大力作のピエモンテ州の米の本、『リーゾ』から、
イタリアの米の部分をざっと訳してみます。
イタリアの米は、すべてジャポニカ米です。
イタリアの米は、その形からコムーネ、セミフィーノ、フィーノ、スーペルフィーノという4種類に分類されます。
コムーネは長さ5.4mm以下で丸く、煮るとでんぷんがたっぷり溶け出ます。
セミフィーノはコムーネより細長く、長さ6.4mm以下、でんぷんも豊富。
ヴェネトの代表的米、ヴィァローネ・ナノはこのタイプ。
フィーノとスーペルフィーノは大粒で長い米、長さは6.4mm以上。
スーペルフィーノは溶け出るでんぷんが少なく、煮崩れしにくい米
カルナローリはこのタイプ。
重要なのは、米の太さや長さは米の品質とは関係ない、ということ。
どの米も、リゾットに適していますが、その特性を活かす必要があります。
例えばセミフィーノは、とても柔らかい、クリーミーなリゾットに適しています。
スーペルフィーノは魚のリゾットやパエリアに適しています。
ヴィアローネ・ナノの産地。
クリーミーなリゾットを作る時のテクニックとして必ず登場する言葉が、“all'ondaアッロンダ”。
リゾットをアルデンテで柔らかく、波のように動かしてマンテカーレしながら仕上げる方法。
アンドレア・ベルトンシェフのマンテカーレ・アッロンダ。
こんな方法も。
ここで改めてリジ・エ・ビジ
「リゾットにはカルナローリが一番だけど、この料理はミネストラだからね」と言っています。
さらに、「リゾットはフォークで食べるけど、これはスプーンで食べてもいい」とも。
アッロンダの代名詞とも言えるのが、リゾット・ミラネーゼ。
クラッコシェフのリチェッタでどうぞ。
米はミラノを象徴する食材だそうです。
次はミラノのシェフたちによるリゾット・ミラネーゼの競演。
ヴィアローネ・ナノを使っていると言うシェフもいました。
リゾット・ミラネーゼのとろとろ具合や米粒の存在感は大好きですが、ヴェネトでリゾットを食べる時は、水分に注目してみるのも面白いですね。
ちなみにヴェネトには、ベネチアのイカ墨のリゾットやかぼちゃのリゾットなどの名物があります。
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“リジ・エ・ビジ”の記事の日本語訳は「総合解説」2017年5/6月号P.11に載っています。
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