キアンティはイタリアワインの中で、最も世界的知名度が高いワイン。
その産地は、アメリカ人に溺愛されました。
多分、外国人は殆ど知らないけど、アメリカ人の間ではとても有名なのが、パンツァーノのコンカ・ドーロConca d'Oro Panzano in chianti。
憧れのトスカーナの姿が広がっています↓
パンツァーノのヒーローは肉屋のダリオ・チェッキーニ。
食べた人の幸せホルモンをどはどば出す本物の肉食系↓
キアンティはフィレンツェとシエナの間の長さ70kmに渡る細長い地方。
フィレンツェとシエナの間には歴史的な領土争いがありました。
このアンティ地方を有名にしたのは、ワインと、この領土争いの解決方法。
キーワードはマキャベリズム。
聞いたことはあるけど詳しくは知らない言葉だよね。
でも、キアンティを例に説明すると、かなりわかりやすくなります。
つまり、どんな卑怯な手段でも、大義のためなら許される、というルネサンス期に生まれた考え方で、これを信じていたのがルネサンスが花開いた街、フィレンツェです。
その際に生まれたのが、キアンティのトレードマーク、黒い雄鶏gallo neroの由来に関する話↓
フィレンツェとシエナの境目を決める方法は、鶏の鳴き声を合図に双方から出発した騎士が出会った場所を境界線とする、というもの。
大切な役目を担わされたのは、フィレンツェの黒い雄鶏とシエナの白い雄鶏。シエナは鶏に美味しいものを食べさせてリラックスさせてぐっすり眠らせました。
一方フィレンツェは、何も食べさませんでした。黒い雄鶏は空腹でイライラしていました。
そして早朝に鳴き出したのです。
当然ながら、フィレンツェの騎士は先に出発し、ゆっくり眠ったシエナの雄鶏は遅い時間に鳴き、騎士は出遅れました。
その結果、フィレンツェはシエナの壁より12kmも外側に領土を広げたのです。
その時得た領土がキアンティ地区です。
黒い雄鶏のマークを誇らしげに掲げるフィレンツェのワイン畑を眺めるシエナ市民の心の内は、煮えくり返っていたかも。
には、キアンティとフィレンツェ料理の本も。
『オステリエ・エ・ジェンティ・ディ・フィレンツェ・エ・キアンティ』
「総合解説」
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