今日のお題はメイド・イン・イタリーの食材。
スカルドバリのムール貝です。(「総合解説」2018年7/8月号P.29)
聞き慣れない名前ですが、ポー河デルタ地帯にある地名です。
ポー河デルタ地帯というのは、イタリアでは重要な地方。
イタリアの自然の最も貴重な環境を作り出している場所です。
見慣れた地中海とはまったく違う海岸線。
ここは、南伊とか北伊とかいうくくりではなく、ポー河沿いという世界。
その主役はもちろん、ポー河。
そして今日の主役はスカルドバリのムール貝。
唯一の環境で、ほとんど人の手で養殖されるムール貝。
イタリアで唯一のDOPに認定されている貝。
ムール貝の味や柔らかさは環境に左右される。
海水がポー河の淡水と混ざるスカルドバリでは塩分がかなり低くなり、浅いので水温が海水より高くなる。
海流や潮流によって酸素もよく混ざり、プランクトンがよく育つので、ムール貝は肉厚で成長が早い。
果肉はとても柔らかく、とろけるようで、脂肪酸を豊富に含む。
こんないいことだらけのスカルドバリですが、河での養殖は、水害との戦い。
洪水や高潮で、繰り返し被害も受けています。
スカルドバリのムール貝漁。
個人的にはムール貝の養殖と言うと、プーリアだと思ってましたが、イタリア中で養殖されているんですね。
次回はムール貝のリチェッタを探してみます。
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