2024年9月5日木曜日

今月のテーマは「敬意を持って食べる」、つまり環境への負荷が小さい旬のものを廃棄が出ないように使う、ということ。

今日から(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)2022年5月号の解説です。
今月の料理のテーマは、「敬意を持って食べる」。つまり、“環境への負荷の小さい旬のものを廃棄が出ないように使う”ということです。この種のおばあちゃんの知恵袋のようなことは、ヨーロッパの人は大好きなよう。今さら言われなくても感ありますが、サステナブルの次は、これか。ちなみにイタリア語で言うと“mangiare con rispetto”。
そして記事にはそれが分かるような料理が続きます。

前菜の1品目は、“イワシのオーブン焼きのジュニパー、ミルト、しょうが風味”(P.2)

ジュニパーとミルトは地中海を象徴する植物です。
しようがは今さら何も言う必要がない和食の食材。地中海の低木としょうがでマリネしたイワシは、どんな味なんでしょうねえ。

ジュニパー

地中海のジュニパー


ジュニパーはジンの原料

自家製ジン
.

そしてミルトは地中海東部やサルデーニャに普及した常緑樹。その強い香りはサルデーニャの象徴。サルデーニャでは肉料理を中心にあらゆる料理に使われています。小さな実からはリキュールが造られています。実の収穫は冬の12月~1月。リキュールには赤と白があって、赤が一般的。冷凍庫から出したてをストレートで食後酒として飲みます。

ミルトの花

ミルトのリキュール

オーソドックスなアンチョビのマリネ

リチェッタでは、しょうがのすりおろし、細かく砕いたミルトの葉、潰したジュニパーベリー、オリーブオイルで2時間マリネします。そしてパン粉を散らしてオーブンで焼きます。ソースはグレープフルーツの汁、油、塩を乳化させたもの。付け合わせはソースにも使ったグレープフルーツとフィノッキオ。
地中海と和という高度なハイブリッド。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

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トリノの新聞、ラ・スタンパにスパゲッティ・ボロニェーゼが初登場したのは1898年。ロサンゼルス・タイムズは1925年。

(CIR5月号)の《スパゲッティ・アッラ・ボロニェーゼ》の記事は、スパゲッティ・ボロニェーゼは、ボローニャとナポリというイタリアの2大食の中心地が、トリノで結びついたイタリアの統一を象徴する料理だった、という超ビックリな説でした。『クチーナ・イタリアーナ』というイタリアを代表する...