イタリア語の名前のカクテルで、有名なもの、まだありました。
例えば、ベリーニ。
以前ブログでも取り上げていました。こちら
それによると、本家のハリーズ・バーでは、このカクテルは白桃が旬の時期にしか出していなかったそうです。
つまり今頃期が一番美味しいカクテルです。
そういえば、ハリーズ・バーの全てが記された創業者の自伝的本、『ハリーズ・バー』には、こんなことが書かれていました。
ハリーズ・バーの常連客にセべーリというエンジニアがいた。
厳格という意味の名前とは正反対の、とても気さくな人柄の彼は、毎晩7時頃になるとハリーズ・バーにやってきて、その日の出来事を話しながら、アメリカーノを飲んでエビのサンドイッチを食べた。
知り合いと出会うと、夕食を店で食べない時は、8時頃に食事に出ていった。
7月のある晩のこと、彼は「今日はベリーニを初めて飲みたい気分だ。
と言ってベリーニを注文した。
出てきたベリーニを一息に飲み干すと、
「うまい、もう1杯」と追加を注文し、その後の3時間で19杯を飲み干した。
“ビーノ・ベリタス”(酔うと本音が出る)のことわざ通り、彼が変わっていく様子を見るのは楽しかった。
彼の中から喜びが弾けだしているようだった。
まるで彼自身がプロセッコのボトルになったようだった。
知的なユーモアが次々に飛び出した。
内側に硬く扉を閉ざして閉じ込めていた姿が解き放たれた記念すべきこの夜のことは、その後も時々思い出した。
ベリーニは私の父、ジュゼッペ・チプリアーニが考え出したカクテルだ。
フルーツのデリケートな甘さとプロセッコの酸味の組み合わせで、桃が美しいバラ色に染まる7月のカクテルだ。店では桃の旬の季節にしか出していなかった。
桃はマッシャーで皮ごと潰す。
ジューサーは使っても汁に空気が入るミキサーは使わない。
桃は黄桃ではなく白桃。小型で皮がバラ色のものがよい。
ワインはいつもプロセッコ・ディ・コネリアーノを加えたが、上質の他のスプマンテやシャンパンでもよい。
ジェイミー・オリバーの破天荒ベリーニ
ベリーニBellini/6人分
白桃の果汁・・1/4
プロセッコ・ディ・コネリアーノかスプマンテ・・3/4
バリエーション・・uva fragolaで作るとティツィアーノ
いちごで作るとロッシーニ
「総合解説」
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