恥ずかしながら、初めて気が付きましたよ。
ペーコラはアニェッロじゃないと。
どちらも子羊だと思ってたのに、今さらです。
しかも、慌てて見直すと、どのリチェッタにも、ペーコラと書いてあるじゃないですか。
牧羊豚を目指す子豚が超可愛い映画『ベイブ』では、子豚でさえ、ペーコラとアニェッロの違いを知ってました。そのシーン↓
さらに動画の口調からして、ペーコラとアニェッロは、アブルッツォ人なら当然のように区別しているようです。
しかも便利な串刺し製造機まであって竹串つきで通販で売ってます。
需要が半端ないってことでしょうか。
この道具を買ってこの動画を見ればアッロスティチーニの作り方も完璧。
100本作れます。
子豚ちゃんはペーコラとアニェッロの他に、モントーネとも言ってました。3種類の区別ができるようです。
オーストラリアでは、ラム、マトン、ボゲットの3種類があるようですね。
そういえばベイブはアメリカとオーストラリアの合作でした。
やっぱり羊飼いの文化のある国は、羊肉にも細かいなあと思ったけど、イタリアでは山羊肉も食べるから、かなり複雑。
さらに去勢して太らせたカストラートも出回ってます。
ペーコラについては、農産物の情報を集めたデータベースの(こちら)のページを参考にしました。
それによると、雄羊のモントーネmontoneに対して雌羊はペーコラpecoraで、どちらも1歳以下。羊の雌は主にミルク用に飼育される。
肉は子羊肉に似た味だが、もっと強い。
アニェッロは12月齢以下のペーコラかモントーネ。
肉は、大人のペーコラ、カストラートの順で上質とされる。
ペーコラ、モントーネ、カストラートの肉はアニェッロよりマイルド。
何度も言ってますが、そもそも、アッロスティチーニは、アブルッツォの羊飼い文化の中心地、マイエッロ山地で生まれた料理ですが、ストリートフードとしても広まりました。
ストリートフードのお手軽でお勧め本、『ストリート・フード・アッラ・イタリアーナ』
には、こう書いてあります。
移牧のシンボル的料理のアッロスティチーニは、テーラモの山からペスカーラやプーリアを目指して移動する羊の群れの、年老いて歩けなくなった羊の肉の炭焼だ。
アブルッツォの山の羊肉料理は、これが原則でした。
高く売れるagnelloを自分たちで食べるわけなかったですね。
この本では、ピエルイジ・ディ・ピエトロというこの道25年のベテラン肉屋さんのリチェッタを紹介しています。
手作りのペーコラのアッロスティチーニ(リチェッタとは別人)
ブランド子羊肉、グラン・サッソIGP
アッロスティチーニ・アブルッツェージ/Arrosticini abruzzesi
材料/6人分
ペーコラの肉・・1kg
EVオリーブオイル
塩、こしょう
パン・・6枚
・肉は赤身でよく寝かせたものを買い、2cm角に切る。
・長さ約25cmの木串に6片ずつ刺して刷毛でEVオリーブオイルを塗る。
・熱した網かグリル版にのせて片面2分ずつ焼く。
・最適なのは香りがつく屋外の炭火のバーベキュー。
・仕上げに塩、こしょうし、油を塗ったパンを添えてサーブする。
「総合解説」
0 件のコメント:
コメントを投稿