2022年10月23日日曜日

イタリアの伝統料理でコースが構成される初めての5つ星ホテル、ニコ・ロミートのミラノのブルガリ。

今月の(CIR)のシェフは、ニコ・ロミートシェフです。
アブルッツォ出身で、ミラノの5つ星ホテル、ブルガリのシェフになった人。
ブルガリホテルはロンドン、ドバイ、北京、上海と世界中にあり、ミラノはそのハブ店。
これらを率いるシェフはイタリア人の心を持つインターナショナルなシェフだそうです。
ミラノ店はイタリアの伝統料理で構成されたコース料理を出す世界で初めての店になるとか。
彼の名物料理、スパゲッティ・アル・ポモドーロを含むコース料理のリチェッタは(CIR)P.29にあります。
イタリアの伝統料理とミラノの5つ星ホテルのリストランテというすごいギャップ。
当然ながら、ミラノのブルガリで食事をする人が望むイタリア料理になっています。一見、ド定番が続きますが、少しでもイタリア料理を知っているグルメな人なら、その料理が選ばれた理由が分かって楽しめる構成。
イタリア料理の真髄は、伝統のトラットリアにあるとすると、ミラノの高級ホテルのレストランで出す料理は正反対。ところが彼のコースは、こてこての定番イタリア料理ばかりです。言い換えれば基本に忠実。盛り付けやプレゼンテーションはもちろん洗練されていますが、冒険的なアバンギャルドさはありません。つまり、高級ホテルでイタリアの伝統料理を出すこと自体がかなり先進的なので、あえて料理に斬新さを加える必要はない、と考えているのかも。さらに、世界中のブルガリホテルのシェフにも彼の考え方を徹底的に伝授したそうです。ダビデ・オルダーニシェフなどの若手の料理と比べると、かなりおとなしめ。これが今のイタリアの最先端と考えると、反動期に入っているのかな、と感じます。
今は基本が求められる時代かも。
ミラノの中心部にあるとは信じられない、ミラノ・ブルガリ・ホテル


2021年にはパリの一等地にブルガリ・ホテル・パリがオープン。

夢見ちゃうけど、ホテルは1泊十万円超。
そもそもブルガリは宝石店。

現実に戻っちゃうけど、ローマで昔から超人気のオステリア、ラ・ソーラ・レッラ。
私にとってはオステリア・フランチェスカーナより予約がとれない店。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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