2025年2月4日火曜日

サルトゥやシチリアのティンバッロは、今や“ベスビオ”と呼ばれる料理になっていました。

“リガトーニのヴェスビオ”の話をしていますが、ナポリ料理の専門家として広く認められているルチアーノ・ピニャタロ氏の本、『リチェッテ・ディ・ナポリ

を見てみたら、“サルトゥ・アリアス・ヴェスビオ・ディ・リーゾ”という料理を見つけました。アリアスとは“別名”という意味。つまり、サルトゥ、別名お米のヴェルビオという料理です。
サルトゥはフランスのティンバッロがモンズ―によってフィレンツェ経由でナポリに伝わって広まった貴族料理、ということは前回のブログで説明した通り。その際、偶然にもお米のサルトゥを見て、ヴェスビオにそっくりだと思っていました。ピニャタロの本のリチェッタは、トッレ・デル・グレコのil Poeta Vesuvianoという店のオーナーシェフ、カルミネ・マッツァのリチェッタです。ティンバッロは、今やアルフォンソ・イアッカリーノシェフの生み出した料理によって、ヴェスビオと呼ばれるようになったんですね。王様の料理とも言われるサルトゥは、18世紀の貴族料理でありながら、いまではナポリのもっとも象徴的なスペチャリタと認められている。上質の食材を使って庶民が創り出した風味豊かな料理。

ポエタ・べスビアーノ。有名な店のようで、動画はたくさんアップされてました。

カンパーニアの秘密が詰まったサルトゥ・ディ・リーゾ■■■

本のリチェッタを訳してみます。

Sartù alias Vesuvio di riso
材料
アルボーリオ米・・320g
ブロード・ディ・カルネ
小粒のグリーンピース・・50g
玉ねぎ・・1個
にんじん・・1本
セロリ・・1本
トマトのパッサータ
バジリコ
子牛挽肉・・100g
乾燥ポルチーニ
パルミジャーノ
バター、パン粉

・玉ねぎ1/2個、にんじん1本、セロリ1本をみじん切りにして軽くソッフリットにし、挽肉を加え、数分後にトマトのパッサータを加えて煮る。
・鍋で玉ねぎ1/2個のみじん切りを鍋で炒め、米を加えて数分トーストする。
・米に半分火が通ったらブロードをかけはじめ、あらかじめ作っておいたトマトソース、刻んだ乾燥ポルチーニ、フライパンで軽く炒めたグリーンピースを加える。
・米が硬めのアルデンテになったら仕上げにパルミジャーノ、バター、バジリコ数枚でマンテカーレする。
・型にバターを塗ってパン粉をまぶし、熱い米で満たして数時間休ませる。できれば前日に作る。
・200℃のオーブンで0分焼く。
・サルサ・ラグーの上にお米のベスビオを盛り付け、バジリコのソースとフレッシュのバジリコで飾る。

※バジリコのソース;バジリコとガス入りミネラルウオータ―、EVオリーブオイル、塩一つまみを乳化させて滑らかな締まったソースにする。■■■



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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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