イタリア料理の舞台が地中海からアルプスへと移り変わる季節、秋。
森では、硬い殻に包まれた木の実が熟します。
栗、くるみ、ヘーゼルナッツと見てきましたが、イタリアの木の実、まだありますよ。
有名なのは、松の実pinoliやピスタチオpistacchiあたり。
松ぼっくりから松の実↓
松といえば『ローマの松』でしょ。というわけで、
全然関係ないけどおもしろかったのでおまけ。秋のローマ。木の実は油をたっぷり含んでいます。
ということは、食材をつなぐ働きがあるのでソースに使いやすい、という特徴があります。
木の実の油を使ったソースがたくんあるのは、リグーリアです。
『スーゴとソース』によると、リグーリアのソースは、パスタだけでなく、野菜や魚にも合います。
ペースト・ジェノべーぜは、リグーリアだけでなく、今や世界的なソース。このソースには松の実が欠かせません。
材料をすりつぶす、あるいはミキサーで撹拌するペーストはバリエーションが自由自在で、あっという間に広まりました。
ペースト・ジェノベーゼ
くるみのソースもリグーリアの名物で、トレネッテ、トロフィエ、ニョッキ、ラザーニャなどと組み合わせます。
リグーリアのもう一つのソース、“くるみのソースsalsa di noci”
くるみのソース/材料くるみ・・150g
牛乳・・150ml
松の実・・20g
にんにく・・1かけ
パルミジャーノ・・30g
EVオリーブオイル・・大さじ3
パンのクラム・・30g、塩
・小鍋に水を張ってくるみを加え、火にかけて34分ゆでる。
・パンのクラムほぐして牛乳をかける。
・くるみを布巾に広げて乾かし、熱いうちに薄皮をむいて冷ます。
・くるみ、水気を絞ったパン(牛乳は濃度を調整する時に必要なら加える)、にんにく、松の実、パルミジャーノ、塩をミキサーにかけて油を加える。必要なら牛乳を好みの量加える。
ミキサーで作るペーストの本。
州ごとの料理の本、
ピスタチオはアラブから伝わった落葉樹で、エトナ山のふもと、ブロンテの名産品。
車が入らない凸凹な土地で育てるので栽培がとても大変な樹で、収穫(9月)は手作業。しかし、イタリア唯一のピスタチオとしてとても貴重で、緑の金と呼ばれるほど。特徴はその輝くような緑色と強い香り。
パスタのソースとしてよりも、シチリアのドルチェには欠かせない食材。
ブロンテのピスタチオ祭り
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