2021年3月7日日曜日

豚の脂身と野生のハーブをソッフリットにして香りをつけた油でパスタをあえるのがラツィオのパスタのベース。

ソラマメが出回る季節になると思い出すのが、ソラマメとグアンチャーレのパスタ。

ラツィオではソラマメとペコリーノとの組み合わせが有名ですが、

イタリア料理アカデミーの本、『スーゴとソース』によると、ラツィオ料理の風味のベースとなっているのは、ラード、パンチェッタ、豚皮、生ハムの骨などの豚の脂肪と、野草のミント、マジョラム、ローズマリーなどのハーブです。
確かに、カルボナーラやアマトリチャーナなどラツィオの名物パスタには、グアンチャーレやパンチェッタが欠かせない。
豚の脂身もハーブも、油に入れてソッフリットにして香りをつけ、その油を料理に活かします。
ラツィオとローマ料理の本、グイド・トンマージシリーズの『ラ・クチーナ・ディ・ローマ・エ・デル・ラツィオ』には、

ソラマメとペコリーノだけでなく、ソラマメとグアンチャーレのリチェッタもあります。

ソラマメとグアンチャーレFave e guanciale

材料/4人分
さやむきソラマメ・・600g
グアンチャーレ・・50g
葉玉ねぎ・・1本
EVオリーブオイル・・大さじ2
塩、こしょう

・フライパンにグアンチャーレの小角切りと油を入れて弱火でソッフリットにし、葉玉ねぎのみじん切りとソラマメ、塩、湯少々を加える。蓋をしてソラマメが柔らかくなるまで煮て塩、こしょうする。

ソラマメとパンチェッタ、グアンチャーレfave con la pancetta o il guanciale

各種のバリエーションがあるが、仕上げに白ワイン1カップを加えてアロマを加えてもよい。

パスタにもよく合いそうですが、ソラマメのパスタで思い出すのは
ジョルジョーネシェフの「オルト・エ・クチーナ

で紹介されていたソラマメとグアンチャーレのカプンティCapunti con fave e guanciale。
材料/4人分
ソラマメ・・200g
グアンチャーレ・・1枚
赤玉ねぎ・・1個
ミント、マジョラム
EVオリーブオイル
白ワイン
塩、こしょう
ペコリーノ・ロマーノ
パルミジャーノ
《パスタ》
小麦粉・・200g
冷水、粗塩

・刻んだ玉ねぎと細く切ったグアンチャーレをたっぷりの油でソッフリットにし、白ワインを振りかけてアルコール分を飛ばす。
・ミント、マジョラム1/2枝を加え、ワインが飛んだらさやから出したソラマメ、塩、こしょう、湯少々を加えて10分煮る。
・カプンティを作る。
・小麦粉、水、塩2つまみをこねて5分休ませ、薄く伸ばしてラザンゲ型(幅広麺)に切る。小さく切ってひっかいてくぼみを作る。

カプンティ

・ソースのフライパンにゆでたカプンティを入れてなじませ、ペコリーノとパルミジャーノを散らす。

カプンティはプーリアの硬質小麦の麺ですが、ジョルジョーネは軟質、硬質両方のパスタを畑の野菜と自在に組み合わせています。

さらに、ペコリーノとパンチェッタのソースのパスタは、カルボナーラ、カーチョ・エ・ペペ、アマトリチャーナなど、ラツィオの基本のソースということができます。

生のソラマメとペコリーノ・ロマーノを郊外にでかけてさやをむきながら5月1日に食べるのはローマの伝統。

ソラマメとペコリーノのシーズンが終わったら、すぐにサマートリュフのシーズンに突入。


-------------------------------------------------------
ラ・クチーナ・ディ・ローマ・エ・デル・ラツィオ
 [creapasso.comへ戻る] 
 =====================================


0 件のコメント:

セナトーレ・カぺッリはすべての硬質小麦の父と呼ばれる小麦。たんぱく質の含有量が高く、貧者の肉、と言われるほどでした。

イタリア料理を象徴する食材、小麦の話を続けます。 硬質小麦と軟質小麦の区別は、1900年代初めに導入されました。 最も一般的なパンに使われる00タイプの小麦粉が軟質小麦粉で、硬質小麦からは若干大粒のセーモラsemolaを作りました。 軟質小麦と硬質小麦 セーモラは乾燥パスタの原料...