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2022年9月13日火曜日

甲殻類のパスタの基本、アッラ・ブザラはスカンピ単種類のパスタ。スコッリオのパスタは甲殻類や軟体動物のミックス。

ベネトのスパゲッティの話になると、必ず登場させたくなるのが、乾麺が全然普及しなかったベネトのパスタ、“スパゲッティ・アッラ・ブザラ”spaghetti alla busara”。
伝統料理ではなく歴史の短い新しい料理で、イストリア地方(クロアチアやスロベニア)発祥の料理と考えられていて、つまりトリエステ料理と考えられているベネチア料理、スカンピのスパゲッティ、または甲殻類とトマトのズッパです。ブザラとは、一説には漁師が料理を作るときに使う鍋の名前とされています。時々登場しているのですが、いまだに、ベネトの他の人気の乾麺料理が見つかりません。
スカンピのブザラScampi alla busera

上の初々しいシェフの動画の次は、ミシュランの星も獲得してテレビ番組のパーソナリティーでもあるクリスティアーノ・トメイシェフ↓のスカンピのリングイーネLinguine agli scampi



車エビのブザラGamberoni alla Busara

エビのスパゲッティSpaghetti Con gamberi


甲殻類(スカンピ、車エビ、シャコ)のスパゲッティ Spaghetti ai crostacei

スコッリオ(岩礁:アサリ、ムール貝、スカンピ、ヤリイカ、エビ)など、美味しいダシが出るミックスシーフードのスパゲッティSpaghetti allo scoglio
パスタはリングイーネやキタッラなど、腰が強いもの。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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2021年3月29日月曜日

ベネチアのスカンピのパスタ

アサリのパスタの話が出たときに、ベネチアの魚市場の話をしましたが、ベネチアならこの店、『ハリーズ・バー』。
この本は、哲学的でプライドが高そうなワインメーカーの本と比べると、驚くほど読みやすくて、世界中の人に向けたシンプルなメッセージが明確に伝わる優しい本。


魚の章には、こう書かれている。
「毎日魚市場に行ってその日の料理のための魚を仕入れるレストランは多い。
私(ジュゼッペの息子、アリーゴ・チプリアーニ)もそうだった。
普通は仕事が終わって朝の1時頃に店を閉め、5時に市場に出かけるまで立っているのはスーパーマンでないと無理だ。
ハリーズ・バーには魚の仕入れ担当と野菜担当が1人ずついた。
前の晩に必要な食材のリストを作ったら一眠りして、翌朝早く新鮮で最上の魚を仕入れに出かける。
小魚や青魚は新鮮さが命。
一定の大きさ以上の魚は2日程度の熟成が必要だ。」
ベネチアの市場のスカンピとスパゲッティ・アッラ・ブーザラ。↓


スパゲッティ・アッラ・ブーザラSpaghettti alla busaraはフリウリ・ベネチア・ジューリアのスカンピの伝統的パスタ。
ブザラというのは、嘘(ブジア)、という意味で、トマトでスカンピが隠れるので実は入っていないかも、という意味と、料理に使った鍋の名前、という説などがありますが詳しくは不明。

スカンピ・アッラ・ブザラScampi alla busara

材料/4人分
スカンピ・・1kg
にんにく・・1かけ
生唐辛子・・1本
ホールトマト・・300g
白ワイン・・50ml
パン粉・・20g
イタリアンパセリのみじん切り・・大さじ2
EVオリーブオイル、塩

・スカンピの背か腹に包丁目を入れる、またははさみで切る。
・大きなフライパンに油、にんにく、唐辛子を入れて炒める。焼き色がついたらパン粉(トマトソースのつなぎになる)を加えてさっと炒める。
・スカンピを重ねないように入れる。パン粉は焦がさないようにする。
・ワインをかけてアルコール分を飛ばす。
・小さく切ったトマト、塩少々を加えて蓋をし、15分熱する。
・にんにくと唐辛子を取り除いてイタリアンパセリを散らす。

パスタはスパゲッティやタリアテッレが合います。

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ハリーズ・バー
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2020年12月16日水曜日

復活祭のピッツァをウイーンの宮廷が作るとこうなる。トリエステのピンツァ。

復活祭の伝統料理の話、今日は、トリエステのピンツァpinzaです。
トリエステはフリウリ・ベネツィア・ジューリアの州都。
アドリア海とアルプスに挟まれたとても小さな街で、時間がない観光客は1時間も滞在しないで通り過ぎていく街。
でも、地中海地域の中にあって中央ヨーロッパの空気をひしひしと感じる劇場のような場所で、この中に宇宙のすべてが要約されている、と言った有名な作家(Ippolito Nievo)の言葉がよく引用されます。

アドリア海に沈む夕陽とカフェは忘れずに。
一生の思い出になります。

この街にはスラブとウイーンの文化が伝えられました。
お菓子を始めとする食文化にもその影響は見られます。

復活祭の伝統料理として紹介するのは、ピンツァです。
ピッツァとも聞こえますが、トリエステの復活祭といえばピッツァです。

ピッツァ・ディ・パスクアとは言ってもナポリのカザティエッロとはまったく違って、ウイーンの宮廷の香りがしそうです。

リチェッタは「総合解説」2019年3/5月号P.27にあります。
ピンツァはトリエステの復活祭の朝食や家族が集まる復活祭のディナーの前菜には欠かせない食べ物。↓

復活祭のピッツァは中世に修道女が作り始めたと伝えられています。
その特徴はよく膨らんでいること。

これでもかと具を詰め込んだカザティエッロとは違って、トリエステのピンツァは具の痕跡はまったくないのに、バターを始めとしてリッチな食材をたっぷり使い(カザティエッロはラードでした)、風味は相当豊かなはず。お上品で洗練されています。



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グランディ・クラシチ

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2019年10月4日金曜日

寿司が流行るずっと前から魚は生で食べていたと胸を張るマザーラ・デル・ヴァッロの漁師さん

シチリアの話が続きますが、今月のシェフもシチリアの人。
『ガンベロ・ロッソ』の記事です。

タオルミーナのベルモンド・グランド・ホテル・ティメオのシェフ、ロベルト・トロ。

セレブ御用達の高級ホテル、ベルモンド・グランド・ホテル・ティメオ

テラスからの眺めが素晴らしい。
は~行きたいなあ。
小さな国際リゾート、タオルミーナは、なぜか家庭的な雰囲気がする町です。

シチリアの農家出身のシェフは、シチリアのマーレ・エ・モンティの伝統、つまり海の幸と畑の作物を組み合わせる料理からインスピレーションを受けた料理を作っています。

訳したリチェッタの1品めは帆立貝と豆の組み合わせ、“帆立貝のチェーチのクリームと青りんごのピューレ、ボッタルガ添え”。

シチリア料理の主役の一つは、海。
10月のシチリアを象徴するものとして記事で揚げているマザーラのエビとは、こんなエビ。
ガンベロ・ロッソ・ディ・マザーラの漁

水深700mから最新の技術で引き上げられたエビは、慎重に丁寧に選別、冷凍されます。
生で食べるのが一番美味しいので、タルタルや寿司がお薦め。
シチリアの漁師さんなら寿司職人が求めるネタが完璧に理解できそう。

マザーラとは、トラーパニ県のマザーラ・デル・ヴァッロMazara del Valloのこと。
シチリアの西の端の町です。
トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ2』によると(P.88)

「チュニジアの海岸からわずか200kmの、アラブのカスバを連想させる町、マザーラ・デル・ヴァッロでは、食事が始まる時間になると奇跡が起こる。
海辺の漁師町の運河に沿った魚屋が、魔法のようにレストランになるのだ・・・
町のシェフは、ここではいつでも魚は生で食べていたよ。
寿司が流行するずっと前からね、と強調する・・・」


あらやだ、シチリアの漁師さん、カッコイイ。
ここでは、生魚の調味は、オリーブオイル、挽き立てのこしょう、そしてレモン汁。
レストランでは生魚は急速冷凍して、氷を作らないように冷やしながら細菌を無害にしているので青魚も安心。


トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ2』で、マザーラのシェフとして紹介されているのは、上の動画にも登場したヴィート・マルモレオさん。
魚の話が止まらない。

Ristorante Marmoreoは人気のレストランのようです。



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“ロベルト・トロシェフ”のリチェッタは、「総合解説」2017年9/10月号P.41~に載っています。
クレアパッソの販売書籍リスト
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2018年12月17日月曜日

ベネチアのモエケとマサネーテ

「総合解説」はそろそろ2016年8月号が発売になります。
最初の記事、今月の食材で紹介している8月が旬の食材の中で、個人的に初めて名前を聞いたのは、“masanete”でした。
マサネーテ。
さて、何でしょう。

カニの女性型のベネチア訛りだそうですよ。

ベネチアのカニというと、モエケが有名ですが、モエケは春と秋に脱皮した潟のカニ。
日本語の学名はチチュウカイミドリガニというカニだそうです。

一方マサネーテは、チチュウカイミドリガニのメスが8月末から12月の受精後の卵を抱いた時の名前です。
チチュウカイミドリガニは地中海に生息するカニですが、特にベネチアの潟にたくさんいます。



モエケは主にフリットにして食べますが、マサネーテはゆでてサラダにするそうです。



正直言って、モエケよりマサネーテ食べてみたい。


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総合解説
書籍リスト
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2017年7月24日月曜日

3月が旬の食材、マンダリーノ・タルディーヴォ、モエケ

今日は、「総合解説」3月号の記事、“今月の食材”を、ビジュアル解説。
イタリアで3月が旬というと..、どんな食材があるのでしょう。

まず最初はマンダリーノ・タルディーヴォ。

マンダリーノは英語ならマンダリン・オレンジ。
みかんの一種。
ヨーロッパには中国から、15世紀にポルトガルやスペイン経由で伝わりました。


タルディーヴォは晩生(おくて)。
遅く熟す品種です。
イタリアでは3月に熟します。

こちらはシチリアはパレルモのチャクッリで栽培されている晩生マンダリーノ。
wikiによると(こちら)、日本からアメリカに伝わったみかんと同じ品種だそうです。
スローフードの保護食材で、アロマが強くて糖分が高く、皮がとても薄いのだそうですよ。
管理組合に所属するわずかな生産者のみが作っているマンダリーノです。
シチリアでは皮をカンディートにする利用方法が広まりました。
 ↓



シチリアでカンディートと言えば、カッサータ。
 ↓





タルディーヴォの代表的な野菜、ラディッキオ。
 ↓
Venice, street market


次はアーリオ・オルシーノ。
野生のにんにく、行者にんにくのヨーロッパ産の亜種です。
下の動画はロンバルディアのヴァルキアヴェンナでの収穫風景。
イタリア各地の森の湿った場所に育ちます。
春の北部の山岳地はにんにくの香りがつきものなんだって。
冬眠明けのクマが食べて元気になる山草。
 ↓



さらに、ベネチア名物のソフトシェルクラブ、モエケもこの季節のもの。




3月にイタリアにいるなら、パレルモでチャクッリのタルディーヴォのカンディートで作ったカッサータを食べて、ベネチアでモエケを食べるなんてどうでしょう。


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2016年8月12日金曜日

バーカリツアー

今日は新入荷の本、『ラ・クチーナ・ヴェネタ・ディ・マーレ』の話です。


この本は、ニュートンコンプトンという出版社の昔から人気の地方料理シリーズですが、表紙のデザインを一新してモダンになったら、全然別のシリーズのように見えて、みんな気が付いていない、という残念なシリーズなんです。

表紙だけでなく、写真も加わりました。

地方料理をより深く知りたい、という人にはぴったりのシリーズです。

今回入荷したのはヴェネトの魚料理編。

ヴェネトと言えば、まずは、州都ヴェネチア。
世界中の人が憧れる観光地で、ヴェネチア共和国の首都としてアドリア海の女王と呼ばれた水の都。

アドリア海の女王とか、アドリア海の真珠と呼ばれて、ゴンドラが行きかう街で、田舎風の山の幸を食べたいとはあまり思いませんよね。
洗練された、海鮮料理を食べたいなあ。
それに、ヴェネチアにはグラスワイン、オンブラを飲みながらチケーティというつまみを食べるというスタイルのオステリーア、バーカロをはしごする、という、酒飲みで健啖家で、人見知りしない社交的な人にはたまらないシステムがあります。




代表的なチッケッティ、バッカラ・マンテカート。




私のヴェネチア料理のイメージなんて、せいぜいその程度でしたが、この本の料理は、私のそんな期待を裏切らなかったですよ。

まず、前菜は、Antipasti(cichéti)という表記。
ホタテ貝だけで9品あります。
さらに、ホタテ貝のヴェネチア風や、ビーゴリのヴェネチア風など、~のヴェネチア風と言う料理もたくさん収められています。

個人的は、バーカリツアーは大好きなんですが、地元の人で満員の店内で、ワインと料理を注文してカウンターに陣取るというのが、精神的に大変なんですねー。
お客が少ないレストランでのんびりシャコのマリネでも食べてるほうが落ち着けます。

でも、客引きが溢れるヴェネチアのレストランで、空いているからという理由で飛び込んだら、ろくな結果にならないのは目に見えています。
なので、事前の情報収集は必須です。
「総合解説」でも、お勧めバーカロの情報は、あったらなるべく翻訳するようにしています。
最近では、13/14年3月号に載せています。


おまけの動画。
バーカリツアーのショートフィルム。




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2013年3月18日月曜日

トリエステ料理のリチェッタ

今日は、トリエステ風グーラッシュのリチェッタをどうぞ。

いやーこの料理は、ズボラな人には画期的な一品ですよ。
少なくとも、オリジナルのハンガリー風グーラッシュと比べると、すごく簡単そう。




レシピは、“ラ・グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズの『フリウリ=ヴェネチア・ジューリア』から。



トリエステ風グーラッシュGulasch triestino
材料:
 牛肉・・800g
 玉ねぎ・・600g
 ローリエ
 ローズマリー
 マジョラム
 パプリカパウダー
 トマトのパッサータ・・250g
 ブロード
 ラード
 塩
・肉を角切りにする。
・玉ねぎは薄切りにし、ラード大さじ1でとろ火でしんなり炒める。
・玉ねぎがほぼ煮崩れたら肉を入れてゆっくり焼く。
・ローリエ、ローズマリー、マジョラムを縛って肉に加え、パプリカ大さじ1、トマトのパッサータ、塩を加える。
・蓋をして弱火で2時間煮る。必要ならブロード少々をかける。
・じゃがいものニョッキを添えてピアット・ウニコにする。
 

ハンガリーのグーラッシュには、にんじん、セロリなどの野菜やスパイスが入りますが、ローズマリーやマジョラムなど香草は入りません。
トマトのパッサータではなく、トマトソースやトマトペーストを加えるリチェッタもあります。
トリエステ風もハンガリー風も、玉ねぎを炒めるのはラードなんですね。

こちらはウイーンのグーラッシュ。
クヌーデル、ソーセージ、目玉焼き入り。

Gulash with Knödel, wurst and a fried egg :)


そしてこちらはチェコのプラハのグーラッシュ。


Gulash in Prague

ちなみに本場ハンガリーでは、グーラッシュはシチューというよりスープなんだって。
そしてこれがハンガリーのブタペストのグーラッシュ。

Cucina ungherese


そしてこちらがポレンタを添えたトリエステ風グーラッシュ。
シチューに添えるポレンタって美味しそうですね~。

ハンガリー風じゃない、トリエステ料理を探してみまたが、イワシのイン・サオールや、帆立貝のトリエステ風、蟹のトリエテス風など、今度はどれもヴェネチア料理とそっくりなものばかり。
ラザーニャがあったので、これはいくらなんでもオリジナルだろう思ったら、なんと、ハンガリーがルーツの料理だって。

ヨタという豆とキャベツのスープがあるのですが(こんな料理)、これはキャベツがザワークラウトなんで、怪しいでよねえ。
他の材料も、じゃがいもに豚肉と、ドイツ風の香りがぷんぷんしてます。



ちなみに、帆立貝のトリエステ風(こんな料理)はこんなリチェッタです。
今ではイタリア中に広まってる人気の前菜だそうです。

帆立貝のトリエステ風Capesante triestina)
材料:
 帆立貝・・4個
 玉ねぎ・・1/2個
 イタリアンパセリ・・1本
 バター
 パン粉
 塩、こしょう
・帆立貝を洗い、塩を加えた熱湯でさっとゆでて開ける。
・砂袋と平らな殻を取り除き、貝柱を刻む。コライユはそのまま残す。
・玉ねぎとイタリアンパセリをみじん切りにして室温のバターに加え、よく練る。
・このクリームに帆立貝を加えて殻に詰める。
・オーブン皿に並べてパン粉を散らし、200度のオーブンで5分グラティナーレする。


復活祭のお菓子、ピンザは、たぶん、トリエステがオリジナルの一品。
詳しく調べれば中央ヨーロッパがルーツという説が出てくるかもしれませんが。

ピンザpinza
 ↓




シンプルな発酵生地だけど、卵黄がたっぷり入った黄色いお菓子。
ベンツのエンブレムと同じ形に入れるクープから除いた黄色がとっても美味しそう。


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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年7月号、“フリウリ=ヴェネチア・ジューリアの料理”の解説は、「総合解説」2011年7月号に載っています。

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2013年3月14日木曜日

トリエステのグーラッシュ

今日は、ヴェネチア・ジューリアの話。

この地方の中心地はトリエステ。

トリエステ料理には、ウイーン、ブタペスト、プラハ料理の影響が見られるんだって。
なんだかエキゾチック~。
とは言え、外国の影響を受けていないイタリアの町のほうが珍しいかも。

トリエステのタイムラプス動画。
ドラマチックな街でんなあ。


トリエステはカフェも有名でした。



他に、ゴリツィアや、世界遺産のチヴィダーレなどの町があります。

トリエステ料理で一番有名なのは、グーラッシュgulashかなあ。
ラ・グランデ・クチーナ・イタリアーナ”シリーズの『フリウリ=ヴェネチア・ジューリア』によると、他に有名なのはcevapcici やliptauer だって。

? ? ? 想像もつかない・・・。

cevapcici(チェバプチチ)はバルカン半島がルーツのミートボール。
liptauerはリコッタがベースのハンガリー料理。


グランデ・エンチクロペディア・イッルストラータ・デッラ・ガストロノミア』 によると、グーラッシュのルーツはハンガリーの羊飼い料理。
ブダペストのグルメフードフェスティバルのグーラッシュ
 ↓
Gulyás/Goulash


トリエステ風グーラッシュ
 ↓

玉ねぎのソッフリットに牛肉を加えて焼き、パプリカ、トマトピューレ、香草を加えて煮込みます。
野菜は玉ねぎだけと、こちらのハンガリーのおばあちゃんのグーラッシュと比べるとかなりシンプルで、超簡単そう。
なるほど、トリエステ風は料理にじゃがいもを入れないで、付け合わせにするんですね。
あるいはゆでたライスやポレンタを添えます。


そもそも、トリエストの港は、オーストリア・ハンガリー帝国の重要な商港でした。
アドリア海沿いの町ですが、その料理は、中央ヨーロッパの影響が強いために、肉料理がたくさんあります。
フリウリ=ヴェネチア・ジューリアは伝統的に豚肉をよく食べる地方ですが、トリエステ風グーラッシュは牛肉料理。
もう少し地元ルーツの料理を探すと、イワシや豆、ポレンタなど、とたんに質素な農民料理風になります。

次回は、外国がルーツじゃないトリエステ料理でも探してみますか。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年7月号、“フリウリ=ヴェネチア・ジューリアの料理”の解説は、「総合解説」2011年7月号に載っています。

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2010年7月12日月曜日

イリー

今回からは、イタリアがパスタに負けず劣らずプライドを持っているメイド・イン・イタリー製品、コーヒーの話です。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事の解説です。

前回、パスタメーカー、ラティーニの株を49%取得していた、という話でちらっと登場したイリーグループという名前。
イリーグループは、イタリアのコーヒー関連ブランド、イリーカフェの株を100%所有しています。
他に、チョコレートのドモリ、紅茶のダマンフレール、トスカーナのワイナリーのマストロヤンニなどを所有しています。

コーヒー、チョコレート(カカオ)、紅茶・・・。
これらは、いわゆる植民地製品と呼ばれるもの。
イリーの創業者、フランチェスコ・イリーはハンガリー人で、オーストリア・ハンガリー帝国の軍人でした。
第一次大戦後に、当時オーストリア領だったトリエステにやってきて、トリエステの女性と結婚。
そこでカカオとコーヒー豆の商売を始めます。
そして1933年にイリーカフェを創業。
ちなみに、トリエステは1920年にイタリアに併合されました。


イリーのCM






下の写真は、現在のイリーグループの社長で3代目のリッカルド・イリー氏。



リッカルド・イリー氏, photo by Niccolò Caranti


実はこの人、2008年まではフリウリ・ヴェネチア・ジューリアの州知事でした。
さらにその前は、トリエステの市長を2期務めています。

そんなリッカルド氏、『ヴィエ・デル・グスト』のインタビューで一日に何杯コーヒーを飲むかときかれて、2杯と答えています。
午前中に1回、午後の食後に1回なんだそうです。
意外と少ない?
朝食の後に飲むのは紅茶だそうで。
さすがはイリーグループの社長。
紅茶もグループの大事な商品ですからね。


おまけの動画。
イリーの家庭用エスプレッソマシン、イーペルエスプレッソ。






コーヒーの話、次回に続きます。



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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年7月号
「コーヒー」の記事の解説は「総合解説」'07&'08年7月号に載っています。

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マーレ・エ・モンティの料理、ポレンタ・エ・フンギ。

(CIR)のマーレvsモンティのリチェッタから、北イタリアの傑作料理、と呼ばるポレンタの話です。 ポレンタ。 ポレンタはメイン料理の付け合わせとして、イギリスでのじゃがいものように使われます。ポレンタと野生のきのこの組み合わせ、ポレンタ・エ・フンギは、小麦が栽培できない北イタリア...