春の訪れを感じさせる本はないかなと探していたら、素晴らしい本がありました。
『ルフィーノのトスカーナ』
トスカーナの春、突然思い出しました。
その素晴らしさを・・・。
ルネサンスの名画のような風景が広がっています。
ところが、ルフィーノの春のトスカーナの感じ方は、ちょっと違う・・・。
「朝の空気に花粉が舞い、目が痒くなってくしゃみがでだすと、春の到来が告げられる。」
そう言えば、トスカーナの糸杉は名物だけど、アップで見ると花粉が舞ってるなんて考えたことなかった。
春になると、友人たちと村の広場で待ち合わせをして大人と子供の一団で、エトルリア時代から続く長い坂道を登る。目的地は遠くはない。何世紀もの間、谷に鐘の音を響かせていたスラリとした鐘楼のある小さなロマネスク様式の教会の脇にある、広くて日当たりの良い広場だ。
サン・ジョバンニ・バッティスタ教会
寒い日には草むらや日陰は朝露で濡れている。
一年で最初のピクニックの目的地は、“プラトーネpratone”と呼ばれる。
自転車でしか行けないような場所だ。
自転車のかごには前日に用意した料理を入れる。“ペコリーノ・エ・バチェッリpecorino e bacelli”、“パローネpallone”etc.。
教会まで続く細い坂道を登るのが最後の試練だ。
岩壁にはアヤメ(菖蒲)が満開だ。花の重さでひざまずいているように見えるこの紫色の花は、“カテリーナ・デ・メディチの花”、と呼ばれる。フィレンツェの紋章にも描かれ、フィレンツェのシンボルともされている。
サン・ポーロ・イン・キアンティでは毎年5月の最後の週末に菖蒲祭りが開かれている。
ちょうど今頃だなあ。
フィレンツェの紋章については次回に。
「総合解説」
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