あれこれ疑問点も出てきたので、もう少し詳しく見てみます。
『1001スペチャリタ』によると、
カゾンセイはミラノの北東にある街、ベルガモの名物パスタとして知られていますが、名前の語源は謎。
ベルガモ
形がショートパンツ(calzonciniカルゾンチーニ)に似ているから、とか、昔は詰め物はチーズ(カーゾcaso)が一般的だったから、などの説があります。
昔は日曜やお祭りの日に食べる料理でしたが、今では一年中作られているそうです。
パスタの具は、挽いたサラミ、パン粉かグリーッシーニ、挽いたローストビーフ、グラナ・パダーノ、卵、サルタナレーズン、アマレッティ、スパイス(こしょう、ナツメグ、シナモン)、レモンの皮、にんにく、イタリアンパセリ。
パスタは00番の軟質小麦粉、セモリナ粉、卵、水。
味はマイルドでレーズン、洋梨、アマレッティの軽い甘味があります。
形は半月形で、一般的にはたっぷりのグラナ・パダーノとバター、パンチェッタ、セージのソースをかけます。
フルーツやジャムを加えたドルチェ版もあります。
ベルガモでは、3年前の5月に地域産業振興協会と商業会議所が、ベルガモのパスタ・リピエーノ誕生650周年を祝うイベントを開催。
5月13日(イベントの日)をカゾンチェッロの日と定めたそうです。
カゾンチェッロはメイド・イン・ベルガモのパスタだから、
カゾンチェッロで観光客を呼び込もうと、めちゃマジ。
でも、スローフードのスクオラ・ディ・クチーナシリーズの『パスタ・フレスケ・エ・ニョッキ』によると、
カゾンセイはベルガモ以外にもブレッシャ、ヴァルカモニカ、ベッルーノなど、各地にオリジナルのカゾンセイがあって、個性を競っているようです。
なので、ベルガモも、カゾンチェッロ祭りを開いて観光客を集め、歴史的根拠を学者の先生が紹介する、という大イベントを開いたようです。
ベルガモ風カゾンチェッリ
イベントでは、カゾンチェッロの語源についても新説が発表されたようです。
すごく回りくどくて学術的な話を要約すると、殆どのパスタはその形が名前の由来になっているので、カゾンチェッロの場合もそうだと考えられる。
古い文書にはCassoncellumと書かれているものがあるが、これは小箱という意味だ。
という訳で、小箱が語源ではないか・・・。
どう思います?
ちなみに肉が入るのがベルガモのカゾンチェッリの大きな特徴です。
こんな話を読んでいたら、パスタ・リピエーナの歴史を確認したくなりました。
次回に続きます。
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