2021年7月5日月曜日

キアニーナを始めとして、ロマニョーラ、マルキジャーナなど、中央イタリアは白くて巨大な牛の産地。

マルケ料理の話です(詳細は今月の日本語解説CIRP.27〜を御覧ください)
南イタリア料理の話題の時、
肉といえば、もっぱら子羊肉。
たまにシチリアのネブローディの黒豚↓のようなブランド豚肉も登場しますが・・・。

北イタリアになるとこれに牛が加わります。
イタリアのブランド牛肉は、まずは、トスカーナのキアニーナ。

そしてピエモンテのファッソーナあたりが有名。
キアニーナとピエモンテーぜこの2品種は、舌から尻尾まで美味しいと高く評価されている牛です。
キアニーナ↓はビステッカ・フィオレンティーナ用に特化した、白くて巨大な牛。



ピエモンテーぜ↓は薄い茶色でパキスタンが原産地で約2万5千年前に伝わったと考えられています。フィオレンティーナよりは様々な料理に用いられています。
脂肪分が少なく、赤身が美味しい肉。


イタリアのマックはキアニーナのハンバーガーを約€10で売り出した。


ピエモンテーゼも負けてない。マック✕ピエモンテーゼ↓



このように、今や永遠のライバル状態になったキアニーナとピエモンテーぜですが、ここに第3者が乱入してきました。
マルキジャーナmarchigianaです。


白くて巨大な牛ですね。キアニーナとロマニョーラの交配種です。
ロマニョーラ種↓
9月でも屋外で放し飼いにされて、鹿と一緒に草を食べているような品種です。
ジューシーな赤身肉で、丘陵地の野草の香りが特徴。
牛肉の違いは、食べている草の違いによるそうです。



アペニン山脈のキアニーナ、ロマニョーラ、マルキジャーナたち中央イタリアの牛は↓
中央アペニン山脈の草を食べて育ちます。

中央アペニン山脈↓は標高が1500mもある山の上。世界的にも貴重な手つかずの自然が広がる地域。牛の肥育農家は遺伝子組み換え物質や抗生物質を使わないで牛を育てている。


忘れてたけど、今はマルケ料理の話の最中でした。アドリア海に面したビーチも、大自然が残る山もある、多様性を実感する地方です。

そんな山の中にある面白い街の一つが、アペッキオapecchio。
イタリアでも最高のクラフトビールが造られているビールの町↓だそうです。


詳しくは次回に。


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