2021年9月22日水曜日

グランシェフたちにキャビアよりゴージャスとみなされているのが地元の伝統の食材。

今日のお題はキャビアcavialeです。
キャビアはヨーロッパの宮廷文化と結びつきが深い食材で、日本に住んでると、ほとんどご縁がないなあ。私も今まで生きている間に食べたキャビアは数粒(www)。
魚卵が大好きな日本人でも、さすがにヨーロッパの宮廷の食文化はなじみないよね。
まずは基本情報。そもそもキャビアは、カスピ海あたりに棲んでいるチョウザメの卵で、ロシアが有名。

カスピ海は中央アジアと東ヨーロッパの間にある世界最大の湖。

現在カスピ海にいるチョウザメは5種類が知られていて、一番上質なキャビアがとれるのはベルーガという種類。
ベルーガは塩漬けの期間が30〜60日と短く、生キャビアという意味の“マロッソル”と呼ばれます。
現在最も珍重されているのはイラン産のもので、粒の大きさが揃っていて、1粒ずつよくほぐれているのが特徴。

カスピ海のイラン沿岸部はロシア側より深く、メスのチョウザメが河に登り始める前の、卵がちょうどよく熟した時に捕ることができるからだと言われている。

カスピ海へのベルーガの放流とそれを見守る沿岸国のリーダーたち。↓
なんか迫力のメンツですね。

キャビアは冷蔵庫で-3℃で保存するが、一度蓋を開けたらすぐに使い切る。容器がとても小さいのでさほど難しいことではないだろう。
サービスする時は砕いた氷を入れた器の上に瓶を入れる。スプーンは金属製のものを使うと味が損なわれるので、貝の内側の真珠層のものか象牙のスプーンを使う。


キャビアの食べ方は、イタリアでもブリニが典型的。今月の(CIR)には、イタリアならではのチーズ、カプリーノのクリームとキャビアをのせるイタリア風アレンジのリチェッタを紹介しています(P.50)。

じゃがいものブリニのカプリーノのクリームとキャビアのせ↓

スパゲッティのキャビアは少数派。

グランシェフたちの革新的なパスタの本、『パスタ・レボリューション
にもキャビアを使っているシェフはいないけれど、地元の貴重な食材のほうがキャビアよりずっと価値があり、クリスマスに相応しい贅沢な食材、とみなしている傾向があります。
豪華で特別な食材として最近人気があるのはマザーラのガンベロ・ロッソ。
マザーラのガンベロ・ロッソとピスタチオのスパゲッティ↓


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