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2020年1月18日土曜日

ロブスター・テルミドール、オマールとブラッディ・マリーのキタッラ

今月の「総合解説
のリチェッタの特集1つめは、“甲殻類”です。
年末年始に登場する機会が多くなるゴージャスな食材は、イタリアでもこの季節の主役。
最初の料理は“ロブスター・テルミドール”。
『サーレ・エ・ぺぺ』1月号の表紙の料理です。

これは確か・・・、おせちに入ってる一番豪華なやつでは・・・。
日本もイタリアも年末に同じ料理食べてる(遠い目・・・)。

イタリア語で言うならアラゴスタ・テルミドールAragosta alla Thermidor。



これをパスタにのせると、豪華なパスタのできあがり。

2品目のパスタは、“オマールとトマトソースのキタッラ”。
オマールエビとトマトソースのパスタは、日本でも人気のソースですが、これを1段ゴージャスにするアレンジは、トマトソースをブラッディ・マリーのソースにして、パスタはキタッラに。

スパゲッティでもいいけど、キタッラのほうがスーゴを吸います。

キタッラはアブルッツォの伝統的な硬質小麦粉、卵、塩の断面が四角いパスタ。正確にはスパゲッティ・アッラ・キタッラspaghetti alla chitarraですが、キタッラと略すのが一般的。
タリオリーニに似た麺ですが、キタッラという道具を使って整形するので多孔質になり、肉がベースのスーゴ、特にラグーに合う麺。



ブラッディ・マリーは、よく見ると、料理にすごく使えそうなカクテルでした。
トマトジュース、ウスターソース、タバスコ、ウオッカ入り。


ブラッディ・マリーと言えば牡蠣。(「総合解説」P.9)


牡蠣といえばミニョネットソース。
フレンチだけど(「総合解説」P.9)。



甲殻類の料理はご馳走が多くて、訳していて楽しいですねー。
次回に続きます。

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総合解説
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2017年9月11日月曜日

ナポリ料理

「総合解説」の料理書の翻訳、ここしばらくは、ナポリとカンパーニア料理のリチェッタを訳しています。
それにしても、イタリア料理のイメージはナポリ料理そのものだな、と、リチッタを読めば読むほど感じます。
ナポリは、王国の首都で大都市、港があって人や食材を世界各地に運び、温暖な気候で農業が栄えて、ピッツァのような独自の普遍的な料理を作り出す豊かな想像力がある人々が暮らすとても魅力的な街。

典型的なナポリ料理
 ↓



さらに、訳しているニュートンシリーズは、リチェッタがシンプルで読みやすい。
イタリア人に最も親しまれている地方料理書だけあって、すごくとっつきやすくて、すらすら読めます。
4月号はセコンド・ピアットを訳しましたが、肉より魚料理のほうが圧倒的に多いですね。

スズキのアックアパッツァからヒラメのブラザートまで、イタリアの魚料理の基本中の基本のリチェッタを、たくさん訳しました。

今回だけでは紹介しきれなかったので、また新たな機会に続きを訳す予定です。

今日は、4月号で訳した料理の一部の動画をどうぞ。


タコのアッラ・ルチャーナ
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この料理はナポリのサンタ・ルチア地区の漁師が考え出した歴史の古い料理。


スズキのアックア・パッツァ
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ムール貝のグラティナーテ
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パランツァのフリット
 ↓



パランツァとは網に引っ掛かるような小魚のこと。

肉料理も
牛ステーキのアッラ・ピッツァイオーラ。
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もうすぐ発売の5月号では、コントルノとドルチェを訳しています。
ピッツァは6月号で訳す予定です。


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ナポリとカンパーニア料理のリチェッタは、「総合解説」2015年3~6月号に載っています。
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2017年5月18日木曜日

パネットーネ・ガストロノミコ

現在販売中の「総合解説」のホームパーティーのリチェッタから、面白い料理を紹介しています。
2品目は、モッツァレッラ・イン・カロッツァ(昔は馬車に乗ったモッツァレッラと訳していたけど、今は何て呼んでるんでしょうか?)の応用編。
ホタテ貝のイン・カロッツァです。

モッツァレッラ・イン・カロッツァは、スライスしたモッツァレッラを食パンでサンドにして、小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて揚げるという、典型的で簡単なナポリ料理。
応用の幅も無限に広い1品です。
 ↓



これをホームパーティーの料理にするなら、どうアレンジしますか。
ヒントは、いつもの家庭料理の趣が強すぎる食パンをほかの食材に変えてみる。

「総合解説」では、ホタテ貝を使いました。
モッツァレッラはホタテ貝とおなじ大きさに丸く抜きます。
ホタテ貝は厚みを開きます。
あとはすべて同じ作り方。
アンチョビははさみません。
仕上げには、塩とレモンの皮のすりおろしを散らします。

面白いアイデアと思ったのですが、イタリア語のネット上には、リチェッタがたくさんアップされていました。

次は、ネット上にはもっとリチェッタがあふれているパネットーネ・ガストロノミコ。
年末年始のパーティー料理には、かなり昔から必ず登場していた1品ですが、どうやらイタリアの家庭に本格的に定着したようで、専用のパネットーネも登場しています。
そのパネットーネのことをパネットーネ・ガストロノミコと呼ぶみたい。
ブリオッシュパンのバージョンもあります。
筒形のパネットーネを薄くスライスして甘くない様々な具をサンドして山のように重ねます。
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ネーミングが面白かっったのが、インサラータ・ルッサ・アッラ・メッシカーナ。
直訳すれば、ロシアンサラダのメキシコ風。
国籍があるようでない料理。
ちなみにロシアでは新年にポテトサラダを食べるんだそうです。
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インサラータ・ルッサは言っちゃえばイタリア風ポテトサラダですが、それがメキシコ風と言うことは、そう、アボカドが入ってるんですね。
さらにカニやエビも加えれば、パーティー向きになります。



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“新年を迎えるホームパーティーメニュー”のリチェッタの日本語訳は「総合解説」2015年1月号に載っています。
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2016年3月31日木曜日

有機野菜のラグーの手打ちスパゲッティ

今日は今月の「総合解説」でリチェッタを紹介した料理の中で、一番美しかった料理の紹介です。

ミラノの カッシーナ・クッカーニャのレストラン、ウン・ポストのニコラ・カヴァッラーロシェフの一品。
店のwebページはこちら
その料理は、勝手に名付けるなら“有機野菜のラグーの手打ちスパゲッティ”。
料理の写真は(こちら)。
『サーレ・エ・ぺぺ』5月号の表紙を飾っています。
表紙の写真はほんとにきれいです。

第一印象は、確かにカラフルだけど、それは色鮮やかな野菜を使っているからだろう、と誰もが思うはず。

有機野菜のスパゲッティは、最近ありがちなメニューですしね。
確かに、ブロッコリー、パプリカ、紫玉ねぎ、にんじん、ズッキーニ、黒オリーブ、ミニトマトと、カラフルな食材をたっぷり散りばめています。

でも、全体の色調が、やけに濃厚だと思いませんか。

どんなに鮮やかな野菜も、スパゲッティのベージュ色と絡むと、色味がとたんに薄まってしまいますが、このスパゲッティは、例えていうなら、蜷川実花さんの作品のような鮮やかさ。

そう、この華やかさの秘密は、スパゲッティにあったのです。
このスパゲッティには2種類の小麦粉、にんじんジュースとターメリック、卵白が入っています。
オレンジと黄色を加えた麺は、見事に野菜の色を引き立てています。
この色彩センスは、おしゃれなイタリア人ならではだなあ、と感心しました。

この料理を作ったカヴァッラーロシェフ。




彼がシェフを務めるミラノの話題の有機野菜のトラットリア。
ウン・ポスト。





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“ニコラ・カヴァッラーロ”シェフのリチェッタの日本語訳は、「総合解説」13/14年5月号に載っています。
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2014年12月11日木曜日

ヴァルテッリーナ

今日はイタリア便りです。
それでは、ロンバルディアのSegnalibroさん、お願いします。


以前通りかかった時に気になっていた、ロンバルディア州の北に位置するヴァルテッリーナ地方。
山や氷河の景観を楽しむ列車として知られるベルニナ急行に乗るため、ミラノからティラーノに向かうときにはここを通ります。
山の南斜面に沿って20km以上も葡萄畑が続き、谷間には牛がのんびりと草をはむ光景が広がっていて、一度足を止めてゆっくりしてみたいと思っていたんです。





近所のスーパーで買っているお気に入りのヨーグルトがヴァルテッリーナ地方のキウロ産だと知った時、これはやっぱり行かねばならぬと思い、片道100kmの道のりをランチしに行ってきました。
半年前に行ったペーイオ温泉で山のお食事は重いと学習したので、朝は一杯のコーヒーのみで出発したのですが、この作戦が裏目にでることに・・・。
お目当てのレストランまであとわずか5kmのところで、運転手こと相方がエネルギー切れを起こし、国道沿いの適当なレストランに入ってしまったのです・・・あぁ、はるばる2時間もかけてやってきたのに。

ヴァルテッリーナ地方では、蕎麦粉を使った郷土料理が有名です。
イタリア語で蕎麦粉は grano saraceno、サラセンの小麦って言うんです。
そういえば、おフランスには蕎麦粉を使ったおいしいガレットがありますが、フランス語でも蕎麦粉はblè sarrasin サラセンの小麦と言うそうで・・・サラセンってイスラム教徒のことですよね?
いろいろな説がありますが、蕎麦がイタリアで栽培されるようになったのは15世紀のこと。
トルコからヴェネチアへの貿易によってもたらされ、ベルガモやブレーシャで栽培されたのが始まりだそうです。
トルコ、つまりイスラム教徒からもたらされたから、サラセンの小麦と言うのかしら。
現在では生産量は多くないものの、ピエモンテやアルトアディジェ、ウンブリア、そして、ロンバルディアのヴァルテッリーナ地方で蕎麦が栽培されています。
地元でおいしいと評判のレストランで蕎麦粉のパスタ、ピッツオケリが食べたかったのに、がっかり。
落胆のあまり、お料理の写真は1枚も撮らなかったのですが、一応、ヴァルテッリーナの郷土料理を注文。
気を取り直してカメリエラ兼オーナーらしきお姉さんに、周辺の見所やお料理のレシピ等いろいろ質問してみました。
だって、お客さんは私たちだけだったのですもの。
ここで気に入ったのが、前菜で出てきたsciattシャット。 そば粉と小麦粉を衣にして揚げた、お山のチーズの天ぷらです。お借りした写真がこちら。



お姉さんいわく、粉の配合は1:1で、冷たい炭酸水と少々のグラッパを加えるのがポイントなのだとか。
シャットというのは、ここの方言でヒキガエルという意味だそうですが、確かにビヨーンと衣が伸びると足みたいに見え、カエルの唐揚げに似てるかもー。
シャットには、サラダを添えて出すのがオーソドックスなのだそうです。
なんだかんだ言いながらデザートまでしっかり平らげた後、お姉さんが持ってきた1枚の紙切れはお会計・・・ではなくて、ギッシリ手書きで埋まったメモ用紙、ヴァルテッリーナ料理のレシピでした。



プライスレスなプレゼントに思わずウルウル。
メモを手渡しながら、ちょっと照れていたお姉さんが可愛かった。
彼女のおかげで、相方と喧嘩したまま帰らずにすみました。
感謝! お食事の後は、お目当てのヨーグルトのお店をお姉さんに教えてもらい、プチ大人買い。



これこれ、Latteria Sociale di Chiuroのヨーグルト。
1957年に小規模の酪農家が集まって生まれた、ヴァルテッリーナ地方の乳製品組合が作っているものです。
牛乳やチーズも販売しているのですが、どれもこれもパッケージのデザインがかわいい。
ここのヨーグルトはおいしさのあまり、蓋の裏まで舐めてしまうんですが、舐めてびっくり、蓋の裏にまでデザインが入っているこだわりよう。
そんなこだわりは、もちろん味にも表れていて、どれもこれもおいしく、牛乳、バター、お山のチーズも購入。
さらには直売所でワインやりんごなど地元でとれたものを購入し、大満足で家路につきました。
お山の住人は頑固で閉鎖的だと聞いていましたが、ここの人たちはみんな親切で温かかったです。
さて数日後、家の近くでヴァルテッリーナ郷土料理を食べられるところはないかと探していたところ、ミラノのオサレ~な界隈、コルソコモの近くに、Sciatt à Porter というお店があるのを知りました。
http://www.sciattapoeter.it/
田舎のヴァルテッリーナ料理がオシャレに味わえそうなお店です。
お店の名前の通り、ヒキガエルこと、シャットもあります。
これ、アペリティーボのおつまみにしたら、パクパクいけちゃいますよ。
ちなみに、ここのシャットは、ガンベロロッソの2015 Street FOODというガイドブックで、ロンバルディア州のストリートフードNO.1に選ばれたのだとか。
ほほー、王冠マークがついてます。



他の州のNO.1ストリートフードも気になるところです。 ガンベロロッソ2015 Street FOODは、ただいまクレアパッソにて、好評発売中でーす♪
(詳しくはこちらのページ)



おまけの動画です。
ヴァルテッリーナ風シャットの作り方。



Sciatt à PorterのPV

そば粉の衣にチーズを詰めて揚げると、そばもイタリアンに変身ですね。

Slow Food の“ricette di osterie d'italia”シリーズの『クチーナ・レジョナーレ』から、オステリア・デル・ソーレOsteria  del Sole (Ponte in Valtellina)のリチェッタをどうぞ。

シャットSciartt
材料/4人分
 小麦粉・・200g
 そば粉・・200g
 グラッパ・・大さじ2
 チコーリア・セルヴァティカ
 カゼーラ・ジョーヴァネ(冬の間造られるビットの一種のDOPチーズ)・・2握り
 揚げ油 
 EVオリーブオイル
 水・・大さじ1
 ビネガー・・大さじ1 
 塩
・小麦粉とそば粉を混ぜ、塩、グラッパ、冷水を加えて柔らかいポレンタ状の生地にする。最低3時間休ませる。
・チーズを角切りにして生地に入れる。スプーンですくって180度に熱した揚げ油に落として揚げる。
・約4分揚げてこんがり色が付いたら取り出し、チコリーノ(塩、ビネガー、オリーブオイルで調味する)を添えてすぐにサーブする。



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2013年12月2日月曜日

バーニャ・カウダのバリエーション

今日(12月2日)は、google.itのトップのロゴ絵がマリア・カラスでした。
何かなあ、と思ったら、彼女の誕生日だったんですね。
生誕90周年だそうです。
イタリア人に愛されてるなあ。

今日のお題は、新ワインのお祭りだけでなく、クリスマスシーズンにもぴったりのパーティー料理、バーニャ・カウダの続きです。

Bagna cauda: the fixin's

このテラコッタの鍋は、fojòt(フォィヨッ)。
この人は5ユーロで買ったそうです。
フォンドゥータにも使えます。

Bagna cauda: the fojòt


エッグスタンドに入れてもこんなにかわいい。
プチ・バーニャ・カウダ。

Bagna Cauda


壮観のバーニャ・カウダ祭りが始まる前。


Verdure miste

村中総出か?

Tavolatone


アーダ・ボーニの『la cucina regionale』によると、
バーニャ・カウダのリチェッタは
・鍋にバター200g、オリーブオイル、にんにく4かけのみじん切り、洗って骨を取って小さく切った塩漬けアンチョビ6尾を入れてとろ火にかけ、かき混ぜながらアンチョビを溶かす。
・塩で調味して削った白トリュフを加える。
・熱々を卓上鍋に入れてサーブし、生のカルドン、セロリ、パプリカなどを浸して食べる。

となっていますが、これは一昔前のリチェッタで、今では数多くのバージョンがあります。
例えば、ジャッロ・ザッフェラーノでは、(こちらのページ)

・スペイン産アンチョビ100gを赤ワイン1カップでさっと洗って骨をとる。
・にんにく7かけをみじん切りにし、牛乳1/2カップに1時間浸してマイルドにする。
・小鍋ににんにくと牛乳を入れて弱火にかける。
・テラコッタの浅鍋にオリーブオイル1/2カップとバター50gを入れて沸騰しない程度に熱し、にんにくと牛乳を加える。
・良く混ぜてにんにくが完全に溶けたらアンチョビを加え、かき混ぜながら最低20分煮て溶かす。アンョビが溶けたら出来上がり。

こちらは生クリーム入りバーニャ・カウダ。




なんとバーニャ・カウダを練り込んだ麺。

Pasta Bagna Cauda


イカのフリットとバーニャ・カウダ

CALAMARI FRITTI CON BAGNA CAUDA


アイデア次第で楽しいパーティーになりそうですね。


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イタリアの新しいマスター・オブ・ワインが選ぶコンテンポラリーな赤ワイン。

イタリアの新しいマスター・オブ・ワイン、アンドレア・ロナルディが提案するPinosophyの概念。イタリアの食の分野のカリスマたちは、深い哲学への造詣がある人が多く、言ってることの意味が分かるまで、かなり苦労します。マスター・オブ・ワインも例外ではありません。なので、それなりにか...