名前がダジャレつながりでもう1品。
サーレ・エ・ぺぺ今月配本号のP.22、トリノ料理の記事で紹介されている料理です。
その名は
「トンノ・ディ・コニッリオ」。
直訳すると「うさぎのマグロ」。
うさぎ肉をゆでてオイル漬けにしたもので、肉がツナのように柔らかくなるところからこの名前がついたのだそうです。
ピエモンテはモンフェッラート地方の料理。
ダジャレではなくて、大まじめな名前でした。
こんな料理
↓
http://www.cookaround.com/yabbse1/showthread.php?t=60133
http://cuocavvenente.blogspot.com/2007/04/tonno-di-coniglio.html
トンノ・ディ・コニッリオ入りサラダ・ニソワーズ
↓
http://www.cavolettodibruxelles.it/2007/08/lapin-nicois
肉を香味野菜と一緒にじっくりゆで、ブロードに漬けたまま冷ましてからほぐして、スパイスや香草と一緒にオイル漬けにします。
パンにのせてもいいし、サラダに入れるのもおいしそうですね。
ツナのように柔らかいから“トンノ”という名前になった、という理論から行くと、使う肉はうさぎでなくてもよさそうですねえ。
ひょっとしたら、鶏肉を使ったトンノ・ディ・ポッロとか、子牛肉のトンノ・ディ・ヴィテッロなんていうのもあるかも!
と思って探してみたら、やっぱりありました。
「トンノ・ディ・ヴィテッロ」。
↓
http://gloricetta.blogspot.com/2007/02/vitello-o-tonno.html
なんでも、ウンブリアのエノテーカで食べた「トンノ・デル・キアンティ」をアレンジしたそうです。
トンノ・デル・キアンティ?
キアンティのマグロ?
海のないキアンティでマグロとは?
検索してみたら、たくさん出てきた。
どうやら有名なもののようですねえ。
その正体は、豚肉。
↓
http://www.terraditoscana.com/default.aspx?lpg=cucina_prodotti&obj=carni_tonno
豚の肩やもも肉に岩塩をまぶして3~4日寝かせてから、キアンティの白ワインで8時間ゆでて、ブロードに漬けたまま冷ましてオイル漬けにしたもの。
キアンティ地方で、夏に豚肉を保存する方法として考え出された料理なんだそうです。
現在、このトンノ・デル・キアンティを作っているのは、グレーヴェ・イン・キアンティの有名人(世界一有名な肉屋という人も)、ダリオ・チェッキーニさんの店ただ一軒。
しかも週に40kg作るのが限度だそうで、かなりの貴重品。
地元のレストランでは出している店が多いようなので、キアンティ地方に行く機会があったら要チェックですね。
ちなみにダリオさんの店は観光客にも人気のスポット。
ダリオさんが作る予定の料理の中に、「寿司・デル・キアンティ」というのがありましたねー。
どんな料理だったのか、気になる!
ちなみにコメンテイターは、ベストセラー作家で「美食界のインディー・ジョーンズ」ことアンソニー・ボーデイン氏。
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関連誌;サーレ・エ・ぺぺ今月配本号(2006年2月号)
「うさぎ肉のトンノ」のリチェッタは総合解説に載っています。
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