2024年6月21日金曜日

スカンマロのフリッタータは卵が入らないフリッタータ。ナポリの人気料理だけど、具はシチリアの食材。

今日の料理は“フリッタータ・ディ・スカンマロfrittata di scammaro”です。
ナポリ料理です。
フリッタータと言えば、卵料理だと思いますよね。

ズッキーニのフリッタータ

ナポリのスパゲッティのフリッタータ

スパゲッティのフリッタータはナポリの名物料理。
なのにこの料理には、卵は一切入ってないのです。
“スカンマロ”という言葉は、「詐欺」という意味。ちょっと物騒な名前。
スパゲッティのフリッタータは、そもそも残り物のパスタを有効利用する家庭料理ですが、スカンマロのフリッタータは、復活祭や修道士に関係がある料理。

スカンマロのフリッタータ

上の動画の人は、使われている食材は両シチリア王国の産物で、同じくブルボン家に支配された相棒、シチリアの美味しいものを組み込んだナポリ+シチリアの料理だそうです。

さてこの料理は、復活祭の四旬節の間の料理ですが、四旬節と言えば、動物性脂肪、つまり肉食を断つ断食の期間。修道院には、この時期に断食をする厳格な宗派と、もっとゆるい宗派がありました。厳格な断食をする人は、個室に籠ってゆるい人たちとは別に食事をしました。その個室のことは、独房、またはスカンマロと呼ばれていたそうです。

ナポリ料理の人気の本、リチェッテ・ディ・ナポリ
にはフリッタータのリチェッタがたくさん載っています。フリッタータはナポリの人が大好きな料理だったようです。とせに、マッケローニのフリッタータについては、こんなことが書いてあります。
 「フリッタータ・ディ・マッケローニはナポリで生まれたパスタの残り物を使うシンプルな料理だが、簡単に作れるプランゾやチェーナの1品にもなる。ナポリで、プランゾの時間帯にビーチを散歩して見ると、フリッタータ・ディ・マッケローニをアルミ箔で丁寧に包んで食べている人たちをよく見かける」

ナポリのビーチ(砂浜がない)


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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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トリノの新聞、ラ・スタンパにスパゲッティ・ボロニェーゼが初登場したのは1898年。ロサンゼルス・タイムズは1925年。

(CIR5月号)の《スパゲッティ・アッラ・ボロニェーゼ》の記事は、スパゲッティ・ボロニェーゼは、ボローニャとナポリというイタリアの2大食の中心地が、トリノで結びついたイタリアの統一を象徴する料理だった、という超ビックリな説でした。『クチーナ・イタリアーナ』というイタリアを代表する...