いんげん豆編、今日のお題は地方料理のパスタ・エ・ファジョーリです。
パスタ・エ・ファジョーリは、北から南までイタリア各地にあるイタリアの農民の生活を支える基本の料理です。
地元でできる豆やパスタによって使う豆もパスタも変わります。
地方料理書でパスタ・エ・ファジョーリを探してみると、地方の個性が隠れていたりして、なかなかおもしろいです。
「総合解説」06/07年11月号の“パスタ・エ・ファジョーリ”の記事によると、
パスタ・エ・ファジョーリは香味野菜をオリーブオイルや脂を含む食材でソッフリットにしたベースで豆をじっくり煮て、一部を裏漉ししてポタージュ状にしたミネストラですが、
脂を含む食材とは、豚皮、パンチェッタ、ラルド、生ハムの骨などがあります。
ベースに動物性の脂を使った時はテーブルでチーズを散らしてコクを出してもよいが、植物性の油の場合は、チーズは散らさずに仕上げにオリーブオイルとこしょうをかけるのが正統とされる。実際にはチーズを散らすこともよくある。
パスタは生麺、乾麺のどちらの場合もあるが、ショートパスタだけでなく、ロングパスタを折って入れてもよい。生麺の場合、北イタリアでは必ず卵入り麺を使う。
パスタの代わりに米や大麦を組み合わせることもできる。
豆と穀物の組み合わせは栄養の面でも優れていて、豆のタンパク質が炭水化物と結びついてバランスの取れた1品になる。
とあります。
なんとも奥が深い料理なんですねー。
『クチーナ・レジョナーレ・ソフィー・ブレイムブリッジ』
には、いんげん豆の収穫の時期、夏なら、生のいんげん豆で作るのが理想的、とあります。
パスタ・エ・ファジョーリの本場、ベネトの有名店、ハリーズ・バーの本、
『ハリーズ・バー』で、アリーゴ・チプリアーニ氏は、
生の豆のパスタ・エ・ファジョーリ↓
で、ピエモンテのオステリア・デル・ベルボ・ダ・バルドンが紹介しているモンフェラート風パスタ・エ・ファジョーリは、豆はボルロッティ、ベースはラルド入りでパスタはピエモンテ名物の卵がたくさん入る手打ち麺。
アスティの人気オステリア↓
グレーベ・イン・キアンティの“マンジャンド・マンジャンド”のトスカーナ風パスタ・エ・ファジョーリは、豆は小粒の白インゲンのカンネッリーニ、ベースはオリーブオイル、パスタは乾麺のショートパスタ。
オステリア・マンジャンド・マンジャンド↓
次回は南イタリア風。
「総合解説」
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