お題は「鶏肉とうさぎ肉」です。
どちらも白肉carne biancaと呼ばれるタイプの肉で、似ている肉です。
調理方法も、どちらにも応用できます。
イタリア料理で一番有名なうさぎ料理と言えば、たぶん、“うさぎ肉のイスキア風coniglio all'Ischiana”。
この島でうさぎ料理が伝統料理として伝えられてきたのは島に野生のうさぎ(あなうさぎconiglio da fossa)が生息していたから。
うさぎというのは昔から、貴族の間では狩りの対象。実用的な娯楽としての狩りです。
つまり、ジビエ。
たぶん、野うさぎlepreです。
野うさぎは赤肉の分類に入るので、うさぎとは料理も違ってきます。
貴族と狩りとなると、これはトスカーナ料理の得意分野。
田舎の暮らしを知らない都会っ子には、庭でうさぎを放し飼いにしてるというだけでもうファンタジー。
いけない、ディズニーの世界に足を踏み込んでいた。現実に戻らなくては。
貴族の間で人気のうさぎ狩りを、やがて農民も真似するようになります。
うさぎ狩り
でもその狩りは、猟犬が追い立てて銃でズドンという貴族の狩りとは違いました。
うさぎの巣穴に草を投げ込んで太らせ、夜、食料を探しに出てきたところを捕まえるのです。そして朝まで吊るして血抜きをしました。
トスカーナの農民、おいしくたいただく気満々です。
イスキアのうさぎ肉は、トマトや畑の野菜と一緒に陶器の浅鍋で煮ました。
農家の庭で飼われているうさぎの肉は強い味になるのでその場合は肉を酢水にさらしてから使いました。
うさぎ肉のイスキア風coniglio all'Ischiana”。
煮込みの煮汁はパスタソースにしました。
鶏肉とうさぎ肉のトスカーナ料理といえば、トスカーナ風フリット・ミスト。
には、イスキアのうさぎ料理について詳しい話やリチェッタがたっぷり載っています。
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