2023年10月25日水曜日

南米からスペインに伝わったトマトは、トマト祭りとガスパチョを生み出し、北米ではケチャップが生まれた。

今日のお題は、ガスパチョ・ナポレターノ。
(クチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)8月号のリチェッタから(P.5)、『サーレ・エ・ペペ』誌の記事から、カセルタ出身のレナート・マルティーノRenato Martinoシェフが考案した料理です。法学部を中退して北伊で料理の修業をし、カセルタの大叔父のレストラン、バイロ・デル・ボルトゥルノVairo del Volturnoを継ぎ、地元料理を地元の特産物と新しい感性で再現した料理を出すようになり、ミシュランの星も獲得した。シェフによってカセルタ料理の認知度も上がった。

バリオ・デル・ボルトゥレのレナート・マルティーノシェフ。

カセルタはナポリの北にあり、世界遺産の素晴らしい宮殿がある。
ナポリのイメージを一新する街、カセルタ。

カセルタのシンボルはモッツァレラ。


トマトはスペイン人が南米で発見してナポリに伝えて、イタリアの代表的産物になったことは前回説明しました。当時世界は、大航海時代。ヨーロッパ人がアフリカ、アメリカなど世界中に富を求めて旅だった時代でした。その主役は、ポルトガルとスペインです。

その両国のトマト料理のシンボルの一つが、ガスパチョです。スペインのアンダルシア地方生まれの料理です。
スペイン南部、アンダルシア州。南伊と雰囲気がそっくり。

アンダルシア風ガスパチョ。




おまけの動画、スペインのトマトと言うと、なぜか思い浮かぶ光景。

この祭りとガスパチョがスペインのトマトのイメージ。
イタリアのトマトはホールトマトの缶詰とトマトソースのイメージ。

ちちなみにケチャップはアメリカの味。


さて、ガスパチョをモダンなナポリ風にするにはどうしたらいいでしょう。
ガスパチョをナポリ風にするには、当然ながら、ナポリの産物を使います。
マルティーノシェフは、サン・マルツァーノとモッツァレラ、レモンを使いました。パンの代わりはフレゼッラ・カンパーナです。

サン・マルツァーノはコンフィにして皿の中央に盛り付けます。

トマトのコンフィ

さて、冷たいスープですが、イタリアにはガスパチョより冷たいトマト料理があります。
リチェッタは次回。


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ブログ『リブレリア・クレパッソ』(クレアパッソに入荷した本)
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