パスタとソースの話、穴開きロングパスタの次は、平らなロングパスタです。
リングイーネやバベッテなど、リグーリア生まれのパスタたちです。
によると、バベッテbavetteは現代的な工場で作られるようになったパスタで、名前の由来などは不明。
おそらくフランス語が語源と考えられている。1863年にイタリアの辞書に初めて登場したバベリーネbaverineという細いタリアテッレに似たロングパスタがルーツではないかという説がある。
これはリグーリアのペーストが合うパスタで、トレネッテの一種、とされている。ということは、リングイーネの一種という考えが浮かぶのも自然な流れ。
この本では、トレネッテtrenetteはこう説明している。
トレネッテは乾麺の普及に伴って、ジェノベーゼのソースで食べるシンボル的パスタとして家庭料理に広まった。
ペーストの他に、じゃがいもとさやいんげんのソース、いんげん豆のラグーも定番になった。
トレネッテはタリアテッレに似ているがやや細く、もっと厚い。卵は加えない。
ポルチーニのソース、ペースト・ジェノベーゼなど、リグーリアの様々なソースが合う。
じゃがいもとさやいんげんを加えたペーストのパスタソースは典型的ジェノバ料理、とある。
この本のペーストのトレネッテTrenette al pestoのリチェッタを訳してみます。
さやいんげん・・80g
じゃがいも・・2個、塩
にんにく・・2かけ
松の実・・30g
おろしたパルミジャーノ・・40g
EVオリーブオイル・・1カップ、粗塩
・《ペースト》
にんにく、粗塩数粒を大理石の乳鉢に入れてオリーブの木のすりこ木で潰す。にんにくが潰れたら松の実を加えてさらに潰し、バジリコを加えてすり潰さずに、すりこ木と乳鉢の側面を使って押し潰す。
・チーズを加え、油の半量を少しずつ加える。
・ペーストをボールに移し、木べらで混ぜながら残りの油を少しずつ加える。
・さやいんげんと皮をむいたじゃがいもを小さく切る。
・たっぷりの湯を沸かして塩を加える。さやいんげんとじゃがいもを入れてゆでる。ほぼゆで上がったらトレネッテを入れて一緒にゆでる。
・パスタと野菜を取り出してペーストであえる。必要ならゆで汁で溶く。
じゃがいもとさやいんげん入りペーストのトレネッテ
パスタはトレネッテの代わりにタリアテッレでも応用可。
『パスタ・エ・スーゴ』には、ペースト・マリナーロというアンチョビ風味のペーストをリングイーネと組み合わせて紹介しています。
野菜に合うペーストです。
リングイーネ・インテグラーリ・アル・ペースト・マリナーロ/海のペーストの全粒粉のリングイーネLinguine integrali al pesto marinaro
・新鮮なアンチョビ300gと岩塩小さじ1をミキサーにかけてペースト状にする。
・赤と緑のパプリカ1/2個、にんにく2かけを油でソッフリットにしてにんにくを取り除く。
・アンチョビのペーストと唐辛子1片、トレッビアーノ・ダブルッツォ1カップを加えて5分煮る。
・火を止め、フレッシュのオレガノとイタリアンパセリのみじん切りを加える。
・ゆでて水気をざっと切ったリングイーネ、再びオレガノとイタリアンパセリのみじん切り、おろしたペコリーノを加えてなじませる。
「総合解説」
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