2014年6月30日月曜日
クレーマとグラナ・パダーノ
クレーマという町を知ってますか?
ロンバルド州クレモナ県の、クレモナに次ぐ、人口3万人あまりの町です。
覚えやすい名前ですよね。
でも、クレーマというカワイイ名前は、残念ながらクリームとは何の関係もなさそうです。
地理的には、ミラノとクレモナの中間点あたり。
観光地としてあまりメジャーじゃなさそうですが、『ラ・クチーナ・イタリアーナ』のグルメ紀行によると、美味しいものもあって、ふらっと寄ってみるのも楽しい町かも。
クレーマへの愛にあふれた紹介動画。
↓
代表的な広場、ドゥオモ、教会などの紹介。
B&Bなど観光産業の協会によるPV(ちょっと長いです)。
歴史も芸術もモニュメントも、なかなか充実した町のようですが、基本的に、どうやらこの町の永遠のライバルは東隣の町、クレモナなんですね。
その根底には、12世紀に、ミラノに味方してクレモナと戦って町が焼け落ちたという黒歴史があるので、根が深そうです。
食べ物の名物も、グラナ・パダーノにモスタルダ、トッローネ、マルブーニと、クレモナと完全にかぶってます。
世界的な知名度では、圧倒的にクレモナの勝ち。
さて、クレーマで一番有名な産物は、やはりグラナ・パダーノでしょうか。
このチーズについては、以前、ブログで詳しく解説しています。
こちら。
考えてみれば、グラナ・パダーノにも、パルミジャーノという永遠のライバルがいましたねー。
そのおかげか、グラナ・パダーノ管理組合では、宣伝にかなり力を入れていて、いつも奇抜で凝った作品を雑誌やTVで発表しています。
↓
グラナ・パダーノを使った料理もバリエーションが豊富。
ミスト・ウッド・ボードと名付けられた1品。
生ハム、サラミ、チーズ、オリーブ、アランチーニ、グリッシーニなど、イタリアを代表する美味しいフィンガーフードの盛り合わせ。
ほうれん草とチーズのパンケーキ。
詰め物は定番のほうれん草とリコッタの組み合わせにフェタとチェダーをプラス。
グラナ・バターノとバジリコをトッピングして焼いてます。
アボカド、レタス、トマト、グラナ・パダーノのサンドイッチ。
生でも焼いても美味しそうですねー。
次回はグラナ・パダーノのリチェッタでも。
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関連雑誌『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2012年3月号、“クレモナとクレーマ”の記事は、「総合解説」
2012年3月号に載っています。
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