2020年8月24日月曜日

新世界から伝わったとうもろこしの粉から作るポレンタを、古代ローマ人が日常的に食べていたって、どうして?揚げポレンタのキノコのクロスティーニ。

今月の「総合解説」から、きょうの料理は“ポレンタ・ソッフィアータ”。
今日のお題はポレンタです。
北イタリアの山の料理、ポレンタは、小麦粉が育たない地方では、パン、パスタ、米に次ぐ、第4のコントルノ。
銅鍋でかき混ぜながら40分煮た昔ながらの伝統的なポレンタ

今どきのポレンタは、インスタント・ポレンタの粉で5~10分で出来上がり。

ポレンタを自動でかき混ぜる電動ニーダーもある。
ポレンタは揚げたりグリルしたりローストして具をのせればクロスティーニに。
ポレンタには大抵の食材が合う。
揚げたり、ニョッキにしたり、オーブン焼きのパスティッチョ、粉を煮る時に牛乳、バター、チーズを加えるなど、アレンジは無数。
伝統的な地方料理もトレンティーノからカンパーニアまで各地にある。

揚げポレンタのきのこのクロスティーニFried Polenta Crostini

材料/
インスタント・ポレンタの粉・・1袋
水、塩
揚げ油
好みのきのこのトリフォラート

・パッケージの説明に従って柔らかいポレンタを作る。最初はゆるくても煮ているうちに固くなる。
・テリーヌ型に油を塗ってポレンタを流し入れる。ラップで覆って冷ます。冷めて固まったら取り出してスライスする。
・両面をきつね色に揚げてシートに取り、きのこのトリフォラート、ミートソース、トマトソース、トスカーナ風鶏レバー、ズッキーニのソテー、ゴルゴンゾーラ、サルシッチャなど好みの具をのせる。


総合解説2012年2月号のポレンタの記事によると(p.14)、
そもそも、とうもろこしの粉から作るポレンタだが、アメリカ大陸の発見前から存在した料理で、古代ローマ人は日常的にポレンタを食べていた。
ポレンタは、古代ローマ時代はラテン語で粥という意味の“プルスplus”と呼ばれていた。
水と火と粉があればできる、熱くて柔らかくて腹持ちがよい料理、お粥、それが、新世界からとうもろこしが伝わると、革命が起きる。

その色から金に例えられたとうもろこしは、鋤も使わずに栽培できて、
たった3ヶ月で収穫でき、どんな植物より豊かに実り、一国の国民丸ごとの腹を満たすほどだったので、インカ帝国では太陽と一緒にあがめられた。
イタリアに伝わったとうもろこしはヴェネトを始めとして北部や中部に広まった。
18世紀の民衆の主食は質素なポレンタだった。
ベネトのとうもろこしの栽培↓


ポレンタの話、次回に続きます。

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