2018年3月30日金曜日

トレ・フォルケッテ、トレ・ガンベリ

ちょっと前の話ではありますが、ガンベロ・ロッソのリストランティ・ディ・イタリア2016年版で、トレ・フォルケッテになった店です。
まずはモデナのオステリア・フランチェスカ―ナ。
世界のベスト50レストランではイタリアで最初に1位に選ばれた店になりました。





次は同点1位の、ローマのラ・ペルゴラ



ミシュラン3つ星店のカルボナーラ



小籠包スタイルですね。

次はトレ・ガンベリ。
ざっくり言うとフォルケッタはリストランテ、ガンベリはオステリアの評価。

トレ・ガンベリは20店ありましたが、その中から動画のあるものをどうぞ。

ローマのアルマンド・アル・パンテオン



ジェノヴァ県のラ・ブリンカ





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“リストランティ・ディ・イタリア2016”の記事の日本語訳は「総合解説」2015年11月号に載っています。
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2018年3月28日水曜日

『グランディ・クラシチ』

今日は、お花見のお弁当になりそうなイタリア料理、何があるかなあと探してみました。
こんな時便利な本が、『グランディ・クラシチ』です。

国民的イタリア料理を写真付きで載せている本なので、パラパラめくって料理の写真を見ながらお花見弁当に会いそうな料理を探してみるのにぴったり。

まずは、マルケを代表する名物料理、アスコリ風オリーブなんてどうでしょう。
一口で食べることができるし、冷めても美味しいし、酒のつまみにもぴったり。



この料理に使うのは、アスコリ・ピチェーノの生食用の肉厚で巨大なグリーンオリーブ。
古代ローマ時代からあった料理で、当時からグルメたちには人気でした。
マルケ出身のグルメな作曲家、ロッシーニも好きだったと伝えられています。

チェーチの粉のファリナータも、スリートフード。
粉物だけれど、ほんのり黄色いのがいいですねえ。




アランチーニやスップリもいいですね。



揚げ物以外なら、例えばムール貝のインペパータ。



ちょっと大作ですが、イースター料理のトルタ・パスクアリーナ。




これらのリチェッタは全部『グランディ・クラシチ』に載っています。

最後は今年もアーモンドの花をどうぞ。




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2018年3月26日月曜日

クイント・クアルト

今日は内臓の話。
総合解説」は、こんな話から始まります。

もしガールフレンドに「レバーのヴェネト風は好き?」と聞いたら、答えは多分、「大好き」だ。では、直後に「じゃあ内臓料理は好き?」と聞いたら、うんざりした顔をされるのは、ほぼ間違いない。

レバーのヴェネト風
 ↓


いつも言っていることですが、日本とイタリアは、そんなに違わない。
ちょっと試してみてください。どうでしょう。

解説にもある通り、内臓を表すイタリア語は、色々あります。

fratttalie, interior, quinto quarto
と言った具合。

frattaglie の語源は、ラテン語で砕くと言う意味のfrctus。
つまり、全ての小さな部位や刻んだ部位のこと。
これに軽蔑を表す"aglia"がついたのが、彼女に聞くとうんざりされると言う内臓。




interioraは、骨の内側internoのフレッシュな部分、つまり内臓を意味しています。
辞書によっては、はらわたなんて訳しています。
interioraが好きかと聞かれて、好きとは答えにくい。

そして最後はクイント・クアルト。
クイントは5番目、クアルトは4番目。
動物を解体する時は縦に半分、そしてそれぞれを前後に半分、計4つに分けます。
この4つの部位からは肉を取ります。
そして5番目は、肉ではない部位、内臓を意味します。

この中では一番美味しそうな呼び方に感じるのは私だけでしょうか。

そういえば、先月の「総合解説」で訳したトリノのコンソルツィオのリチェッタに、その名もクイント・クアルトという料理がありました。
使う内臓はファッソーネ牛の脊髄、脳みそ、コブクロ、陰茎、第3胃。
訳したことのない部位ばかりで、かなり戸惑いました。
これらは全て別々に調理します。
ピエモンテはフィナンツィエーラと言い、内蔵料理の名物が多い地方ですね。
ちなみにトリッパ料理が名物なのは、ミラノ、フィレンツェ、ローマ。
トスカーナはおいしい牛肉の産地だし、ここも内臓好きがたくさんいそうですね。
そうそう、ローマも内臓の名物料理が多かった。
ローマの内臓料理は、ゲットーのユダヤ人と切っても切れない関係があります。

それにしても、最近のイタリアのグランシェフたちは内臓料理が大好きなようです。
1990年代の狂牛病騒ぎは、すっかり過去のものになったようです。

子牛の腎臓料理
 ↓



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“クイント・クアルト”の記事の翻訳は「総合解説」2015年11月号に載っています。
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2018年3月23日金曜日

『ジョーコ・デッラ・ピッツァ』

今日は、カット・ピッツァの王様、ガブリエレ・ボンチ著『ジョーコ・デッラ・ピッツァ』から、春のリチェッタをどうぞ。

この本では、彼のとびきり美味しそうなピッツァのリチェッタを季節ごとに紹介しています。







ナポリ風ピッツァのような厳格な縛りがないローマ風ピッツァは、かなり自由で作る人の感性がそのまま出ます。

本で紹介している春のピッツァは、
ズッキーニの花+モッツァレッラ+アンチョビ
アスパラガス+パンチェッタ+パルミジャーノ+レモン
玉ねぎ
トリッパ・ロマーナ
アッラ・ヴィニャローラ
卵+アパラガス+レモン
子羊肉+さやえんどう+コーヒー
ソラマメ+ペコリーノ
ピッツァ・フリッタ
などなど。


トリッパのピッツァなんてのもありますねえ。
一番シンプルなのは玉ねぎのピッツァ。
オイル、塩、こしょうで調味した旬の玉ねぎの薄切りを散らして焼くだけ。
トリッパも玉ねぎも、生地は小麦粉の白い生地。
彼の主な生地は小麦、ファッロ、ミックスの3種類。
本ではじっくり説明されています。



ピッツァリウム、パニフィーチョに次ぐ出店はテルミニ駅のメルカート・チェントラーレ。




2016年にできたフィレンツェ発祥のフードコートのローマ版、メルカート・チェントラーレの目玉だったようですね。

メルカート・チェントラーレ
 ↓




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2018年3月21日水曜日

『トスカーナの市場料理』より

今日は『トスカーナの市場料理』より、春の料理をいくつか。


サンタンブロージョの市場から。ここはトスカーナの市場の特徴がよく表れていて、フィレンツェ市民が多く通う市場。



最後の方にちょっと出ていたトラットリア・ダ・ロッコは本でもお勧めのお食事処。
名物はトリッパ、牛タンのサラダなど。


料理は“グリーンピースのアッラ・フィオレンティーナPiselli alla fiorentina”

フィレンツェではグリーンピースはコントルノとして活躍しますが、パスタのソースにもします。
イースターには子羊のローストに添えます。
パスタのソースにする時は、軽く潰してつなぎやすくし、イタリアンパセリ少々を散らします。

材料/4人分
 さやむきグリーンピース・・400g(さや付きで1kg)
 EVオリーブオイル・・大さじ3
 にんにく・・2かけ
 イタリアンパセリ・・1房
 砂糖・・小さじ1
 塩、粗挽き黒こょう
 水・・1カップ
 薄い拍子木に切ったパンチェッタ・・50g
 
・鍋にさやから出したグリーンピース、オイル、にんにく、イタリアンパセリ、砂糖、塩、こしょう、水を入れ、弱火で40~45分煮る。
・グリーンピースが柔らかくなったらパンチェッタを加えて数分なじませる。
・10分休ませてコントルノとして、またはパンを添えて1品としてサーブする。



次は“クレスペッレ・アッラ・フィオレンティーナCrespelle alla fiorentina”

伝統的にはリコッタとほうれん草、カテリーナ・デ・メディチが大好きだったナツメグの具のフィレンツェの名物クレープですが、春はアスパラガス、グリーンピース、リコッタ、パンチェッタ、秋はオーブンで焼いたカボチャかポルチーニとネピテッラなどに変えます。
全粒粉とたっぷりのペコリーノで田舎風テイストが増します。

材料/4人分
クレスペッレ;
 卵・・3個
 小麦全粒粉・・大さじ3
 塩・・一つまみ
 牛乳・・250ml
詰め物;
 ほうれん草・・400g
 EVオリーブオイル・・大さじ1
 にんにく・・1かけ
 羊のリコッタ・・250g
 おろしたペコリーノ・トスカーノ・スタジョナート・・100g
 小角切りにしたペコリーノ・トスカーノ・セミスタジョナート・・50g
 塩・・一つまみ
 ナツメグ
 卵・・1個
ベシャメル; 
 バター・・50g
 小麦全粒粉・・60g
 牛乳・・500ml
仕上げ;
 おろしたペコリーノ
 トマトソース
 EVオリーブオイル

・最低半日前にクレープの生地を作る。卵、塩・全粒粉をだまを潰しながら混ぜて牛乳を少しずつ加える。
・詰め物を作る。ほうれん草を分ゆでて水気をよく絞り、刻む。油大さじ1とにんにく1かけでさっと炒め、リコッタ、おろしたペコリーノと小角切りのペコリーノ、ナツメグ、塩と混ぜる。さらに溶いた卵を加える。
・ベシャメルを作って塩とナツメグで調味する。
・薄く油を引いた直径15~15㎝のフライパンを熱し、クレスペッレを焼く。ほうれん草とリコッタのクリームを塗ってカネロニ型に巻き、ベシャメル大さじ数杯を散らしたオーブン皿に並べる。
・クレスペッレに残りのベシャメル、トマトソース大さじ数杯、おろしたペコリーノ、オリーブオイルをかけて200℃のオーブンで20分焼いて表面とベシャメルに焼き色をつける。
・オーブンから出したらすぐにサーブする。残ったら牛乳をたらして再び熱する。





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2018年3月19日月曜日

ロッシーニ風トゥルヌド

今日はロッシーニ風トゥルヌドの話。
ブログではこのお題、2回目になります。



食通の天才作曲家が考え出したこの料理については、新しく語ることなんて何もないくらい、みんなよく知ってますよね。
それにしても面白いのは、イタリアの料理雑誌に載ると、この有名なフランス料理も、見事にイタリア目線のイタリア人向きの記事になります。

まずこの料理は世界中でフランス料理と認識されています。
でも、記事によると、
この料理はロッシーニが亡くなる数年前にパリに住んでいた時代、当時パリで一番のレストランと言われていたカフェ・アングレのシェフにリチェッタのヒントを与えた。
次に、レシピが出版されるとエスコフィエなどによる多少のバリエーションが加えられて世界中に広まった。
この料理は柔らかいヒレ肉とフォアグラの組み合わせに、ロッシーニの故郷の名物で、この天才が昔から慣れ親しんでいたトリュフの香りを加えたもの。
つまりオリジナルのリチェッタは、ロッシーニの故郷、つまりペーザロの食材が不可欠の傑作だった、という結論へと、誘導されていきます。
もっと詳しく言うなら、トリュフはアックアラーニャなどの中央アペニン山地ではよく採れる、タルトゥーフォ・ネロ・ディ・プレジャートが最適だそうです。

アックアラーニャは白トリュフで有名ですが、黒も採れます。
 ↓


ロッシーニはトリュフのことをきのこのモーツァルトと呼んでいましたが、それはアックアラーニャのトリュフのことだったのかも。

この料理と組み合わせるワインは、イタリア人ならもちろんイタリアワイン、というか、ペーザロのワイン。
記事で提案しているのは、ヴァルトゥーリオというペーザロ県の造り手のオルモ(サンジョヴェーゼとモンテプルチャーノ)。



おまけの動画はミラノのリストランテ・トゥルヌド。
動画は変な雰囲気ですが、店名にもなってるトゥルヌドが名物の店。

ロッシーニ風を初めとして色んなトゥルヌド料理を出しています。
 ↓


ところで、ロッシーニは外食が大好きで、店に入るとメートルやソムリエだけでなくすべてのカメリエーレの腕を取って挨拶し、席に着く前に厨房に入ってシェフに敬意を表したという友人が明かすエピソード、珍エピソードの宝庫のロッシーニにしては、いい話だなあ。


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“ロッシーニ風トゥルヌド”の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2015年11月号に載っています。
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2018年3月16日金曜日

春のイタリア料理、その2

春のイタリア料理の話、もう少し続けます。
今回取り上げる本は、季節ごとの料理が載っている

カルロ・カンビの『ミリオーリ・リチェッテ・デッラ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ


イタリア料理は農業とキリスト教のしきたりと深く結びついています。
春分の日を迎えて昼と夜の長さが等しくなり、復活祭を迎えて再生の喜びに沸く季節、春。
食卓に野菜が戻り、果物は年間で一番少なくなる代わりに、野菜が豊富になる季節です。
いけにえの子羊は再生の象徴。
最初のグリーンピースが登場するのは4月、5月と6月はソラマメの季節。
野草が豊富なイタリア料理のこの時期の象徴はアスパラガス。
草原に花が咲き乱れるこの時期は、羊たちが草原に戻る時期で、羊や山羊のフレッシュチーズが美味しくなる季節。
牛も放牧地に戻るので、モッツァレッラやリコッタの味がよくなります。
卵も、放し飼いだと鶏の餌の栄養価が上がって、一年で一番リッチになる季節。
ブルスカンドリやチーメ・ディ・ラパなど若芽の野菜が出回り、ズッキーニは一年で一番柔らかくなり、ズッキーニの花も登場します。
花を食べる季節でもありますねー。

ブルスカンドリ(ホップの芽)
 ↓


チーメ・ディ・ラパ
 ↓




海では、甲殻類、イカやタコ、小魚が大きくなります。
肉はグリルの季節。
エクストラヴェルジネのオリーブオイルは辛さが抜けるころです。
植物性たんぱく質ならチェーチの季節。
春の終わりは生のいんげん豆。
グアンチャーレも食べごろになるので、アマトリチャーナが美味しくなります。

ブルスカンドリ、グアンャーレのスパゲッティ
 ↓


チーメ・ディ・ラパのオレッキエッテ
 ↓


チェーチは大昔は、一番簡単に手に入るタンパク質でした。
イタリアにいんげん豆がなかった時代からありました。
船乗りに取っては、乾燥して長期保存ができる貴重なビタミン源でもあったのです。
古代ローマ人や、ティレニア海沿岸地域ではチェーチをたくさん食べていたことが知られています。
チェーチのトルタは春の前菜の代表的な1品でした。
ポイントは、上質のチェーチの粉を使うこと。

“チェーチのトルタTORTA DI CECI”
材料;
チェーチの粉・・200g
ぬるま湯・・500ml
生イースト・・1キューブ
小玉ねぎ
EVオリーブオイル、塩

・ぬるま湯にイーストと塩一つまみを溶く。
・チェーチの粉をぬるま湯で溶いて柔らかい生地にする。
・数分こね、覆いをして2時間発酵させる。
・直径30㎝の型に油を塗ってチェーチの生地を広げる。小玉ねぎの輪切り2~3つかみをのせて油をかける。
・190℃のオーブンで30分焼く。


チェーチの粉の料理といえば、リグーリア、トスカーナのファリナータ。
 ↓

そしてシチリアのパネッレ
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野菜のフリットも美味しい季節。
日本の天ぷらとも比較されるイタリアのフリット。
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イタリアの新しいマスター・オブ・ワインが選ぶコンテンポラリーな赤ワイン。

イタリアの新しいマスター・オブ・ワイン、アンドレア・ロナルディが提案するPinosophyの概念。イタリアの食の分野のカリスマたちは、深い哲学への造詣がある人が多く、言ってることの意味が分かるまで、かなり苦労します。マスター・オブ・ワインも例外ではありません。なので、それなりにか...