今日のお題は野菜のフリット・アッラ・イタリアーナです。
リチェッタは(CIR10月号、P.8)。
どこがアッラ・イタリアーナかと言うと、ソースです。
野菜はズッキーニ、にんじん、トロペアの赤玉ねぎ、カリフラワー、カボチャ、チーメ・ディ・ラバ、ポロねぎ、ポルチーニ。
イタリアのフリットは、野菜に衣pastellaをつけて揚げるのが一般的。
フリット・ミストにも地方色があります。
ローマ野菜のフリット・ミスト↓
夏のビーチの料理というイメージだけど、ローマではクリスマス料理。
野菜はブロッコロ・ロマーノ、アーティチョーク、じゃがいも、りんご。
ブロッコロ・ロマーノは刻んで衣でつなぐかき揚げ。
カルチョーフィは卵と小麦粉をつけて揚げますが、ローマにはアーティチョークのフリットの名物料理があります。
アーティチョークのユダヤ風、カルチョーフィ・アッラ・ジュディアです。
ローマには、ヨーロッパで最大のユダヤ人のコミュニティがあります。さらに、ローマ特産のアーティチョーク、マンモラがあります。ユダヤ風は衣をつけない素揚げ。茎を上にして盛り付けます。
ローマのユダヤ人街で、あの小さな帽子をちょこんとのっけた人たちに囲まれて、勇気を出して食べたユダヤ風アーティチョークは、やたら油っこかったなあ。
ピエモンテ名物、ピエモンテ風フリット・ミスト↓
家畜を捌いたときに作る農民のご馳走で、甘いのとしょっぱいのが同時にありました。
肉や内臓は豊富なのに対して、野菜が根菜ばかりで葉っぱがない。野菜も食べなさい、と言いたくなる。
ポルチーニはパン粉をつけて揚げるカツ風。
チーメ・ディ・ラバはプーリアの名物野菜。
茎、葉、花蕾と、かなり状態の違う部位からなるので忍耐強い下ごしらえが必要。
揚げる前に下調理してしんなりさせ、衣と混ぜてかき揚げに。
次回はソースの話。
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