今日のお題は、きのううっかり脱線しかけたリコッタについて。
リコッタは羊飼いの国から生まれたイタリアが誇る乳製品。チーズを作った時に残ったホエイを再び熱して作る“リコッタ(二度煮る)”という製法がそのまま製品の名前になっている。チーズではなくミルクの二次加工品と分類されている製品。
ミルクからはチーズとリコッタができるので、リコッタは明らかにチーズではない。
加熱する時の温度は70~75℃以上、熱によって固まった白いカードがすべて表面に浮かび上がったら掬い取って切り株形の水切りの役目もある型に入れる。
もう少し詳しく説明すると、ホエイはまず50~60℃に熱し、こに加えることが認められている添加物は同じ羊の全乳を総重量の15%以内のみ。これによってクリーミーで柔らかいリコッタになる。さらにそのあとすぐに90℃に熱し、軽く沸騰させる。これによって乳清タンパクが固まり、小片状になって表面に浮かび上がる。5分ほど加熱すると全部の乳清タンパクが固まるので、これを集めて取り出し、切り株形の型に入れて8~24時間乾燥させる。
紀元前2世紀のローマでは、牧畜業の規則が色々定められていた。羊のミルクの利用方法は
3種類に分類されていた。宗教用の飲み物、チーズ、リコッタだ。
リコッタはイタリア各地で造られていて、産地によって特徴が違う。その中でもリコッタ・ロマーナは上級品として知られる。DOPを獲得した唯一のリコッタでもある。
現在のリコッタ・ロマーナDOPは、ラツィオ州の羊の全乳を使うことが法律で定められている。生産過程もすべて州内で行う。製造期間は11月~6月が中心で、羊の品種はサルダ、シチリアーナ、コミザーナ種など。ミルクの個性に影響を与える飼料は10%が干し草や穀物などで、90%が牧草。リコッタ・ロマーナ特有の、コクと甘みの中に軽い酸味がある味は、ラツィオの牧草から生み出される。
リコッタ・ロマーナの特徴は、パールホワイト色、とても軽いアロマ、締まっていても口の中でとろけるような柔らかさ。きめが細かく、甘みのある味で様々な料理に使うことができる。特にドルチェ、中でもカカオやコーヒーを使ったドルチェスに向く。ワインは軽いロゼと白。同じラツィオ州のものとの相性がよい。
山羊のミルクからチーズ作り。山羊には全部名前付いてるんだって。
昔ながらのリコッタ作り。
リコッタ・ロマーナ。
そもそもなぜリコッタが出てきたのかと言うと、おろして使うチーズの話をしていたのでした。よくよく考えると、山羊のチーズ(カプラ)じゃなくて羊(ペーコラ)のチーズですよ。馴染みないですよね。
羊のミルクのチーズ。
いやミルクの状態になると、もう完全にどっちがどっちか分からない。
この状態でもうわからない。答えはペーコラ。
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