イタリアの米料理と言えば、リゾット。
では、代表的なリゾットと言えば?
そう、リゾット・アッラ・ミラネーゼ。
ミラノのオスタリーア・ボッロメイHostaria Borromeiのリゾット・アッラ・ミラネーゼとオッソブーコ
「リゾットはロンバルディアやピエモンテで生まれ、北はフリウリから南はシチリアに至るまで、イタリア中に広まった。
そしてミラノでは、リゾットが町の名物料理の一つにまでなった」
(『ラ・クチーナ・イタリアーナ』クレアパッソの今月配本号より)
確かに、リゾット・アッラ・ミラネーゼは、イタリアを代表する料理の1つであると同時に、ミラノを代表する傑作。
ミラノでおいしいリゾットに出会うと、リゾットはこうあるべし、というものが見えてきますよねえ。
一粒一粒味わうことができるような、存在感があるイタリアのお米。
それに、牛の骨髄、白ワイン、ブロード・ディ・カルネ、サフランをぷっくりと吸わせ、さらにバターとグラナで強烈にマンテカーレして、ブロードをとろりと乳化させたリゾット。
すべての米粒が自己主張をしつつ、それを目に見えない大きなもので強く結び付けて一つに包んでしまうという、まるで熱血学園青春ドラマの、不良たちと先生の関係のような料理。
5月9日から11日まで、ミラノで、「ジャッロ・ミラノ」というイベントが行われていました。
これは、リゾット・アッラ・ミラネーゼを広めようという趣旨の催しで、メインイベントは、ミラノで最高のリゾット・アッラ・ミラネーゼを競うコンクール。
これはPV
ジャッロ・ミラノ, photo by Stefano Petroni
ロンバルディア州やミラノ県、ミラノ市などが共催するイベントで、今年で2回目。
この期間、提携するレストラン全店でリゾット・アッラ・ミラネーゼを前菜としてサービスするなどの企画もありました。
そして今年の優勝者は、この人たちです。
↓
栄えある上位3名
1位はシルヴィオ・プラダ氏
フォーシーズン・ホテル/テアトロ
www.fourseasons.com/milan/dining
2位はジャンカルロ・モレッリ氏
オステリーア・デル・ポミルーOSTERIA DEL POMIROEU
www.pomiroeu.it
3位はファブリツィオ・コルザーニ氏
ヴィーコ・デッラ・トッレッタVICO DELLA TORRETTA
Sesto San Giovanni (MI)
こんな店
リゾット・アッラ・ミラネーゼは、シンプルな割には細かいところがバリエーションに富んでいて、骨髄を入れない、ワインは赤、オリーブオイルや野菜のブロードを使うなど、人によってかなり違うようです。
そのためか、優秀者のリゾットに対しては賛否両論。
でもまあ、そうやってあーだこーだうんちくを言い合うのが面白いんですよね。
次は、リゾット・アッラ・ミラネーゼのリチェッタです。
-------------------------------------------------------
関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年5月号(クレアパッソで販売中)
“リゾット~基本のリチェッタ”は「総合解説」P.11に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
==============================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
南チロルはドイツと南イタリアが融合した面白い地方。ワインの収穫後の新ワインを味わう時は、ご近所みんなでパーティー!
今日のお題は、アルト・アディジェの料理です。 イタリア最北の州、アルト・アディジェ、別名南チロルsud tirolは、海だけじゃなく、山もあるイタリア料理を象徴する地方。最近では、アルプスへの注目度も上がっています。 南チロルのトルゲレンの祭り。 下の動画のタイトルは、“ビギナー...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
今日はブラザートの話。 『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。 バローロのブラザート, photo by Silvio 記事によると、 ブラザート brasato は、イタリア語で「炭」という意味の“ブラーチェ brace ”の古い呼び方、“ブラーザ brasa ”が...
-
軽い気持ちで手にとった本、『 スーゴとソース 』 ところが、考えれば考えるほど、わからなくなってきました。 スーゴって何?ソースって何? “スーゴ”は、イタリア料理の基本の言葉の一つ。 スーゴ・ディ・カルネsugo di carne、 スーゴ・ディ・ポ...
0 件のコメント:
コメントを投稿