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2022年8月18日木曜日

シチリアのアランチーニやパンの惣菜はミニ化が止まらない。


今日のお題はモダンなアランチーニ。

(CIR)10月号P.3のリチェッタです。
まずはエリチェ(トラパニ)の惣菜店の伝統的なアランチーニ。
形は丸いオレンジ型と先端がとがったしずく型があり、昨今は揚げ油の量が多くなるしずく型は減っているよう。具はラグーかモッツァレラとグリーンピース、ハムなどのミックス。

(CIR)のリチェッタは、ずばり、ミニ・アランチーニ。リチェッタではあんず大、と説明していました。ミニサイズにするだけで、ぐっと今時。

下の動画はオリーブとチーズのミニアランチーニ。
具を詰めるのではなく、リゾットに混ぜ込む、というだけで、大きさからは解放されて、一口大になります。ちなみに、(CIR)のリチェッタはエビとさやいんげん。



パレルモのロスティッチェリアのリチェッタ。シチリアのパン系惣菜店、ロスティッチェリアは、ロレッタrolletta、ピッツェッテpizzette、カルツォンチー二calzoncini、クロスティーニcrostiniなど、ミニサイズの惣菜の宝庫。
生地は1個30gで、ミニオンと呼ばれるサイズ。

材料/30gのミニオン60個分
マニトバ粉・・1㎏
水・・580ml
砂糖・・100g
ラード・・100g
生イースト・・50g、ドライイーストは14g
塩・・20g

アランチーニに話を戻すと、ミニサイズにして具はシーフードなど軽くするのがモダンなアランチーニ。

ロブスターのアランチー二。


アランチーニがリゾットボールだとすると、具はもっと自由に。例えばイカ墨のアランチーニ。

おまけの動画は、イカの卵。
小学生がイカの卵を見つけた、というニュースで思い出したのが、シチリアのピーノ・クッタイアシェフです。彼の店は、“イカの卵uovo di seppia”という名前です。何のことかと思って動画を探たのですが、当時はイカの卵の動画は見つかりませんでした。店のマークがイカの卵だったということも、今ならわかるけど、当時は、クッタイアシェフって何者!?と思ったものです。ちなみにイカの卵は今ではすっかり彼のトレードマークになりました。

ピーノ・クッタイアシェフ。



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イタリアの料理月刊誌の日本語解説『(CIRクチーナ・イタリアーナ・レジョナーレ)
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2020年8月15日土曜日

アランチーニのルーツは、手で食べていたアラブのクスクス。これにパン粉をつけて揚げると持ち運びできるようになった。クスクスのアランチーニ。

今月の「総合解説」から、今日のお題は、シチリアのソールフード、“アランチーニ・ディ・リーゾ”(P.33)です。

これまでにも度々取り上げていますが、だいたい、いつも必ず話題になるのが、男性名詞の“アランチーノ”という名前と球形のパレルモ派と、女性名詞のアランチーナでコーン形のカターニア派の2大流派がある、ということ。
しかも専門家はシチリアの方言では男性名詞だけど、イタリア語では果物は女性名詞なので、どちらも正しい、という曖昧な説でいつもお茶を濁す。

12月13日のサンタ・ルチアの日は、パレルモではアランチーニの日。

そう言えば、サンタ・ルチアはナポリの漁師町としておなじみ名前だけど、聖ルチアは殉教したれっきとした聖女でした。
こちらのページには、サンタ・ルチアの日になぜアランチーニを食べるのかについて、こんなことが書かれていました。
1646年の12月13日、飢饉で苦しんでいたパレルモの港に、小麦を積んだ船が到着したのだそうです。飢饉が終わった奇跡を祝して、小麦を粉にする間も惜しんで、小麦粉で作られたパスタやパンを食べるのではなく、小麦以外の穀物を食べた、ということにあやかっているのだそうです。この日は、パレルモ中のパン屋は休みで、揚げ物屋だけが営業するのだそうです。
毎回同じ話題でアランチーニの話題は出尽くしたかな、と思っていましたが、今月号には、新節が披露されていました。
アランチーニのルーツは、アラブに支配された時代のクスクスを手のひらで丸めて、子羊肉と野菜の煮汁をかけて食べた料理だというのです。
クスクスを手で食べる。↓

これに時代ともにトマトが加わり、パン粉をつけて揚げるようになると、持ち運びしやすい料理になって、メッシーナとレッジョ・カラブリアを渡し船で行き来する人々の定番の食事になったのでした。

おまけのリチェッタはメカジキ入りクスクスのアランチーニArancini di cous cous

 con ragù di pesce spada。(リチェッタは1:20~)


・サフランを溶いた湯をボールに入れたクスクスにかけてバターを加える。
・覆いをして5分休ませ、粒をほぐして冷ます。
・パルミジャーノ少々を加える。
・少量ずつ手のひらに取ってメカジキのラグーとパスタ・フィラータのチーズの小片を詰めて閉じる。冷蔵庫で休ませる。
・小麦粉、水、塩少々を混ぜて衣にする。
・アランチーニに衣とパン粉をつけて油で揚げる。

シチリアと本土を結ぶフェリー。

今月の「総合解説」P.6には“クスクスとナスのクロケッテ”のリチェッタも。


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2020年6月28日日曜日

オリエントの食文化を伝えて人々の食を変えた港のオステリアの人気メニュー、カ・ドーロのポルペッテ


今日のお題は、ベネチアのオステリア。
最初の動画はスカルドバリの対岸、サンタ・ジュリアのオステリア・アルカディアの料理。
ムール貝にビゴリと、潟の料理のオンパレード。
ベネチア料理とのつながりを感じます。

ベネチアと言えばチケッティに代表されるオステリア天国。

一節によると、ベネチアはオステリアの発祥地。
オリエントから戻ってきたベニスの商人は、スパイスだけでなく、東ローマやアラブの食生活や調理方法も伝えました。
それまではゲルマン人の料理の肉の串焼きや大きなパンを食べていた人々の食が、大きく変わっていきます。
そもそもベネチアは、ゲルマン人の侵略から逃れるために潟の上に作った街でした。

新しい食文化の発祥地となったのが、港の近くのオステリアでした。
商人だけでなく、仕事帰りの勤め人や、日曜のミサの帰りの市民もやってきました。
港のオステリアは、文化の重要な交流点だったのです。
ベネチアの市場とオステリア巡りは観光の目玉。


ベネチアの歴史は、スペインの登場でおなじみのナポリやシチリアとはちょっと違います。
ベネチア共和国の後、18世紀にその支配者となったのはナポレオンでした。そして次はオーストリアです。
オステリアの客にも各国の兵隊が増えました。世界各国の兵隊がつまみを前にワインを飲み交わす奇妙な風景が展開されていたのです。
そしてイタリア統一。イタリアはオーストリアと戦争してベネチアを取り戻しました。
統一後のオステリアは、田舎に暮らす人々が大移動して街に出て、休日を過ごす場所になりました。
店や人々を取り巻く環境は変わっても、常にオステリアで出していたのは地元の伝統料理とワインでした。
毎週金曜日は熱々のポレンタを添えたバッカラ。トリッパ入りブロードやゆで卵、ミートボール、コテキーノ、イワシのフリット、シャコといった、いつものメニューでした。

チケッティのいつもの料理。

ベネチアの潟料理ならの本。“グイド・トンマージ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの『クチーナ・ディ・ベネチア

今日のリチェッタは、この本から、ポルペッテPOLPETTE
ミートボールは、残り物を有効利用した世界中で人気の惣菜。
ベネチアではバカリやオンブラの定番料理。
中でも、ストラーダ・ヌオバのオステリア・ベドーバ(カ・ドーロ)のシェフ、アダが毎日作るポルペッテは大人気。

材料/牛挽肉・・500g
モルタデッラ・・70g
じゃがいも・・2個
卵・・3個
おろした硬質チーズ・・大さじ2
パン粉
イタリアンパセリ
にんにく
塩、揚げ油

・じゃがいもを皮つきのまま水からゆでる。柔らかくなったら皮をむいて熱いうちにマッシャーで潰す。
・細かく刻んだモルタデッラ、潰したじゃがいも、にんにくとイタリアンパセリのみじん切り、卵、チーズ、塩をこねながらパン粉を少量加える。
・手に水をつけて小さく丸め、パン粉をまぶしてたっぷりの高温の油で数分揚げる。すぐにサーブする。

ゆで卵や卵サンドがやたら美味しそうな写真で紹介されている面白い本。


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クチーナ・ディ・ベネチア
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2020年5月27日水曜日

ターヴォラ・カルダはレストラン探しと胃袋に限界を感じた観光客のオアシス。

シチリア料理の愛すべきミニシリーズ、“ブランカート・クチーナ・イタリアーナ”の本、新入荷の機会に、シリーズの本を紹介ししています。


テイクアウト専門の伝統料理と家庭料理の店です。
別名ターヴォラ・カルダとも呼ばれます。
この種の店は、レストラン探しと胃袋に限界を感じ初めて、山盛りの野菜料理が食べたい、と願いだした観光客には、砂漠で出会ったオアシスのような店。
旅行の後半は、だいたい行く先々でお世話りなります。

サレルノのターヴォラ・カルダ

ローマのターヴォラ・カルダ

ナポリのロスティッチェリアの朝の仕込み。
コロッケやアランチーニの準備してます。


本から適当にいくつか料理を選んでリチェッタの動画を探してみました。

子羊肉のパナータ

カリフラワーのスカッチャータ


シチリア風タコのサラダ





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ブランカート・クチーナ・イタリアーナ
ルスティケリア
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2020年5月26日火曜日

シチリアのルスティケリアはストリートフードとファーストフードのテイクアウト専門店。

今日は、まず業務連絡。

日本に先駆けてイタリアの規制は少しずつ緩和されて、物流が活気を取り戻しつつあります。本も届き始めています。お取り寄せも通常通りになりました。嬉しかったので、とりあえずご報告。

物流関連の皆様、ありがとうございました。

届いた荷物は、いい香りがプンプンしてたので、おしゃれな除菌スプレーもしてもらったようです。
イタリア発でも感染の心配はないしそのような例もありませんが、一応、whoの見解も。
こちらの問21


それでは、届いた本の中から、早速1冊を紹介します。

シチリア料理のミニシリーズ、“ブランカート・クチーナ・シチリアーナ”の1冊、『ルスティケリーア』です。



この小さなシリーズは、シチリアの出版社のもので、シチリア愛が溢れています。
同シリーズからは『ターヴォラ
がすでに入荷しています。

『ターヴォラ』はシチリアの伝統的家庭料理。
『ルスティケリーエ』は、シチリアの伝統的惣菜。さらに言えば、ファースフードやストリートフードにも姿を変えるテイクアウできる惣菜。別名、ロスティッチェリア、ターヴォラ・カルダ

初めてこのシリーズの『ターヴォラ』を読んだ時は、シチリア訛りだらけの料理名とマニアックな品揃えに、軽く引いたのですが、読み込んでいくうちに、そのディープさにはまりました。

このシリーズの最大の特徴は、小さくて薄い本なのに、料理をたっぷりギュウギュウに詰め込んで、とても美味しそうな料理の写真までしっかり添えていること。
美味しいものにはとことんごだわって妥協を許さないシチリア人の熱い情熱を感じます。
シチリアのバールのターボラ・カルダ

カターニアのターボラ・カルダ



本のリチェッタから、とりあえず1品。ブロッコリーのグラタンをどうぞ。
ブロッコリーのトルティーノTortino di broccoli

材料/4人分
ブロッコリー・・1kg
リコッタ・・500g
卵・・4個
小葉玉ねぎ・・2本
パルミジャーノ・・30g
パン粉
EVオリーブオイル
塩、こしょう
・ブロッコリーを小房に分けて塩ゆでする。
・水気をよく切り、油大さじ2と葉玉ねぎの輪切りで炒め、ボールに入れて冷ます。
・リコッタを裏漉しし、溶き卵3個を加えて塩、こしょうしてブロッコリーと混ぜる。
・油を塗ったオーブン皿に入れ、溶いた残りの卵をかける。
・パルミジャーノとパン粉を散らし、180℃のオーブンで約20分焼く。粗熱を取ってサーブする。

ブロッコリーのスフォルマート/sformato di broccoli
(ベシャメル入りバージョン)

・ベシャメルにツナを加える。
・オーブン皿に油を引いてベシャメルを広げ、軽く下ゆでして厚くスライスしたブロッコリーを均一に並べて塩をする。
・たっぷりのベシャメルで覆い、パルミジャーノとこしょうを散らす。
・180℃のオーブンで30~40分焼く。


続いてなすのインボルティーニInvoltini di melanane
材料/4人分
なす・・2個
硬くなったパンのクラム・・200g
レーズン・・50g
おろしたペコリーノ・・大さじ2
トマトソース・・1/2カップ
イタリアンパセリ・・1房
バジリコ・・1房
EVオリーブオイル
塩、こしょう

・ナスをスライスしてザルに入れ、塩を散らして30分置く。
a.パンをおろし、ペコリーノ、戻したレーズン、イタリアンパセリとバジリコのみじん切り、塩、こしょう、トマトソースと混ぜる。
・ナスの水気を切ってたっぷりの熱した油で揚げる。シートに広げてaをのせる。
・巻いて油を塗ったオーブン皿に並べ、200℃のオーブンで10分グラティナーレする。熱いうちにサーブする。
ナスのインボルティーニ、シチリア風



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ブランカート・クチーナ・シチリアーナ
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ズッパ・ディ・ヴァルペッリ―ネは、厳しい気候、痩せた土地、物量が困難な高山地方のご馳走。ズッパの語源はドイツ語の濡らしたパン。

コンテンポラリーな地方料理というテーマで、イタリア各州の名物料理を紹介しています。 このところ、ヴァッレ・ダオスタの料理を取り上げていますが、このイタリアで一番小さな州の料理の話をするなら、まずフォンティーナのことを理解するのが大前提、という訳で、イタリアを代表するチーズの話をし...