イタリア料理を象徴する食材、小麦の話を続けます。
硬質小麦と軟質小麦の区別は、1900年代初めに導入されました。
最も一般的なパンに使われる00タイプの小麦粉が軟質小麦粉で、硬質小麦からは若干大粒のセーモラsemolaを作りました。
軟質小麦と硬質小麦
セーモラは乾燥パスタの原料になり、南イタリアでは生パスタもセーモラで作りました。
と言いながら、北部でも硬質小麦は栽培されています。
セーモラのパンは黄色みが強く、味も独特。代表的な古代小麦の軟質小麦は、ジェンティル・ロッソで、1920~30年頃、最も普及していた。天然酵母のサワードウのパンに適していた。硬質小麦粉では、セナトーレ・カぺッリが代表的。
ジェンティル・ロッソ
セナトーレ・カペッリ小麦は、偉大な農業遺伝学者のナザレノ・スタンペッリがアフリカ産小麦から生み出して、農業改革の功労者、カッペッリ上院議員の名前を付けたもの。
セナトーレ・カペッリは素朴な小麦で、高温や乾燥、大雨などの環境のストレスにあまり敏感ではないので環境に左右されにくい。
セナトーリ・カペッリ小麦
一時忘れ去られていたが、特殊で個性的なパスタメーカーに見出された。
もっと普及していたピッコロ・ファッロは、粒状で食べてもおいしいが、粉にして上質な味の乾麺や生麺のパスタにした。
ちなみにファッロにはスペルトコムギ、エンマーコムギ、ヒトツブコムギの3種類があり、ピッコロ・ファッロはヒトツブコムギ。スペルトコムギはファッロ・グランデ。
セナトーレ・カペッリには乾燥に最適の温度と時間がある。
例えばスパゲッティなら80~100℃の高温で8~10時間かけてパスタの水分を飛ばす。たんぱく質の含有量の多いカペッリ小麦は水分を発散させにくいので、スローな作業が求められる。たんぱく質には、調理によってパスタが煮崩れしにくくなる働きもある。これは完璧な料理に求められる条件。
小麦の話をするとどんどん深みにはまっていきます。
そもそものきっかけは、(CIR7月号)のリチェッタのファッロのタリオリー二でした。
ちょっとここらでファッロの話に戻します。
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