2024年3月1日金曜日

ガルダDopのオリーブオイルは、南との交易路が断たれたルネサンス時代に、教会の儀式用に修道士たちが作った。

今日は、2021年11月号のCIRに載せられなかった記事、サーレ・エ・ペペ誌からEVオリーブオイルの“ガルダDop”の話です。
ガルダ湖には、ヴェネト、ロンバルディア、トレンティーノという3つの地方が隣接しています。

ガルダ湖。
北イタリアにありながら、モレーン(氷河が削られてその土砂が堆積した地形)の絶壁の丘によってアルプスから隔てられた独特の地形と気候の地方。

そしてオリーブの産地として知られています。
地中海性気候のためにオリーブとレモンの栽培などが行われていますが、ルネサンス時代に造られた狭い畑での作業はかなりきついものでした。

ガルダ湖のオリーブの栽培。

少なくとも中世以降、南イタリアとの交易の道が断たれたことにより、有力修道院の修道士たちがオリーブの栽培の可能性に気が付きました。教会の儀式のために光が必要になり、オリーブを栽培したのでした。オリーブは食用としてはわずかしか利用されていませんでした。
ガルダのEVオリーブオイルは、草やアーモンドの風味が特徴。最近では古い土着の貴重な品種を再び栽培するメーカーも現れて、湖の料理に最適な、甘くてエレガントなオイルも造られている。

もっとも北で造られているEVオリーブオイル。
値段と品質の高さで知られています。


ガルダ湖のヴェローナ側湖畔の町、バルドリーノにはEVオリーブオイル博物館があります。

この地方にはガルダDopの管理組合もあります。
そしてこの地方を代表する料理がドルチェのフォガッサFogassa。冬の午後に熱いお茶と一緒にいただくのに最適だって。
フォガッサ・デ・カヴァイオンFogassa de Cavaion。

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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』と『サーレ・エ・ペペ』という2冊のイタリアの月刊料理雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。
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