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2025年3月8日土曜日

南の栗料理。北の栗料理とは大分違うけど、この多様性がイタリア料理の大きな魅力


秋は栗の季節。栗は北イタリアだけの食材ではなく、南イタリアにも栗を使った名物料理があります。今月の(CIR)には、“豆と栗のズッパ”というバジリカータ料理の解説があります(日本語のリチェッタはP.26)。

栗の料理は粉を使うものと、皮をむいたごろごろの実を使うものがあり、ズッパはごろごろで使う料理の代表。
インゲン豆と栗のズッパ

焼き栗各種。

バジリカータは、メルフィのマロンチーニという大きな栗が名物。マロングラッセ用に人気。その栗と、サルコ―二のインゲン豆というもう一つの名物を組み合わせた料理。
メルフィでは毎年10月の最後の週末はメルフィのマロンチーニ祭り。
祭りでは膨大な量のカルダッロステを作り、アリアニコ・デル・ヴルトゥㇾを組み合わせていいただきます。祭りには栗を使ったバジリカータ料理のスペチャリタが登場。


甘くてコクがあるサルコ―二のインゲン豆。皮がとても薄く、煮る時間が短い。
イタリアでもかなり有名なインゲン豆のよう。

豆と栗のズッパは、戻したいんげん豆をゆでて、ゆでた栗と炒めたパンチェッタを加える。

カンパーニアの栗。

カンパーニアのクリスマスの栗のドルチェ、カスタニャッチ。■■■

栗とスペックのパッパルデッレ。■■■

パッパルデッレや栗の粉のタリアテッレが栗のパスタの定番。■■■

ポルチーニやジビエのソースがよく合う。■■■

さすがイタリアはヨーロッパ最大の栗の産出国、栗料理は色んな動画があって、楽しかったです。のんびりご覧ください。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
価格は1冊\900(税・送料込)、1年12冊の定期購読だと15%引きの\9200(税・送料込)になります。紙版と、ネット上にupするPDF版があります。PDF版の価格は\800/号、定期購読は\7700/1年12冊です。料理雑誌も販売しています。

現在、2022年の号を販売中です。それ以前の号と、旧総合解説はシステムの変更のため販売を終了しました。
現在販売している(CIR/クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)バックナンバーは、2021年1~12月号です。
定期購読は2022年の号からできます。
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2023年11月27日月曜日

パスタにパン小麦は欠かせない生活をしてるけど、小麦畑ってあまり見たことないかも。

2021年3月号に続き、2021年9月号でも取り上げられた、イタリアが誇るメイド・イン・イタリーの食材、硬質小麦、セナトーレ・カッペッリ。この2回の記事をまとめると、この小麦は生物多様性の象徴で、多くの小麦の父親となった古代小麦であることが浮かび上がってきます。個性的で香りが持続し、パスタやパンになった時の味の評価がとても高くヘルシーな硬質小麦です。イタリア全国で、特に中部と南部、バジリカータを中心に約7000haで最新の方法で栽培されています。
種まきの時期は11月初めと遅い品種。穂の高さは170㎝程度に成長します。

背が高い古代小麦の穂は風などで倒れやすいため、背が低い品種が創り出されるようになります。現代の農業に合わせて品種改良された小麦が出回ると、次に起きたのが素朴で丈夫でヘルシーな小麦、古代小麦への回顧です。


背が低い品種が主流になると、小麦畑の姿も変わりました。たわわに小麦が実った小麦畑の
姿は、イタリアのイメージそのものです。


昔からのDNAが混じらないように細心の注意で有機栽培される小麦、セナトーレ・カッペッリ。

『グラディエーター』の聖地、トスカーナの小麦畑。

金色の小麦畑。


イタリアのパスタ用小麦粉は主にウクライナやロシアから輸入されていましたが、最近の国際情勢により、大手パスタメーカーが国産小麦粉に切り替えて、国産小麦粉の需要が増えています。


セナトーレ・カッペッリのパスタ。

パスタメーカーにとってセナトーレ・カッペッリのパスタはプライドの塊、パスタの最高峰。ブロンズのダイスを通して成形され、たんぱく質が多いので、時間をかけてゆっくり乾燥させます。


ムリーノ・ヴァル・ドルチャMulino Val d'Orciaの有機栽培のセナトーレ・カッペッリのピチ。


リミニのパスタメーカー、Ghigiのセナトーレ・カペッリのパスタシリーズ、“スタジョー二”


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2023年11月4日土曜日

保存ができないモZッツァレラは農家の自家消費用チーズ。スモークしたブローボラ・アッフミカータは流通が可能で価格も安定したため、モッツァレラより早く普及した。

カチョカバッロはなじみのないチーズですが、その本質はモッツァレラ。
いくつか有名な製品がありますが、その一つが、カチョカバッロ・ポドリコ・ルカ—ノ。
ポドリコ種の牛のミルク。
蛮族の侵入の時代にウクライナから持ち込まれてアペニン山脈南部(バジリカータ、モリーゼ、カラブリア)に普及した牛。餌が少なくても野生の状態で生きることができた牛。
最も古いパスタ・フィラータのチーズと言われるブローボラも、カチョカバッロの進化系のチーズ。
カチョカバッロ・ポドリコ。



ポドリコ牛のプロボローネ。

モッツァレラと言えば水牛ですが、プロボローネはポドリコ牛。この牛飼いのおじいちゃんは孫より愛してそうだね。傷みやすくて自家消費用だったモッッァレラと比べてスモークしたブローボラ・アッフミカータはもっと保存ができたので流通時の価値が確定している唯一のパスタ・フィラータのチーズとして水牛のモッツァレラよりかなり早く広まった。

ブローボラ・アッフミカータ。

アジェローラのブローボラ・アッフミカーテLa provola affumicata di Agerola 。



バーベキューグリルで作る自家製モッツァレラ・アッフミカータ。すぐ食べる場合はスモークする時間は約4時間。もつと保存させたい場合は8時間。

スモークしたパスタ・フィラータチーズの代表的な食べ方の一つ、
ブローボラ・アッラ・ピッツァイオーラProvola alla pizzaiola。


材料/
1~2日経って水分が抜けたブローボラ・アッフミカータ・・400g
トマトのパッサータ・・1本
にんにく・・1かけ
バジリコ、塩

・ブローボラを厚く切る。
・フライパンで油とにんにくをソッフリットにし、バジリコを加えて蓋をして熱する。
・トマトのパッサータを加えて15分煮る。
・7~8分煮たら火を弱めてバジリコを加える。
・15分煮たらにんにくを取り除き、ブローボラを入れ、蓋をして2~3分熱する。パレット2本で裏返してバジリコを加え、2分熱する。
・トマトソースにパンをたっぷり浸して食べる。

パスタ・エ・パターテもブローボラの名物料理。というか、これはナポリの家庭料理の定番的1品。シンプルで素朴でナポリ版肉じゃがかも。


材料/4人分
ショートパスタ(トゥベッティ、ルオーテ、ミックスパスタ)・・220g
皮をむいたじゃがいもの小さすぎない小角切り・・500g
皮むき玉ねぎ・・1個、40g
にんじん・・30g
セロリ・・30g
トマトソース・・大さじ3
チェリートマト・・6~7個
EVオリーブオイル・・大さじ4~5、塩
おろしたパルミジャーノ・・50g
スモーク・ブローボラ・・50g
パルミジャーノ
水・・約750ml

・フライパンに油と香味野菜のみじん切りを入れて4~5分ソッフリットにする。じゃがいもを加えて3~4分なじませる。
・トマトソースかミニトマトを加え、さらに水と塩を加える。蓋をして弱火で40分煮る。蓋を取って水気が多すぎるようなら取り出す。
・じゃがいもの一部をマッシャ―で粗く潰す。
・パスタを加える。動画ではニョッケッティを加えている。ブロードか湯少々を加えながら煮る。
・煮上がる1分前に火を止めて堅めのアルデンテにする。イタリアンパセリのみじん切りとこしょうを散らして油を回しかける。
・ブローボラ・アッフミカータの小片(150g)を加えて溶かす。ブローボラとスカモルツァはよく似ているが、ブローボラの方が水分が多くて柔らかい。
・さらにブローボラを加えて溶かす。
・パルミジャーノを散らして混ぜ、すぐにサーブする。


(CIR9月号)は11月10日発売予定です。もう少々お待ちください。ちなみに9月号にもカチョカバッロの記事があります。

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2023年11月2日木曜日

モッツァレラの親戚のカチョカバッロ。違いは熟成させること。

イタリアのバカンス地のスペチャリタを取り上げた(CIR/8月号)ですが、イタリアのバカンス地は、どうやら無限にあるようで、このままでは終わらないかも・・・。とそろそろ考え始めていました。そもそもバカンス地は海辺のビーチリゾートというのが大前提ですが、このあたりでビーチを離れて、山や内陸に入ってみましょうか。
今日の料理は“カチョカバッロのグリルとスイカのビッカンテ”です(リチェッタはP.11)。
バカンスで訪れた南イタリアで出会って、カチョカバッロにハラペーニョやペペローニクルスキ入りの忘れられなくなるタイプの料理。
料理の主役はカチョカバッロcaciocavallo。

歴史の古い牛乳のチーズで、南イタリアなどの高温地帯特有の、パスタ・フィラータという製法で造られるチーズです。
代表的なパスタ・フィラータのチーズはモッツァレラ。

カチョカバッロ造り。

モッツァレラの本場カゼルタでモッツァレラ造りを教わる。

カチョカバッロはモッツァレラの親戚のような南イタリアのチーズで、屋台で焼く姿がお祭り気分を盛り立てます。



モッツァレラとカチョカバッロの違いは熟成させること。
カチョカバッロの熟成室。

カチョカバッロ・ディ・アニョーネはモリーゼの、アブルッツォとの州堺で造られている代表的なチーズ。山の放牧地で12か月間自由に飼育された牛(品種はブルーナ・イタリアーナ、フリゾーナ・イタリアーナ、ペッツァッタ・ロッサなど)のミルクに子羊や子山羊のカードを加えるセミコットチーズ。お団子付きの洋梨型にし、熟成は自然の洞窟で3ヵ月~1年以上。味は熟成によって甘いものや辛いものができ、グリルして田舎パンにのせてこしょうをかけて食べると美味しい。
カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネの製法。

カチョカバッロ・ディ・アニョ―ネ。チーズの風味を作るのは放牧地の野草。

バジリカータの名物、ペペロー二・クロスキ。


南イタリアのチーズの話、次回に続きます。

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2023年10月7日土曜日

さよならバカンスなんて、まだ言いたくない。

(CIR)は8月号を発送したので、今日から8月号のリチェッタのヴィジュアル解説に入ろうと思ったのですが、(CIR)のリチェッタは、思い切りバカンスを引きずってました。何しろテーマが、“バカンス地のスペチャリタをアレンジ”、なんですから。
youtubeにも、バカンスの楽しかった思い出の投稿が溢れています。
その中で、ちょっと気になったのが、アルバニアでバカンスというイタリア人の今年の傾向。
イタリアから近くて海がきれいな場所ですが、2023年は、やたらその安さが注目されています。
こちらはイタリア人にも人気のイタリアのバカンス地。世界中からやってくる観光客と人気の目的地はほぼ同じ。


今年のバカンスは、イタリアを訪れる観光客の数は大幅に回復しているようですが、イタリア人にとってはインフレ対策のほうが問題のよう。航空チケットも船などの交通費も、ビーチの経費も大幅に値上がりしてます。車で旅をするとなるとかなりの値上がりになります。
イタリア国内で一番お手頃なバカンス地に選ばれたのは、バジリカータのマラテアでした。


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2023年8月7日月曜日

バジリカータのシンボル、ペペローニ・クルスキの編み棒のフジッリ。

映画『ゴッドファーザー』の、フランシス・フォード・コッポラ監督が、実はシチリア出身じゃなくて、イタリア人も“無名”と呼んじゃうマイナーなバジリカータ出身だった、という事実を知った次は、バジリカータのスペチャリタの話です(CIR/P.21)。

バジリカータのスペチャリタ。

知られていない地方だけに、本物の純粋な食材の宝庫です。

中でも代表的なのは、ペペロー二・クルスキ。

食物を保存する時、北イタリアでは、塩漬けという方法と、木を使った燻製という方法が利用されました。いずれも身近に安価で手に入るものを使う工夫です。
アルト・アディジェのスペックはスモークする生ハム。

スペック。

そして南イタリアで身近で安価なものと言えば、太陽です。
干す、という方法が用いられました。

バジリカータでは、肉ではなく、ピーマンを干しました。細長くて黒ずんだ赤色をしたペペローネ・ディ・セニーゼという品種です。甘くて水分が少なく、干すのに最適の品種。

ペペローニ・セニーゼの生産者。

このペペローニ・セニーゼを干して揚げたものがペペローニ・クルスキ。




ペペローニ・セニーゼの産地、セニーゼ。



こんなのどかな地方で生まれて、どうやってあんな『ゴッドファーザー』なんて映画を思いつくのでしょうか。


上の動画はペペローニ・クルスキのパスタの超シンプル版。
基本は(CIR)P.23のフジッリと同じ。パンのクラムをほぐして炒めて加えます。ペペローニ・クルスキはヘタと種を取って使います。パスタは生麺が合います。

フジッリ・アル・フェッレットFusilli al ferretto。編み棒のフジッリ。


やっぱり、バジリカータが舞台だったら、あの映画は生まれなかったなあ。




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2023年8月5日土曜日

バジリカータの有名観光地、マテーラは、一大ブームを迎えて生活が急速にスマートになりました。無名の地方都市からの脱却を果たした街の今後、気になります。

『La Cucina Italiana』の地方の食文化の連載記事、《ベル・パエーゼ》が、5月号で終了となりました。
最後に取り上げられたのは、イタリアの中でもかなりマイナーな地、バジリカータです。
バジリカータをイタリアの編集者たちは、どう紹介しているのでしょうか。
なかなかユニークな紹介の仕方でした。
まず最初に、映画『ゴッドファーザー』で知られるフランシス・フォード・コッポラ監督は、バジリカータのベルナルダという小さな村の出身だ、と、いきなりマニアックなネタを振り込んできました。
イタリアでは、世界的に強い影響を与えた映画監督はとても尊敬されていて、リミニ出身のフェリーニ監督などが知られていますが、コッポラ監督がバジリカータの出身とは、知りませんでした。

フェリーニ監督の出身地のリミニにはフェリーニ博物館があります。

街を挙げてのフェリーニ推し。

代表作の一つ、『甘い生活』

コッポラ監督はの代表作はもちろん『ゴッドファーザー』

バジリカータからアメリカに渡って、アカデミー賞受賞監督になり、アメリカンドリームを実現させたバジリカータのヒーロー、コッポラ監督。



監督は、故郷にゴージャスなバカンス用の5つ星ホテルを持ってます。いろんなサイドビジネスも考えていたようですが、バジリカータでコッポラ監督を超えて国際的な知名度を獲得したものがもう一つありました。

故郷の村、ベナルダについて語るコッポラ監督。

出身地に錦を飾った監督としては、ベナルダをメジャーな場所にしたかったようですが、バジリカータには、ベナルダを超えてもっと有名になった場所があります。
それはマテーラです。

マテーラは映画『007』のノータイム・トゥーダイのロケ地で、しかも世界遺産。ライバルにするには強敵すぎたかも。


歴史と南イタリアの自然と時間がのどかに流れるマテーラの町は、私が訪れた時は、観光地としてのブームになり出したころでした。そこら中が改装中で、洞口住居という悲惨な歴史があった割には活気に満ちていました。建築資材用の巨大な砂の山を野良猫が夢中になって掘っていた光景は、今も瞼に焼き付いています。半地下のようなおしゃれなレストランでは、とてもハイセンスな料理を出していました。ニャンコもワンコも人もみんな素朴で、まだ観光地として擦れていない、純情な街でした。
その後、マテーラは観光地として大ブームになったそうです。料理人やパン屋からも、国際的に活躍する人たちが巣立っていきました。ほんの数年でマテーラのライフスタイルは急激にスマートになり、その影響は周辺にも及んでいるそうです。
バジリカータの話、次回に続きます。


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2022年8月25日木曜日

普通のなすとはまったく違うバジリカータのなす。戦後にエチオピアから伝わりました。バジリカータは情報が少ないのでなにもかもが面白い。

今月のフィーチャリングシェフ、カルロ・クラッコシェフは、自分の生まれ故郷だけでなく、イタリア全国の地方料理に詳しく、本も出しています『カルロ・クラッコの地方料理』。

この本のバジリカータ州のページでシェフが紹介しているのは、ナスです。
普通のナスとは完全に違うナスです。ナスと言うより柿みたいななすナスで、手に入れるのは難しいようです。

ロッサ・ディ・ロトンダ↓
ロッサ・ディ・ロトンダmelanzane rossa di Rotondaと言います。
ロトンダはバジリカータ内陸部の、ポッリーノ国立公園に近い小さな村。
このなすは、第二次大戦時に兵士がエチオピアから種を持ち帰ったんだそうです。
最初は緑で熟すにつれてオレンジ色になるナス。
バジリカータは情報が少ないせいか、何を見ても面白い州です。普通のなすよりほろ苦くて味は軽く、サボテンのような後味や軽い辛味が特徴。サボテンのような後味て、サボテンの味も説明するのが難しい。
収穫するのは種ができて苦さが強くなる前。一般的にはフリッテッレやズッパにするそうですが、シェフは豚肉に添えるのが好きだと語っています。

メランザーネ・ロッサのカルパッチョ↓

ポッリーノ国立公園。


ポッリーノのアグリトゥーリズモ。

彼がどうしてイタリア中の料理に精通するようになったのか、それは、彼の顔の広さや人情に篤い性格のせいで、イタリア中の、地元の食材の普及に熱心なシェフに知り合いができたからのようです。バジリカータ料理の知識をクラッコシェフに教えたのは、下の動画で語っているFederico Valicentiというシェフだそうです。




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2022年8月24日水曜日

ペペローニ・クルスキの料理は油がポイント。

今月の(CIR)でピックアップしているのは、カルロ・クラッコシェフ。
そして特集記事の1つは、“クラッコが選ぶ伝統の地方料理”(P.17~)。
ピエモンテからサルデーニャまで、イタリアの各州の料理のリチェッタを20点、載せています。どれもシェフの思い出と重なるシェフが好きな古い味の料理を独自の感性でモダンに再現したものです。この中のバジリカータ料理が、“ペペローニ・クルスキとバッカラ”でした。
でも正直言ってバジリカータ料理は、全然ピンときません。
バジリカータの食文化↓
バジリカータの食を紹介するこの動画は、まず広大な小麦畑、そしてパーネ・ディ・アルタムーラ、セモリナ粉が登場します。ペペロー二・クルスキとバッカラも登場しました。この組み合わせはバジリカータ料理の代表選手なのですね。典型的な地中海料理の香りがします。
バジリカータで一番有名な観光名所、世界遺産の洞窟住居、マテーラも登場しますが、マイナーなバジリカータのメジャーな場所、マテーラに行ったら、パーネ・ディ・アルタムーラとペペローニ・クルスキとバッカラを食べておくことをお勧めします。この町は世界中のグルメな観光客がやってくるので、レストランのレベルが高い町です。

リチェッタ(P.26)によると、クラッコシェフのペペローニ・クルスキとバッカラに使うのはペペローニ・セッキ・ディ・セニーゼとあります。
つまり、干してから揚げたペペローニ・クルスキではなく、干して揚げる前のピーマンですが、料理には揚げて使います。この揚げ油で戻したバッカラも揚げます。ピーマンの風味が溶け込んだ油がポイントのシンプルな料理。
真っ白いバッカラと深紅のペペローニ・クルスキの対比が美しい料理です。ペペローニ・クルスキとバッカラはバジリカータのクリスマス料理。

バジリカータのエノガストロノミア。

ペペローニ・クルスキとバッカラPeperoni cruschi e baccalà。

今月の魚のリチェッタの1品、“マトウダイとレモンのオーブン焼き”(P.10)は、クラッコシェフがデュカスシェフの元の修業時代に作っていた料理。ヒラメなど他の白身魚で応用できる。

記事でシェフが取り上げたイタリア地方料理は、ピエモンテ料理の鉄板“白トリュフのタリオリーニ”など、有名どころもあるが、フリウリ・ベネチア・ジューリアのフリーコや、アブルッツォのアッロスティチーニなど、観光客に人気の料理もしっかり押さえている。
フリウリのフリーコ↓

アブルッツォのアッロスティチーニ↓

料理を選びながらも楽しかったことでしょう。
 
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2022年8月23日火曜日

カラブリア名物の干しピーマン、ペペローニ・クルスキは、干してから揚げるピーマンのチップス、クルスキはカリカリという意味。つまりカリカリ・ピーマン。かじってみるとわかる。

今日は(CIR10月号)に登場した聞きなれないイタリア野菜の話。
まずは“クルスキ・ピーマンpeperoni cruschi”。P.9のトピナンブールのリチェッタに登場します。カラブリアのアルティジャナーレな名物野菜です。

ピーマンと唐辛子のミックスで中間のようなピーマン。カラブリアのピーマン、ペペローニ・セニーゼは水分が少なく、辛くなくて細長くて皮が薄いのが特徴。皮が本体です。言い換えれば干すのに最適。これを完熟する前に収穫してヘタと種を取り除きながら縦に2~3つに分けて長くつなげ、太陽が照り付ける7月に天日で干します。そして少量ずつ油で揚げて塩をします。
クルスキとはカリカリという意味。干してから揚げると、カリカリピーマンになります。

バジリカータのペペローニ・クルスキメーカー。

ペペローニ・セニーゼのペペローニ・クルスキ作り。


ペペローニ・クルスキの下ごしらえ。
動画では揚げ油で目玉焼きを焼いていますが、(CIR)のリチェッタも、この油がポイント。リチッタでは、“クルスコ油”と呼んでいますが、揚げ油ではなく、40~50℃のひまわりオイルとクルスコピーマンをミキサーにかけた赤いオイルです。

確かに果肉がないこのピーマンの本体は、皮です。揚げるにはこつがいるようで、強い匂いが出るので換気扇をつけて、短時間でさっと揚げます。

ペペローニ・クルスキとコラトゥーラのパスタ。


材料/4~5人分
パッケリ・・500g
ペペローニ・クルスキ・・10個
コラトゥーラ・・大さじ2
にんにく・・2かけ
パンのクラム・・一握り
唐辛子、EVオリーブオイル

・パスタをゆでる。
・油大さじ4~5で潰したにんにく1かけと唐辛子少々をソッフリットにする。
・ペペローニ・クルスキを崩しながら加える。種が多い時は別にする。焦げないうちに粉にしたパンを加えてなじませる。にんにくと唐辛子を取り除き、ペペローニとパン粉を別にする。
・ゆで汁少々とパスタを加えてなじませ、ペペローニとパン粉、コラトゥーラ大さじ1を加える。

ペペローニ・クルスキのオレッキエッテ↓

南イタリアの野菜、まだ続きます。


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ミラノ風スパゲッティとヴァッレ・イサルコのワイン

ミラノ風スパゲッティについて、イタリア料理としてありえない、という話を強調しましたが、あえてスパゲッティにミラノ風という名前をつけたいなら、サフランを使うことはお約束。またはミラノ名産のマスカルポーネを使うのもありかも。 サフランのパスタ マスカルポール、グリーンピース、ハムのパ...