豚肉はトスカーナかな、なんて言いましたが、あれ、やっぱりエミリアだっけと、もう気持ちが揺らいでいます。
“グリバウド・グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズの、
長らく欠品していた『エミリア・ロマーニャ』が入荷して、最初のページを読んだのです。
「なにがあるんだい?」
「柔らかい豚肉のロースト、美味しいコテキーノ・フレッドがあります」
「プロシュットは?」
「プロシュットはありませんが、クラテッロならあります」
リカルド・バッケリ著『ポー河の水車小屋』より
映画化もされた有名な小説のワンシーンで始まるエミリア・ロマーニャの紹介。
この短い会話で、ここがイタリアの養豚業の伝統の地だということを思い出させますねー。
本は、この地方の料理は陽気で賑やかな、祭り(festa)の料理だ、と続きます。
トルテッリもラザーニャも、アノリーニもタリアテッレも、ラグーもザンポーネも、仲間と食べるのにぴったり。
確かに。
トスカーナとの大きな違いは、どれも職人技が生かされた料理ばかり。
さらにエミリア・ロマーニャにはポー河があるという決定的な違いもありました。
ポー河
↓
このシリーズは、リチェッタもいいですが、各州の特徴をまとめた前書きがととても優秀です。
読み返す度に発見があって、ずっと手元に置いておきたくなる本です。
さて、エミリア・ロマーニャについては、どんな事が書いてあるのでしょうか。
ざっと予習
↓
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