今日は今月の「総合解説」から、サルデーニャのパンの話です。
なんといっても一番有名なのは、パーネ・カラザウ。
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でも、パンはサルデーニャの食文化の重要な主役の一つです。
これ以外にも実に様々なパンが作られています。
サルデーニャのパンの特徴は、バリエーションが豊富なことと、硬質小麦粉のパンであること。
イタリアには、ピッツァを筆頭としてグリッシーニ、フォカッチャなど、個性豊かな色々なパンがありますが、これらは軟質小麦粉のパンです。
硬質小麦粉、つまりセモリナ粉のパンとなると、硬質小麦がたっぷり実る産地であることが条件なので、南イタリアに限られます。
伝統的な硬質小麦粉のパンの代表は、プーリアのパーネ・ディ・アルタムーラ。
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大型で香ばしい皮の中にふんわりしたクラムがたっぷり詰まったパニョッタタイプのパンは、サルデーニャにもあります。
代表的なのはチヴラージュcivraxiu。
地方によって呼び名は様々。
軟質小麦粉とミックスさせることもあります。
チヴラージュ
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ごつくて素朴な大型パンです。
パーネ・カラザウとチヴラージュは、同じセモリナ粉のパンとはいえ、外見は全く違いますね。
それは、パンが作られた目的が違うからです。
チヴラージュは、家庭で毎日食べる日常用のパンで、パーネ・カラザウは、羊飼いが羊を追う仕事に持っていくための軽くて日持ちするパンでした。
さらにサルデーニャにはもう一つ、宗教の儀式に使うパンがあります。
コッコイcoccoiなど。
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はさみで切り込みを入れて複雑な形にするのが特徴。
今回、記事を訳していて初めて知ったのは、パーネ・カラザウの発酵温度と気泡の関係。
パーネ・カラザウは、一度焼いて膨らませた生地を上下2枚に切って、さらにこれ(ピゾスpizosと呼ばれます)を1枚ずつ焼く、という、複雑な手順で時間をかけて作るパンですが、発酵させたパン生地を、パンパンに膨らむように発酵させながら、さらに表面は紙のようにマッ平らに、気泡の膨らみもなく焼き上げて、2枚にきれいに分かれるようにするには、気泡が少なくなるように高温で発酵させることが必要なのですねー。
生地を包む布は地元の羊の毛で作ったウールの布なんだそうですよ。
パーネ・カラザウ作り。
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この記事は『サーレ・エ・ぺぺ』の記事です。
豊富な写真付きで、解説に載せきれなかった写真もあるので、この2014年5月号はお勧めです。
在庫あります。
個人的に『サーレ・エ・ぺぺ』はイタリアの料理雑誌の中では、このところ、地方料理の記事が一番充実していて、お勧めです。
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“サルデーニャのパン”の記事は、「総合解説」13/14年5月号に載っています。
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2016年3月24日木曜日
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