2025年2月18日火曜日

7種類の牛の部位を使うピエモンテ風ボッリートは、肉を食べるとはこういうこと、と感じる。ブロードの出来でボッリートの味も想像できる。

新しいお題、“クーニャ”は、ピエモンテの名物料理、ボッリート・ミストに添えるソースの1つ。
ランゲ地方の名物です。
そもそもボッリート・ミストはクーネオのバローロ用のぶどう畑に囲まれた地域の料理。その主役は牛肉で、ブーエ・グラッソという大型なことで知られるピエモンテ牛。この牛の産地カル―も、ランゲ地方の入り口にあります。
つまり、主役はカル―の牛とバローロ用のぶどうという、ランゲ地方に特化した名物料理。

ランゲの料理。ワインに興味のある人なら、一度は訪れてみたい場所。

ボッリート・ミスト祭りは、クーネオのバローロ用ぶどう畑に囲まれた14世紀の城で知られ目セッラルンガ・ダルバの歴史地区で9月17、18日に開催されます。土曜日のチェーナはボッリート・ミストで、翌日の日曜日はクーニャなどの試食ができる特産物の展示。

ボッリート・ミスト祭り

セッラルンガ・ダルバ

ボッリート・ミストは牛の7種類の部位を使うご馳走なので、動画を撮るのもお金と時間がかかって大変。
2008年/2009年2月号の『総合解説』のガンベロ・ロッソ誌の記事によると、家庭でボッリートを作る時は、3種類あれば十分、とあります。
でも、他にひね鶏1羽、子牛の頭肉とタンを用意する、だって。まじか。
ちなみに牛肉は、軟骨やさしが多い部位(すね、ブリスケ、肩ロース、うで、ともバラ)だと長時間ゆでても柔らかい、だって。肉屋じゃないと無理だから。

澄んだブロードにするには、あくを取りながらゆで、ゆで汁が軽く沸騰する程度の火力を保つようにする。
ブロードの表面の脂は、冷蔵庫で数時間冷やして固めると取りやすい。冷やす時間がない時は、表面の脂をすくい取った後、ぬらして絞った布巾で濾す。
ブロードは濾したら蓋つきの錆びない鍋に入れて冷蔵庫で保存する。2日以上使わない時は脂を取って冷蔵すれば数か月保存できる。リゾット、ソース、ラグー、煮込みなどに利用できる。

ボッリート・ミスト

ボッリート・モストが主役のメニューの時は、プリ―モ・ピアット前菜を省略する方がよい。脂を取った熱いブロードのスープがあれば十分。その代わり、コントルノとソースはたくさん用意する。例えばゆでたじゃがいも、にんじん、玉ねぎ、酢漬けのミニきゅうり、小玉ねぎ、パプリカ、フルーツのモスタルダ、サルサ・ヴェルデ、ホースラディッシュのソース、チャツネ、ディジョンマスタードなどが合う。中には岩塩一つまみをのせるだけがよい、という人もいる。

聞けば聞くほど、家庭で作るなんて信じられない料理ですが、ブロードは美味しいのがとれそう。とりあえず、まずは大鍋を用意します。

できあがったブロードをひたすら映す動画。

7種類の牛の部位を使うピエモンテ風ボッリート。

参考にししたのは『旧総合解説2008/2009年2月号』
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリア料理の月刊誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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