『スパゲッティ・アモーレ・ミオ』から、今日訳すのは
“パスタの品質”についての章。
パスタの基本の基本だけど、案外知らない人は知らない話。
パスタ・セッカの原料は、硬質小麦粉(セモリナ粉)と水だけ。
これらをこねた生地を成形して乾かす。
現在は、すべて工場でのみ作られている。
だが、EUの法律では軟質小麦粉のパスタや、硬質小麦粉と軟質小麦粉のミックスのパスタも認められている。
なので、これらのパスタを購入する時は、ラベルをよく読んで、信頼できるメーカーのものを購入することが必要だ。
工場製のパスタには、卵入りのものもある(タリアテッレ、フェットゥッチーネ、パッパルデッレ、ラザーニャなど)。
法律では卵の量は最高4個とされている(粉末の場合は小麦粉1kgあたり200g未満)。
パスタの質と味は、メーカーによってかなり違う。
その違いは、
・小麦の品種
・セモリナの粒の大きさ、粗さ
・使用する水の品質
・生地に加える水の温度
・ダイス(生地を押し出して麺にする型)の品質(一般的なのはテフロンだが、最高と考えられているブロンズのダイスを通すと表面がざらざらした薄い黄色の麺になる)
・乾燥の種類(伝統的な方法は、45~50℃の低温で20~40時間、またはそれ以上)。
現在の工場では一般的に75℃以上と高温で8~10時間が主流だが、もっと高温で短時間(約4時間)が多くなっている。
などの違いから生まれる。
上質のパスタとは、表面はややざらざらしているが艶があり、色は暖かい黄金色、軽く琥珀色がかっている。
白や琥珀色が濃いパスタはあまり上質ではない。
ゆでても湯で汁が濁らないパスタは品質が劣ることの証明だ。
有名メーカーの高価なパスタは信頼できる。
出来上がりの味がかなり違うはずだ。
デチェコの品質の高さを訴えるCM。
18時間乾燥させた12番のスパゲッティ・デチェッコが、完璧にアルデンテにゆであがって登場・・・↓
下町ロケッ◯的なブロンズ製ダイズの誕生物語
イタリア産小麦の生地をブロンズのダイスを通して成形し、ゆっくり乾燥させるのがイタリアの伝統的パスタの製法。
グラニャーノのパスタができるまで
パスタについてもっと詳しいことが知りたい人にお薦めの本は、スローフードの『パスタ・フォルメ・デル・グラノ』
「総合解説」
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