2020年11月1日日曜日

フランス王フランソワ1世はイタリアに攻め込んでイタリアにはまり、ダ・ヴィンチをフランスに呼び、ズッパ・パヴェーゼを宮廷に伝えた。

パヴィア料理の話、前回はパヴィアの背景などについて話しましたが、今日のお題はパヴィアで一番有名な料理、いや世界的に有名なロンバルディア料理、ズッパ・パヴェーゼzuppa alla pavese↓ です。


パンと生卵のスープという、素朴でシンプルなこの料理が、なぜ街のシンボルと思われるほどの名物料理になったかというと、この料理には、とてもステキな歴史があったのです。
しかも登場人物はフランス王。

舞台は1525年のパヴィアの戦い。
イタリアの覇権をめぐるイタリア戦争の最中、スペインの神聖ローマ帝国皇帝のカール5世はミラノを占領して、パヴィアまで南下します。そういえば、パヴィアはミラノの真南30kmの距離。戦う相手はフランス王のフランソワ1世が直接指揮するフランス軍。パヴィアの郊外で両軍がぶつかりました。
戦いはカール5世の勝利、フランソワ1世は捕虜になってしまいます。

捕虜になった隣国の王様のために、農家の女将さんが食事を作るように命じられ、ありあわせの食材で作ったのが、この、固くなったパンに生卵をのせて鶏のブロードとパルミジャーノをかけたスープです。
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捕虜の身によほど染みたのか、フランソワ1世は、フランスに戻った後、フランスの宮廷にこの料理を伝えたのでした。
フランソワ1世というのはイタリアの芸術に触れてすっかり虜になった人で、イタリア料理にはまる外国人の中でもとびきりのセレブだったのでした。
こんな話を聞いて、イタリア人が自慢しないわけがなく、この料理はパヴィアの誇りとなったのでした。ズッパ・アッラ・パヴェーゼZuppa alla pavese

・好みのパンをスライスし、器に合わせて切る。
・バターでこんがり焼き、器に入れる。
・その上に生卵を崩さないように割り入れ、沸騰したブロード・ディ・カルネを直接黄身にかけないで脇に注ぎ入れる。
・パンを加え、おろしたグラナ・パダーノをたっぷりかける。
・サーブする5分前に作る。

地方料理のおすすめ本、イタリア・イン・クチーナ


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イタリア・イン・クチーナ
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