも同然。
次回はカテリーナの話。

現在のフィレンツェの象徴、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナとその伝道師ダリオ・チェッキ―ニ。

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2024年6月6日木曜日

フィレンツェでは、ドゥオモより市場が楽しい。この市場のコンセプトはアルティジャナーレな食品の価値を高める、という当時はほかにまだなかった画期的なもの。


フィレンツェのグルメガイド、今日は、フィレンツェの並みいる美術館や歴史的建物に匹敵する楽しい現代の建物、メルカート・チェントラーレです。

そもそも外国で市場を訪れるのはとても楽しいもの。わくわくするような体験です。
市場はドゥオモに行くより楽しいかも・・・。外国人であふれるフィレンツェで、実は、この市場はとても画期的なものでした。行くととても楽しい、ということはよくわかるのですが、実は、それ以上何が画期的なのか、ぼーっと見て回ってる観光客気分の私は、よく理解していませんでした。

それが、今月の(CIR2月号)の記事の中には、はっきりと分析されていました。
フィレンツェで生まれたこの市場のコンセプトは、その後、ローマ、トリノ、ミラノへと広がります。正直言って今回知るまで、あまり意識したことなかったけど、この市場は、アルティジャナーレな食品の価値を大いに高めたのです。そう思って見ると、市場の別の顔が見えてくるかも。

中央市場のコンセプトをつくりあげたのは、ウンベルト・モンタノ。この市場は食の職人たちが一堂に会した場所、と言ってますね。根底にあるのはイタリア料理への絶大な信頼。

ローマのメルカート・チェントラーレ

ミラノのメルカート・チェントラーレ

トリノの中央市場はフードコート感が強め。道の駅かな?

こうやってイタリア中にメルカートのコンセプトが広まると、次はグローバル化によって地方色が弱まり、どこも同じ、という問題が多分起きますねー。次の一手はどう打つのか、注目です。

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2024年6月5日水曜日

ダ・ヴィンチはイタリアの元祖ベジタリアンの一人。カラバッチャは彼の好物でした。

(CIR2月号)のグルメガイド、“フィレンツェ”で取り上げているトスカーナを代表するリチェッタは、“トリッパ・アル・スーゴ”、“ズッコット”に続いても1品、“カラバッチャcarabaccia”です。

またまた料理だか人の名前なんだか分からない料理が出てきました。
イタリアバロックの偉大な画家、光と影の表現が強烈なカラバッジォによく似た名前ですごく混乱しますが、これは歴史の古い、トスカーナの庶民に愛された料理で、画家で建築家で、ミケランジェロの弟子で、ルネサンス期の芸術家の評伝で知られるジョルジョ・ヴァザーリによると、歴史上最初のベジタリアンことダ・ヴィンチは、この料理が大好きだったそうです。さらに、カテリーナ・デ・メディチがフランスに伝えて、フランス料理の『soupe d'oignon』になったと言い伝えられています。
このあたりについては(CIR3月号)の“カテリーナ・デ・メディチ”の記事にもあります。

カラバッチャはトスカーナの農家風玉ねぎのスープ。

カラバッジョは問題児で天才の画家。


(CIR2月号)のカラバッチャのリチェッタはP.26です。

フランスのレストランのイタリア人シェフが作る玉ねぎのスープ。


フィレンツェのトラットリア。

リチェッタにはありませんが、記事の中でフィレンツェのトラットリアの料理として度々登場する料理が“ペポーゾ”です。
上の動画では、ペポーゾが名物のオステリア・ラ・メッシ―タを紹介しています。
フィレンツェにすっ飛んでいきたくなりますねー。
でもまだ、フィレンツェの話は続きます。
ちなみにペポーゾはテラコッタの産地でもあるキアンティの名物です。窯元の職人たちが生み出した中世の料理。まだ熱い窯の入り口に肉、スパイス、こしょうを詰めたテラコッタの鍋を置いてじっくりことこと煮た料理だそうです。
ペポーゾ

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イタリアの新しいマスター・オブ・ワインが選ぶコンテンポラリーな赤ワイン。

イタリアの新しいマスター・オブ・ワイン、アンドレア・ロナルディが提案するPinosophyの概念。イタリアの食の分野のカリスマたちは、深い哲学への造詣がある人が多く、言ってることの意味が分かるまで、かなり苦労します。マスター・オブ・ワインも例外ではありません。なので、それなりにか...