2020年10月29日木曜日

ドイツ人に大人気のイタリア、南チロル。ドイツとイタリアが融合した世界は、モダンな別世界。

今日のお題はツェルテンです。
総合解説」2019年1/2月号P.33に載っています。
ここのところマイナーな地方の料理が続いてるので、まだ見てくれる人がいるのか不安ですが、大丈夫ですかあ?
今回はアルト・アディジェのドルチェですよー。

ツェルテン↓

クリスマスが近づくと、スーパーのお菓子やパン売り場でよく見かける、ドイツっぽいドライフルーツのケーキ。
そもそも、ツェルテンというのもドイツ語のselten(ゼルテン/珍しい)が語源。
アルプス地方の古い農民料理で、1年に2回だけ焼く珍しいケーキです。
リチェッタはP.35
小麦が育たない北イタリアのパン生地がベースの、ケーキと言うより甘いパン。
現在でも地元では生地をパン屋で買って、各家庭ごとに手に入るドライフルーツや蜂蜜、カッルーベの粉などを加えて作っています。
北イタリアで小麦の代用品と言えば、ライ麦です。
グルテンをあまり含まないライ麦からは、長期間保存できるパンができました。
典型的なパンは、スペックやチーズに添えるパンとしても知られるシッュテルブロートなど。シュッテルブロートSchüttelbrot↓


シュッテルブロートはチャツネやフルーツと一緒にチーズに添えて食べます。

ここがイタリアとは思えないけど、ドイツの人にとって、自分たちに近い文化が普及している南チロルがいかに人気か、よく分かります。↓

南チロルの味はイタリア人にも人気。
最近ボルツァーノにオープンしたサラミやチーズ、パン、ドルチェなどアルト・アディジェ製品専門の繁盛店。プル・スッドティロル↓
店のwebページはこちら

こちらは石臼で挽いた粉と天然酵母のパンやドルチェの店。パニフィーチョ・モデルノ↓
ドイツ系の店は、安心感が違うなあ。
ドイツとイタリアのコラボは最強かも。
そういう意味でもアルト・アディジェは面白い。

地方料理のお勧め本、『イタリア・イン・クチーナ



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イタリア・イン・クチーナ
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