今月のメイド・イン・イタリーの食材は、グラニャーノのパスタ。
何度も取り上げてきた話題です。
グラニャーノがパスタの町になったのは、1841年に地すべりが起きたのがきっかけでした。
そういえば、今年のヴェネチアは大変なことになってるようですね。
店も客も根性ありすぎ
↓
大量生産の時代を迎えて町の主要な産業になっていたパスタのために、グラニャーノは災害復興もパスタ産業優先で考え、町のメインストリートをパスタを大量に乾燥させやすいように作り変えたのでした。
グラニャーノを車で通り抜けるタイムラスプ動画。
こ怖~い。
↓
どこがどうパスタ向きなのか、素人目にはまったくわからない。
さらに、1861年のイタリア統一後は、グラニャーノを来訪する王様のためにグラニャーノまで鉄道が通り、パスタを北イタリアに運ぶことができるようになりました。
グラニャーノのパスタの原料はタンパク質の含有量が多い硬質小麦のセモリナ粉と地元の地下水。
水源のラッタリ山地
↓
麺はモダンなテフロン製ではなく伝統のブロンズ製のダイスを通し、40~80℃でゆっくり、最高で60時間かけて乾燥させます。
アルティジャナーレと大量生産とが適度にミックスされているのがグラニャーノのパスタ。
-------------------------------------------------------
“グラニャーノのパスタ”の記事の日本語訳は、「総合解説」2018年6月号に載っています。
「書籍リスト」
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ローマ帝国の中でも上質のワインと評価されていたタウラージはアリアニコのワイン。その評価の普及にはフィロキセラも一役買ってます。
今日のお題はタウラージ。 タンニンが強いのが特徴のカンパーニアのイルピーナ地方の上質ワイン。 アリアニコというぶどうから造られるローマ帝国の中でも上質のワイン。 北と南は比べられることも多くて何かとライバル関係。 南の代表、ナポリのワイン、タウラージは、北のワインバローロにたとえ...

-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
今日は、イタリア料理業界の最先端とは無縁の地方の村を紹介します。 ずばり、バジリカータのポッリーノ国立公園です。 イタリア人でさえ、よく知らないというバジリカータの、国立公園の、標高1000m以上の山の中にあるド田舎、もとい、大自然に囲まれた古くて素晴らしい集落です。 ...
-
今日はブラザートの話。 『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。 バローロのブラザート, photo by Silvio 記事によると、 ブラザート brasato は、イタリア語で「炭」という意味の“ブラーチェ brace ”の古い呼び方、“ブラーザ brasa ”が...
0 件のコメント:
コメントを投稿