2022年11月19日土曜日

ナポリではない街でナポリの伝統ピッツァを造るフランコ・ペペは、上品で知的で繊細な指を持つピッツァイオーロ。

きのうはスカローラの話がおもしろくて、うっかり忘れるところでした。
ピッツァ・ディ・スカローラの話。
こっちが本題でした。
スカローラがのっかったピッッァのことと思ったら大外れ。
こんな食べ物です。(日本語のリチェッタはCIR12月号P.2)
ナポリを代表するピッッァイオーロの一人、フランコ・ペペが作るスカローラのピッツァスカローラ↓
それにしてもこんなに上品な指のピッツァイオーロ初めて見ました。

ナポリのピッツァイオーロたちに果敢に取材している力作本、「ピッツァ・アルバ・ペゾーネ

によると、彼はパン屋の家系のピッッァイオーロ。家族が経営するピッツェリアを継ぎましたが、店は正確にはナポリではなく、カイアッツォというナポリからちょっと離れた町にあります。ナポリにはなくてもそのスピリットを宿した彼のピッツァは評判になり、今では遠くから食べに大勢やってきます。確かに動画で見る限り、知的で穏やかでエレガントと、ステレオタイプのナポリ人とは違うタイプの人です。それにしてもこんなに上品な指のピッツァイオーロ初めて見ました。動作の端々まで素敵でした。
彼のスカローラのピッツァはスカローラ・リッチャを生のままカルトッチョにして蒸し煮にします。スカローラ、オリーブ、ケッパー、アンチョビを詰めたカルツォーネです。ちなみにアンチョビはチェターラのものでした。
ピッツァを焼くかまどは高温になるようにお父さんが設計したそうで、高く、口が狭くなっています。おが屑で焼くので温度が調整しやすく、シンプルで軽く、具1つ1つの味がはっきり分かるそうです。
それでは一応、世界的なピッッァイオーロではなくナポリの普通の主婦らしき人が家庭で作るスカローラ・リッシャのピッツァもどうぞ。

プロと素人の違いがよく分かりました。

スカローラとバッカラのカルツォーネ。
それでは元気に言ってみましょう~。この魚屋の呼び込みみたいな早口と威勢のよさとしゃべりすぎて声が枯れてるのがナポリのピッッァイオーロ。




=====================================
イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
[creapasso.comへ戻る]
===================================

0 件のコメント:

地中海の豚の塩漬けと、北欧のスモークの技術が結びついた豚肉の保存食、スペック。塩だけでなく、山の空気がポイント。

アルト・アディジェの料理の話の前に、今日は、アルト・アディジェの最も重要で、アルト・アディジェを象徴する産物、スペックの話です。 スペック。 スペック・デッロ・アルト・アディジェigp。1996年にigp製品になっています。 スペックは地中海沿岸の生ハムと、北欧のスモークの技術が...