今月のパスタは、その姿が一段と目を引くカラメッレcaramelle。
「総合解説」のカラメッレ(リチェッタは(p.6)は、両端をねじるだけじゃなく、詰め物を押してくぼませるのがポイント。はっきりした凹凸が生まれて、パスタが一層美しくなります。
カラメッレはその名の通り、キャラメル形のパスタですが、どの地方の料理になるのか、考えたことありますか?スローフード出版の優れた入門書
スクオラ・ディ・クチーナ”シリーズの『パスタ・フレスケ・エ・ニョッキ』には、こうありました。
パスタは、大きく2種類に別れます。
平らに薄く伸ばすパスタ・リッシャと、詰め物をするパスタ・リピエーナです。
パスタ・リッシャはタリアテッレのベースにもなるパスタで、以前にも取り上げています。
そこで今回は、パスタ・リピエーナを取り上げます。
イタリアには各地に様々なパスタ・リピエーナがあります。
その中心地はエミリア・ロマーニャ地方。
パスタ・リピエーナのパスタは、軟質小麦粉の卵入りの生地で、詰め物(リピエーノ)は肉、サルシッチャ、サルーミなどの“肉系carni”と、野菜、米、チーズなどの、肉が入らない“ディ・マーグロdi magro”系に大別されます。
主にソースの残り物などが使われます。
その形は、ラビオリとトルテッリは、四角、長方形、三角、円形、半円形が代表的。
特殊タイプはショートパンツ形、小包み形、とさか、キャラメル、紐などです。
ラビオリ
トルテッロ
現在、レストランの料理として一般的なのは、ラビオリやトルテッリですが、地方の伝統料理として知られているものは無数にあります。
軟質小麦粉と卵の生地は薄く伸ばせて破れにくいのが特徴。
薄く伸ばせないセモリナ粉の生地のパスタ・リピエーナはほとんどありません。
パスタ・リピエーナは北イタリアに広まったパスタです。
詰め物が出てこないように生地の端をしっかり閉じることができるのが、パスタ・リピエーナの条件です。
その点さえクリアできれば、あとはシェフのイマジネーションで、どんな形のパスタでも作り出せます。
そのうちタータンチェックのパスタなんてできるかも。
次回は、地方料理のパスタ・リピエーナについてです。
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「総合解説」
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